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ミケマル的 本の虫な日々

『香子』 紫式部物語


『香子(かおるこ)』 紫式部物語の1巻目 帚木蓬生
2024年の1冊目は紫式部の生涯を5巻で描くというこの本を読了しました。





一巻目は後の紫式部である香子が宮中に出仕する前のお話。
生い立ちや大人になるまでの様子が描かれていて、今まで読んだことのない部分を詳しく描いているので、とても興味深かった。
彼女の家系や博識だけれど官位をなかなか得られない父のこと、兄弟のこと、香子の教養の高さがどこからきているのかなどなど。

 そして、出仕する前から書き始めた源氏物語の執筆の様子とともに、源氏物語の内容も書かれていて、源氏物語を読んだことない人にはその概要が分かる。
また、読んだことあって物語そ知っている人には、ここを先に書いたの?とか、こういう意図や背景があって書いたの?などと色々と興味深く読めるようにできていて、なかなか心憎い感じでした。

 しかし、この時代における和歌の役割って凄いな〜。
全てのやりとりが和歌で完結されていて、和歌の素養が本当に大切だし、どんな紙にどんな筆跡で書くかというのも重要だし、うむむ大変だ!

 大河ドラマの1話目を見た感じだと、あちらは劇的なお話になっていくんだろうなと(ドラマだからね)
こちらも小説ですが、私にはこの本の方がリアリテイーのある紫式部を感じました。
2巻目は今月末に刊行されるそうなので、楽しみに待とうと思います。



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