社内情報システム部の仕事

社内の情報システム部として働く上での様々なできごとを綴ります。

議事録を書こう!①

2009-06-06 20:45:57 | ITスキル
 今回は、議事録について書きます。これが絶対的に正しいというわけではありませんが、
 私の経験から“議事録”に関して整理してみました。これから初めて議事録を書く人、
 どう書けばよいのか分からない人に少しでも参考になれば幸いです。
 まずは『知識編』として、議事録は何のために書くのか、どんな内容を書けばよいのか
 について書きます。これを知ったからといってすぐにうまく書けるようになるわけでは
 ありませんが、知らなければ本当に良い議事録は書けないと思います。


<知識編>

★議事録の目的

 議事録は、情報を共有することのほかに大きく次の3つの目的があります。目的により求められるレベルや
 内容、発行までのプロセスなどに違いがあります。まずは、どのような目的があるのかを頭に入れましょう。

 1.証拠
   約束事や決定事項について、あとで「知らない!」などと言われる事がないように証拠として残します。

   例:契約内容について
     ・納期は、注文受付後、2週間以内とする。
     ・納期が遅れた場合は、単価を3%下げることとする。
     ・一ヶ月間で納期遅れが一度もなかった場合は、購入金額の1%を報奨金として支払う。

 2.備忘
   聞いた内容や、結論に至った経緯・理由などを忘れないように(後で思い出せるように)残す。

   例:納期回答業務について
     ・お客様から要求される納期は大体2週間くらいです。
     ・製造は、良く納期が遅れるので、余裕を見て3日ほど余裕を見て製造に納期を伝えます。
     ・お客様には、少し余裕を見て納品できる日を回答しますが、A社は要求通りに納品できないと
      ペナルティーになるので、とりあえず要求どおりに納品できると回答します。

 3.曖昧なことを明確にする
   各自の解釈でどうにでも取れるような内容をはっきりさせる。

   例:新規開発について
     松田(設計):今回の製品は、今までの常識を超えて角を全部排除し、球体にしたいと考えてます。
     豊田(営業):それは面白い。色はメタリック系にして欲しい。
     鈴木(製造):球体は、転がり製造効率が落ちる。角の丸まった立方体ではだめか?
     松田(設計):メタリックは原価が高くなる。コーティング仕様で考えている。
     本田(経理):原価率は70%以内に抑えてくれ。
     松田(設計):では、次回試作品をお持ちする。

   ※結構こんな会議は良くあります。結局どう決まったのか、決まっていないのかがはっきりしません。
    本田(経理)は、無理との回答がないので70%以内になると思いますし、鈴木(製造)も立方体を
    期待します。松田(設計)は、球体のコーディング仕様の試作品を作るかもしれません。

    ですので、最後の文章を無理やりはっきりさせて記述します。そして、参加者にしっかりレビューを
    してもらい、議事録上で結論付けます。あるいは、何も決まっていないことを明確にします。

   例:新規開発について
     松田(設計):今回の製品は、今までの常識を超えて角を全部排除し、球体にしたいと考えてます。
     豊田(営業):それは面白い。色はメタリック系のニーズが高い。
     鈴木(製造):球体は、転がり製造効率が落ちる。角の丸まった立方体ではだめか?
     松田(設計):メタリックは原価が高くなる。コーティング仕様で考えている。
     本田(経理):原価率は70%以内に抑えてくれ。
     松田(設計):では原価率を70%に抑え、球体でコーディング仕様の試作品を次回お持ちする。


★議事録のタイプ

 議事録には、次の3つのタイプがあります。会議の種類や、要求する人などによって異なります。実際に
 書くときは、どのようなタイプで書くのか考えて(確認して)おきましょう。

 1.決定事項をまとめる
   最終的に何が決まったのか、結論はどうなったのかが求められる場合は、このタイプになります。
   決定事項を端的に表現し、A4用紙1枚程ですべての内容を把握できるように書きます。主に報告や
   承認する場の会議などは、このタイプの議事録が求められる。

   例:クールビズについて
     ・2009年6月からクールビズを実施する。
     ・クールビズ実施に伴い、冷房の設定温度を29℃(昨年比+2℃)とする。
     ・サンダルは禁止とする。


 2.討議内容をまとめる
   会議で議論が交わされた内容を記録する。どんな意見が出されたか、誰がどのような発言をしたか、
   何が焦点になったか、どうやって結論に導いたかなどを書きます。
   また、社内SEの場合、現場でヒアリングした業務内容や要望事項などについても書きます。

   例:クールビズについて
     田中(総務):今年からわが社でもクールビズを導入したいと思う。
     山田(営業):まだ、お客様の中に抵抗をもたれる方もいらっしゃる。時期尚早ではないか。
     田中(総務):地球温暖化の視点からクールビズを導入しない企業への抵抗も強くなっている。
     鈴木(経理):冷房の設定温度を2℃上げたら、電気代が月100万円削減できる。
     田中(総務):Co2も5%削減できる。
     山田(営業):お客様に不快な印象を与えないようにして欲しい。
     田中(総務):サンダル履きなどよくないスタイルは禁止する形で導入するなら良いか?
     全員    :それなら良い。


 3.討議内容とサマリーをまとめる(1+2)
   上記2.の討議内容をしっかり書くと共に、サマリー(最終結論や全体の要旨)をまとめる。
   読み手としてサマリーを読み、気になる部分だけ討議内容を読むことができる。

   例:クールビズについて
    ◆結論
     ・2009年6月からクールビズを実施する。
     ・クールビズ実施に伴い、冷房の設定温度を29℃(昨年比+2℃)とする。
     ・サンダルは禁止とする。
    ◆討議内容
     田中(総務):今年からわが社でもクールビズを導入したいと思う。
     山田(営業):まだ、お客様の中に抵抗をもたれる方もいらっしゃる。時期尚早ではないか。
     田中(総務):地球温暖化の視点からクールビズを導入しない企業への抵抗も強くなっている。
     鈴木(経理):冷房の設定温度を2℃上げたら、電気代が月100万円削減できる。
     田中(総務):Co2も5%削減できる。
     山田(営業):お客様に不快な印象を与えないようにして欲しい。
     田中(総務):サンダル履きなどよくないスタイルは禁止する形で導入するなら良いか?
     全員    :それなら良い。



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