今年も残り2ヶ月となりました。だんだんと朝夕が寒くなり、紅葉が待ち遠しい頃です。
10月は21日に梵鐘の火入れ、30日に銅像の火入れを行いました。今回の銅像は、高さ2m以上で、迫力ある親鸞聖人の銅像です。
全国を行脚され、仏教を広めた親鸞聖人が旅する姿を表現しています。
(写真の銅像はイメージです)
上半身と下半身の2つの型に分かれています。
今年も残り2ヶ月となりました。だんだんと朝夕が寒くなり、紅葉が待ち遠しい頃です。
10月は21日に梵鐘の火入れ、30日に銅像の火入れを行いました。今回の銅像は、高さ2m以上で、迫力ある親鸞聖人の銅像です。
全国を行脚され、仏教を広めた親鸞聖人が旅する姿を表現しています。
(写真の銅像はイメージです)
上半身と下半身の2つの型に分かれています。
夏至になり、ようやく梅雨らしい恵みの雨が降り出しました。京都では、あと1週間で祇園祭が始まります。町が祇園囃子の音色と熱気で包まれ、地元にとっても待ち遠しい季節です。
話は変わりますが、先日、関西のお寺様に会館の壁面に付ける、レリーフをお納めしました。写真の通り、お城の上空を象が舞う絵です。これは、お釈迦様が生まれる前の夢のお話です。
お釈迦様を懐妊する前夜、母親であるマーヤ夫人が、空を舞う白象が右脇に入る夢を見たそうです。インドのヒンズー教では象は神聖な生き物とされているため、縁起の良い夢でした。
そのお話を物語っているレリーフを制作させて頂きました。初めにスケッチを起こし、粘土型を制作します。
その後、鋳型制作に入り、梵鐘と同じく、溶かした金属を流し込む火入れを行いました。
磨きの作業が終わり、着色する前の写真です。
完成し、お納めした写真です。
象が空を舞い、お城へ向かうロマンチックな様子が表されています。
枕草子で書かれるように、昔から「夏は夜(が風情がある)」と云われます。日中は暑さが続きますが、夜はレリーフのように、素敵な夏の夜の夢が見られるといいですね。
今年は全国的にも例年より早く、梅雨入りとなりました。梅雨と言えば、蒸し暑く、洗濯や食べ物の管理など過ごしにくい季節に思います。「猛暑を目前にして、雨なんか降らなかったらいいのに」と、つい思いがちです。
雨について、仏教では「甘露の法雨」という言葉があります。、お釈迦様がお生まれになったのを大変に喜んだ(水の神の使いである)竜の王が、天から甘くて清らかな雨を降らせ、それで誕生したばかりのお釈迦様が産湯(うぶゆ)をつかった、という伝説に基づいています。同じ雨でも捉え方によっては、恵みの雨となるのですね。
さて、当社では、そんな恵みの雨を貯めておく、青銅製の「天水鉢(天水桶)」を制作しています。お寺の本堂の脇に置かれている、鉢や桶などの形をしたものです。本堂の屋根に降った雨がトユを伝って、天水鉢に溜まっていきます。防火用水を溜める目的に使われ、特に火事の多かった江戸時代には、よく置かれたそうです。
写真は鉢状のものが口径2尺5寸(約75cm)、桶状のものが口径3尺5寸(約105cm)のものです。
ちなみに、天から降った恵みの雨を溜めるという意味で、「天水尊」という別名もあります。
そういえば、先日、お参りした中国地方のお寺様から「晴れもよし、雨もまたよし」というお言葉を頂きました。何事にも前向きに捉えると、心が澄み渡っていくのでしょうね。
草木の緑がますます濃くなる季節になりました。5月の京都はお祭りが目白押しです。15日に京の三大祭の一つ、葵祭が行われました。そして19日の日曜日には平安時代の舟遊びを再現した嵐山の三船祭が行われます。
さて、仏教では5月にお釈迦様の生誕を祝って、花まつりが行われます。4月8日がお釈迦様の誕生日なのですが、4月8日の日付が旧暦のため、月遅れの5月に行われるお寺もあります。
お釈迦様は生まれてすぐ、七歩歩き、右手で天を、左手で地を指差し、「天上天下唯我独尊」と叫んだと伝えられています。
そのお釈迦様のお姿を表した、青銅製の誕生仏のクリーニングをさせて頂きました。場所は千葉県、手賀沼の近く、白井市の延命寺様です。七福神の一つ、大黒天のゆかりのある平安時代から続く名刹です。
お納めしてから35年の歳月が経ち、自然の緑青とともに積った汚れが付着しておりました。まず、ブラッシング、洗浄液にて汚れを落としました。すると、自然の緑青と本来の銅の色が発色してきました。
最後にコーティングを施し、クリーニングを終えました。汚れを落とすと、お釈迦様のお顔がはっきりし、天然の緑青が吹く、古色仕上げの誕生仏に変わりました。
快晴の天空に向かって、指差すお釈迦様のお姿は小さいながらも堂々とされていました。なぜか、そのお姿に背中を押されたように勇気づけられた、そんな気になり、京都へ帰路に着きました。
新潟 居多ヶ浜に流された親鸞聖人と恵信尼様ご夫婦のお姿です。
顔立ちがお若いながら、お二人の眼差しは仏の道を歩まれる覚悟が表れています。
*新しい作品は、粘土原型をおこし、制作致します。
青銅製 幅 109cm 高さ 総丈5尺3寸 奥行 43cm 重量 約240kg