ネットで見つけて前から気になっていた研ぎ陣千寿工房さんへ、ハサミ研ぎを依頼してみました。
こちらの工房はネットで調べてみると、どうも浅草橋にある研ぎの学校の卒業生が、各地で開業しているみたいなのです。
浅草橋駅前にある学校は、私も何度か前を通ったことがあって、気にはなっていました。
弊社に来るお客様の中には、そこへ研ぎを出しているというお客様もいらっしゃいまして、一度行ってみようかなと思っていたのですが、どうも調べてみると、千住にもその卒業生が工房を開業していらっしゃるようです。
千住でしたら弊社から近いので、いつか行ってみようと思っていました。
何本か切れないハサミが溜まってきたので、試しにと言うか、様子見と言うか、ハサミ研ぎは非常に難しいと分かっていますし、自分でも研いでダメにしていますので、腕は確かなのかという部分を含めて出してみました。
試しているようで申し訳ございません。
でも刃物ですから、評判って気になりますよね。
月曜日に持ち込んで金曜日に仕上がってきました。
このハサミが研ぎに出した6本です。
糸きり鋏3本(マルシュー青鋼、庄三郎、無銘)と、24センチの裁ちばさみ(マルシュー刃物製)2本、19センチの細工鋏(京都有次)が1本です。
受け取る際には試し切りをさせてもらえます。
裁ちばさみは革を切るのに使うとは、研ぎに出した際にお話していましたので、革を切らせてくれます。
店頭で試し切りさせるなんて、自信がないとそんなことさせられないと思います。
もし試し切りして切れなければ、非常に恥をかくことになります。
ただ普通研ぎ屋さんだと、新聞紙に包まれたものを持ち帰るだけですので、試し切りをさせてくれるような所は初めてでした。
そのことからも自信の程が伺えます。
試し切りの結果、仕上がりはどれも満足のいくものでした。
かすかに先端が切りにくい個体が有りますが、これは元々の鋏の作りのようで、研ぎで調整出来る範囲の事はやっていただいています。
糸きり鋏も先端で糸がスパっと切れました。
満足です。
こちらの工房、全て手研ぎで作業しているらしいのです。
鋏というのは普通機械でやるのですが、手研ぎでハサミを研ぐというのは、非常に高度な技術だと思います。
包丁よりも難しいでしょうね。
浅草橋の学校では、かなりの時間を掛けて修業されて来たのだろうと想像できる腕前でした。
システム的にはフランチャイズのような感じがして、ちょっとどうなのだろうと不安になりますが、研ぎの技術は確かなものでした。
最後に工房の写真を撮らせてもらいました。
ハサミを研ぎに持ってきた時には、研ぎかけの刃物があったのですが、今日は全て片付けられていました。
明日は出張なので、今日は全て片付けてしまったということでしたので、ちょっと残念です。
次回は研いでいるところ収めたいです。
初めてのお店だったので半信半疑でした。
本当にごめんなさい。
でも確かな腕前でした。
また鋏持って行きます。
よろしくお願いします。
有限会社伊東金属製作所
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