
満足度:★★★☆【3.5点】
布教中の教会ルールが割と的を得ている。
◆
布教中のシスター・パクストンとシスター・バーンズは森に囲まれた一軒家を訪れ、
リードという気さくな中年男性に出迎えられる。
妻がパイを調理しているという言葉に安心し、家の中に足を踏み入れる二人。
ほどなくして家に妻がいないばかりか、玄関には鍵がかけられ携帯の電波も繋がらず
彼女らは閉じ込められてしまったと悟る。
そんな中リードは、宗教に対して攻撃的な持論を展開し、彼女たちの信仰心に
激しい揺さぶりをかけていくのだったが…。
<allcinema>
◆
一見、悪趣味な中年男による女性監禁サスペンスかと思いきや、
物語は意外な方向へ展開する。
本作の家主は端的に言えば尋常ではない知性の持ち主で
自宅を訪れた勧誘の女性たちに自説の宗教観をねちっこく論じていくのだ。
彼女たちは最初、当惑しつつも話を合わせようとするものの、
次第に彼の独断的な主張についていけなくなり逃げ出そうとする。
しかし、玄関の鍵はすでに閉ざされており、外界への道が絶たれたことで
事態は一気に閉塞感に包まれる。
ストーリーの中核はグロテスクな演出よりも宗教や哲学を巡る議論の応酬で
ホラー映画でありがちな血みどろの儀式や残虐描写はほとんど登場せず、
その代わりに会話劇が長々と続くため観る側によっては退屈に感じるかもしれない。
ただし、その変わった空気が逆に独特な不安感を生み出しているのも確かだ。
ワタシ的には、主人公となる布教の女性二人が、それぞれ異なる魅力を持ち合わせ
それがこの映画のいちばんの売りとなっていたのが印象的だった。
また、複雑に入り組んだ家の間取りや薄明かりしか差さぬ地下室の描写は
ただならぬ緊張感や閉じ込められる恐怖を十二分に演出していたと思う。
奇跡やトリックという超常的な要素が混ざり、やや説明過多な部分もあったが
地下に隠された真相を知る頃には物語の異様な世界観に納得させられてしまう。
不気味さと哲学的語り口が化学反応を起こす、ひと味違う監禁系スリラーだった。
ー予告編ー
【今週のひと言】
・主人公ソフィー・サッチャーとクロエ・イーストの二人は今後要注目!
・「パイを焼く人見知りの妻」と言うだけで怪しさ満載。
・元・MLB選手のルー・ゲーリック病とは筋萎縮性側索硬化症のこと。
・まさかの和風テイスト・ししおどし(鹿威し)。ただし雨漏り対策って。
・すべてを取り上げ支配すれば服従させるのは簡単!と言い切った家主
これって自民党と財務省が国民に対して目指してる政策と同じだなと。
----------------------------------------------------------------------
監督:スコット・ベック、ブライアン・ウッズ
脚本:スコット・ベック、ブライアン・ウッズ
音楽:クリス・ベーコン
出演:ヒュー・グラント、ソフィー・サッチャー、クロエ・イースト
布教中の教会ルールが割と的を得ている。
◆
布教中のシスター・パクストンとシスター・バーンズは森に囲まれた一軒家を訪れ、
リードという気さくな中年男性に出迎えられる。
妻がパイを調理しているという言葉に安心し、家の中に足を踏み入れる二人。
ほどなくして家に妻がいないばかりか、玄関には鍵がかけられ携帯の電波も繋がらず
彼女らは閉じ込められてしまったと悟る。
そんな中リードは、宗教に対して攻撃的な持論を展開し、彼女たちの信仰心に
激しい揺さぶりをかけていくのだったが…。
<allcinema>
◆
一見、悪趣味な中年男による女性監禁サスペンスかと思いきや、
物語は意外な方向へ展開する。
本作の家主は端的に言えば尋常ではない知性の持ち主で
自宅を訪れた勧誘の女性たちに自説の宗教観をねちっこく論じていくのだ。
彼女たちは最初、当惑しつつも話を合わせようとするものの、
次第に彼の独断的な主張についていけなくなり逃げ出そうとする。
しかし、玄関の鍵はすでに閉ざされており、外界への道が絶たれたことで
事態は一気に閉塞感に包まれる。
ストーリーの中核はグロテスクな演出よりも宗教や哲学を巡る議論の応酬で
ホラー映画でありがちな血みどろの儀式や残虐描写はほとんど登場せず、
その代わりに会話劇が長々と続くため観る側によっては退屈に感じるかもしれない。
ただし、その変わった空気が逆に独特な不安感を生み出しているのも確かだ。
ワタシ的には、主人公となる布教の女性二人が、それぞれ異なる魅力を持ち合わせ
それがこの映画のいちばんの売りとなっていたのが印象的だった。
また、複雑に入り組んだ家の間取りや薄明かりしか差さぬ地下室の描写は
ただならぬ緊張感や閉じ込められる恐怖を十二分に演出していたと思う。
奇跡やトリックという超常的な要素が混ざり、やや説明過多な部分もあったが
地下に隠された真相を知る頃には物語の異様な世界観に納得させられてしまう。
不気味さと哲学的語り口が化学反応を起こす、ひと味違う監禁系スリラーだった。
ー予告編ー
【今週のひと言】
・主人公ソフィー・サッチャーとクロエ・イーストの二人は今後要注目!
・「パイを焼く人見知りの妻」と言うだけで怪しさ満載。
・元・MLB選手のルー・ゲーリック病とは筋萎縮性側索硬化症のこと。
・まさかの和風テイスト・ししおどし(鹿威し)。ただし雨漏り対策って。
・すべてを取り上げ支配すれば服従させるのは簡単!と言い切った家主
これって自民党と財務省が国民に対して目指してる政策と同じだなと。
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監督:スコット・ベック、ブライアン・ウッズ
脚本:スコット・ベック、ブライアン・ウッズ
音楽:クリス・ベーコン
出演:ヒュー・グラント、ソフィー・サッチャー、クロエ・イースト
私はこれなかなかに面白かったです。
ヒュー・グラントってこういう役がとても似合うと思うのは私だけ?!
いずれにせよ、他人の家に足を踏み入れるのは、布教活動とて危険がいっぱいですよね。
こういったスリラー系でも顔の皴が上手い具合に付いて、いずれはクリストファー・ウォーケンになっていくのでしょうか(え?)
布教もあんな美人さんだと男性陣は別の意味で大変そう(笑)
「ホラー」は苦手ですが、
ヒュー・グラントのホラー系、気になるところです。
最近は、遠くの映画館に行き難く、
ついつい行きそびれてしまいます。
興味深々(笑)です。
宗教的な説法がやや長い分、ワタシは中だるみしましたが総じて面白く観ることができました。
いつか配信でかかると思いますので楽しみにしていてくださいね。