静岡では一部の高校の卒業式が行われた今日。
新年度は、一ヵ月後に迫ってきた。
新たに社会人となることが、狭き門になりつつある日本。
見渡せば、海外でも同様な状況である場合が少なくない。
@統計局・就業構造基本調査http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2007/index.htm
@文部科学省/大学生の就業支援事業
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/shugyou/1292891.htm
@厚生労働省/職業安定局
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/bukyoku/syokuan.html
@独立行政法人 高齢・障害者雇用支援機構
http://www.jeed.or.jp/
働こうという意欲があっても働けない、というのはやはりおかしい。
景気が悪いから、働けない、というのも、考えてみればおかしい。
雇用を生み出すためには、小手先の政策では、永続的ではないだろうし。
これだけおかしかったら、社会のあり方に疑問を感じるのではないだろうか。
経済も、社会の仕組みも、ヒトのためにあるはずだ。
変えるのは、誰なのだろう。
わたしたち市民が、変えられるのかもしれない。
結局、生きるためにうごめいているわたしたちが、少しずつ社会を揺り動かして、大きな振動を起こしてきている歴史がある。
グラウンドワーク三島の理事で事務局長の渡邉豊和さんの講演を聞いた。
グラウンドワーク三島は、今年、地域再生大賞に選ばれた。
共同通信社と全国の地方新聞社が創設したもの。
@NPO法人グラウンドワーク三島
http://www.gwmishima.jp/
http://www.47news.jp/localnews/chiikisaisei/taisho/
富士山の湧水がこんこんと湧き出る美しい水の都は、高度成長期にあって、文字通り、水もヒトの心も枯渇していた。
かみつきザルを飼い始めて注目された三島の楽寿圓は、その水をたたえた美しい庭園だったが、
経済発展と共に、乾いた池を見せる庭になっていった。
@国指定「天然記念物・名勝」楽寿園
http://www.city.mishima.shizuoka.jp/rakujyu/
楽寿園から流れる川のせせらぎに遊んだのが、渡辺さんたち三島市民だった。
しかし、大人になり、次世代を遊ばせる年代になってみると、その川は水量は減り、汚れ、埋め立てるしかないとまで言われた。
源兵衛川。
地元の人々は「げんぺいがわ」と呼ぶ。
いまやこの川には、年間を通じて心地よいせせらぎが聞こえ、水辺の植物が育ち、ホタルが群舞して飛ぶ。
ミシマバイカモという固有の美しい水中花も戻った。
今の姿からは、どぶ川の様相は、思いつきもしない。
その活動を可能にした手法こそが、英国で始まったグラウンドワークだった。
市民と行政、企業が3分の一ずつ責任を持つ。
三位一体となって、活動に取り組む。
この成功を元に、三島市民は、自分たちの小さな地域を守り始める。
ゴミ捨て場と化していた遊休地をミニ公園にする、
小さな祠を残すお不動さんを中心に、井戸を再生し、まつりを復活する、
市内にいくつも流れる川や井戸を、次々に再生、学校にはビオトープを設ける。。。。
広めていこう、と、誰でもが地域の力になり、地域で働けて、地域を作ってゆく手法を学ぶインターンシップ事業を始めた。
しかも、全国からの応募を受け付ける。
それが、内閣府の地域社会雇用創造事業として採択され、2年で10億の予算を与えられた。
「自分で飯を食っていけるぐらいの収益を上げる起業家を育て、行政、企業を対等な立場で地域再生を」
渡邉事務局長の思いだ。
5日間の研修は、参加費が無料。
会場である三島までの交通費も、滞在期間中の宿泊費も、支給される。
既に第一期が終了し、北海道から沖縄の島までの参加者があった。
そこから、具体的に起業プランを導き出し、既に動き出している参加者もいる。
全国から集まるメンバーとのつながりも、すばらしい財産となっている。
これは、静岡県民が、もっともっと参加してもいいじゃないか。
第2期は既に始まっていて、4つのコースの2つを残すのみ。
第3期は、7月から9月に6回予定されている。
かなり、参加したい。
高校生以上なら、受け入れられる。
吉原高校から、活発な若者参加もあった。
70代のおばあちゃんが、プランを持って、故郷を守る仕事を生み出そうとしている。
元気な生き方が、故郷を舞台にそれができる方法が、具体的に、ここにありそうだ。
@グラウンドワーク・インターンシップ専用公式サイト
http://www.gwis.jp/
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