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インビクタス/負けざる者たち

2010年02月20日 19時25分42秒 | 映画 あ行
評価:★★★☆【3,5点】


「ここは、パイロットの私の全責任で遂行する!」

えぇ!?スタジアムに突っ込む気ぃ!
時間的に見て、今ここでは、もう有りえんだろう!
っていうか、そっち系じゃないし(←って、どっち系?)

〈ボカ、がんばれ〉



実話だから凄いと言えば凄いことです。が
やはり、映画として見た場合に
国際試合にも出られない弱小チームが
僅か1年でワールドカップ優勝を果たしてしまう。

これはきっと、想像を絶するような
“トラの穴”的な練習でもしたんじゃないの?
な~んてことを勝手に想像していたんですが
なんだか妙に淡々と描かれていて「え?」って感じでした。
スポ根定番の“血の滲むような努力”というものが
イマイチ伝わってこないんですね~。

ワールドカップ開催まで1年という時間が
かなり端折ってあったように感じてしまった。

この映画は南アフリカ初の黒人大統領ネルソン・マンデラの
人間性を描く上で、自国開催のラグビーW杯優勝が
彼の最初の軌跡として評価されるべきことなのでしょう。

もしかしたら、彼は神のような存在なのかもしれない。
27年間も投獄されていた恨みや復讐心など微塵もなく
過去は過去、大事なのは未来を見ること。
自分を投獄した相手も許してしまうとは
なんという寛大な・・・。
この器のでかさは、彼はやはり神的存在ではないだろうか。

映画は、彼を警護する警護班の黒人と白人の混合チームが
意外とピリピリ感があって面白く描かれていました。
あの黒人リーダーは、ワタシ的には結構嵌まってました。
本作は、マット・デイモンよりトニー・キゴロギのキャラで
全編に於いてそこそこの緊張感が味わえた気がする。
『ザ・シークレット・サービス』風味ってところですかね。

「西の空にジャンボ機が!」
「この空域を飛ぶなんて聞いてないぞ!」
「大統領をVIP席から退避させろ!」
「あわわ!もう、間に合いません!」

〈ボカ、がんばれ〉

爽やかな感動系という、イーストウッド映画には珍しい1作ですな。


おまけ)
・マット・デイモンのキャラクターは大きく分けて3パターン。
 今回は初期の頃のインテリ学生の延長のものと言えるでしょう。
 因みに、他のパターンは天然のお調子者。その代表作品は
 『インフォーマント!』『ふたりにクギづけ』『リプリー』。
 そして、言わずと知れた精悍な諜報員的ナイスガイ。
 次回作の『グリーン・ゾーン』はジェイソン・ボーン的キャラ。
 こういう風に、いくつものキャラをそつなく演じ分けられるために
 マットの俳優としての寿命はたぶん長く続くでしょう。

 これを、女優でいえばアンジー姐さんか。
 彼女もアクション系ヒロインとシリアス系ヒロインを交互に演じ
 決して自身のキャラを片寄らせまいとする努力の跡が見られる。
 これは意図的に出演作品を選んでいるのだと想像します。

 ところで、マット・デイモンの活躍を見るたびに
 ベン・アフレックの存在を、ふと思い出すわけですが、彼は今どこに・・・?
 

・今回、スコット君は『グラン・トリノ』のワンシーンから
 大きく飛躍してましたね。
 マット・デイモンの後ろに常に付いてましたから(爆)
 父である監督もマット・デイモンに付けて勉強しろということかな。
 彼の名はスコット・リーヴスとスコット・イーストウッドのどっち?

・今年から映画の採点を、もう少しシビアにするため0,5単位に。
 これで、★3つ~★4つ辺りで迷うことがなくなりました。
------------------------------------------------------------
監督:クリント・イーストウッド
脚本:アンソニー・ペッカム
撮影:トム・スターン
音楽:カイル・イーストウッド


出演:モーガン・フリーマン/マット・デイモン/トニー・キゴロギ/
    パトリック・モフォケン


『インビクタス/負けざる者たち』






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9 コメント

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確かに・・・しかし・・・(^^) (ぺろんぱ)
2010-02-20 20:01:55
こんばんは。

そうですね~、あの弱小チームがいきなりっていう運びに無理が・・・。
私も実はその辺に詳しそうな友人に聞いてみたのですが、南アのチームは結構「強豪」だったそうです。なので史実はそれで「是」としても、イーストウッド監督は、映画としてより感動を高めるためにあのように南アのチームをあのように弱小たらしめたのかなぁと、、、そのように納得させたのですが。でも確かにあのチームが最強チームに!というのは少々説得力不足でしたでしょうか。

あの飛行機のシーンには私も手に汗握り、そして(いい意味で)脱力しました!
あそこが鑑賞上でも転換点になっていた気がします。

私、マットくんを(実は)本作で初めて「この人好き!」って思えたのです。
それだけでも良かったです。(*^_^*)

そうそう、私も後になって監督の御子息がキャストとして御登場だったと気付きました。
「隣のお兄さん」的な容貌ながら、いつの日か大役を射止められる時がくるのでしょうか~。

返信する
ひとつの演出法ですね (ituka)
2010-02-20 21:49:25
ぺろんぱさん こんばんは。

そうでしたか~。元は強豪チームだったんですよね。
例のアパルトヘイトの関係で国際試合禁止というハンディが選手らの
士気を落としていて、それが試合結果に出てなかっただけかもしれませんね。
元は強豪なら、チョットしたきっかけで豹変することはあり得ますから納得です^^

お~!マット・デイモン好きですか!
ワタシもです^^

>いつの日か大役を射止められる時がくるのでしょうか~。

まずは、『スターシップトゥルーパーズ』で主役を張ることがひとつの登竜門?^^;
返信する
☆シビア~(×_×)☆ (TiM3)
2010-02-20 22:12:18
結構、採点がシビア~ですね。

本作、週末だと帰阪スケジュールにぶつかったり、
平日だと、21:00以降の開始時間にぶつかったりし、

なかなか観に行けません(×_×)

モーガンさんが、秘密の織機で、試合の進行を占う・・
みたいな展開じゃないんですね。
デイモンくんがボールを思念波で曲げる、とか・・

↑いつまでアレを引っ張っとんねん!(=^_^=)
返信する
21:00以降~ (ituka)
2010-02-21 19:21:03
TiM3さん こんばんは。

実は地元でも平日は17:00代以降は
21:00~という、とんでもなく時間が空きすぎるへんてこな上映時間が横行しています^^;
何故でしょうね~!

>モーガンさんが、秘密の織機で、試合の進行を占う・・

SPが気を揉むような単独行動の裏には、
あの試合で身に着けていたキャップにヒントがあったりして^^

>デイモンくんがボールを思念波で曲げる、とか・・

今回は、どう見てもアニマル浜口氏のような
気合いだけで突進していった感じです。
デイモンくんの代わりにマカヴォイくんだったら、有りかもしれません(爆)
返信する
オリンピックで… (オリーブリー)
2010-02-23 17:21:40
こんにちは~復帰、おめでとうございます!
連日のオリンピックで寝不足気味です…。

★3,5は納得です。
これまでのイーストウッドにしたらストレート系爽やか作品なので、戸惑いを感じますものね。
私は一応、今のところ本年1番かな~ですが、そんな驚きはありました。
この前「マンデラの名もなき看守」を観ましたが、彼と関わりを持つ人は、人種を超えて惹かれていくようですね。

>ベン・アフレックの存在

2007年の「ゴーン・ベイビー・ゴーン」ご覧になりました?
彼の監督作品で、日本未公開が残念なぐらいの秀作でした。
大袈裟な話、イーストウッド並だと思いました!
裏方業に徹した方が良いかも!
返信する
オリンピック期間中は… (ituka)
2010-02-24 18:12:31
オリーブリーさん こんばんは。
 
無事に復帰できました。これで少しずつ去年のような鑑賞ペースに持っていくつもりです。

オリンピックは観だしたら止まらないでしょう^^
期間中は不思議と生活が楽しく感じるのは何故でしょうね。

本作、もう30分くらい追加してラグビーチームの裏側を撮っていたら大作の予感がしたものです。
本年度ナンバーワンですか~!同じですね。ワタシもです(って、まだ2本目じゃん)

>2007年の「ゴーン・ベイビー・ゴーン」ご覧になりました?

いえ!未見ですが、この邦題は妙に記憶に残ってます。
日産のCEO・ゴーン氏主演の『マルコヴィッチの穴』的映画かな~
なんてことを思っていたわけですが、違ってましたね(汗)
そんなことより、予告編を観ましたがイーストウッドの香りがプンプンしますね^^
これは面白そう!脇役もモーガンさん、エドさんと、かなり重厚なメンバーですね。
ベン・アフレックを見直しました!^^
返信する
☆観て来ました~☆ (TiM3)
2010-03-04 01:19:40
しょっぱなの「謎のバン」が早朝(?)の道を暴走して来る辺りから、
緊張しまくりでした(=^_^=) ←まんまと・・

>この器のでかさは、彼はやはり神的存在ではないだろうか。

かも!

そしたら、チームの主将役にジム・キャリーを起用して、
『ピラール・オールマイティー』ってのはどうでしょう?(=^_^=)
返信する
☆ていせ~い☆ (TiM3)
2010-03-04 01:39:51
ピラールじゃなく、ピナールですた、、
返信する
あそこで拉致でもしてたら (ituka)
2010-03-04 23:48:00
TiM3さん こんばんは。

まったく別物の映画になっていたかもしれませんね。
ワタシとしては、そっち系なら尚更イーストウッド監督作品なら観てみたい気がします。

>『ピラール・オールマイティー』ってのはどうでしょう?(=^_^=)

訂正:了解です^^

やっぱり広げた指が6本あるんでしょうかね^^ジム・キャリーといえば、次回作で“ゲイ”を演じますね^^;
お相手はユアン・マクレガーってことです。
ワタクシ、てっきりユアンはヒュー・ジャックマンと出来てたものと思ってました(こらこら)
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