北欧ものが身の回りに多いことに気がついた。
ブロックで有名なのは“レゴ”、デンマーク製である。
ヤコブセンの椅子。持ってないけど、これもデンマーク。
デザインがいいなあと思うと、ファニチャーにしろテクスチャーにしろ、決まって北欧製。もしくは北欧デザインの影響を受けたものである。
音楽もいい。
ヨーロッパのジャズなんて、知的でセンスが良くてかっこいい。
時に難解ではあるけれど、声高に主張しているわけではないので聴いてて気持ちがいい。
それに神話や物語の宝庫である。
ゲルマンやケルトなどの北欧系神話。
ムーミンのトーベ・ヤンソンはフィンランドだし、アンデルセンはデンマーク。
これはぜったい、何かある。と思うのは僕だけでしょうか。
キリスト教以前のヨーロッパの深い深い森の中には、人間の想像力の源泉みたいなものがあるような・・・。
アラスカ、アフリカときたので、今回は北欧を旅してみましょう。
■Esquire (エスクァイア) 日本版 8月号 増刊
touch of ACTUS
出版社: エスクアイア マガジン ジャパン
仕事の資料で買ったもの。とっても目の保養になります。
デンマークからスェーデンへ、デザインをめぐる旅が心地いい。
日常生活がすばらしいデザインに囲まれている北欧の人たちは、なんてうらやましいのでしょう。
■Quiet Is the New Loud / The Kings of Convenience
東芝EMI - ASIN: B00005LA2L
キングス・オブ・コンビニエンスである。
サイモンとガーファンクルが北欧でネオアコすると、こうなります(ちょっと強引)。
さりげない、きれいなハーモニー。余計なものがなく媚びていないサウンド。
エブリシング・バッド・ザ・ガールが好きな人なら、気に入ると思います。
アメリカのフォークより、北欧のネオアコが断然イイ。
最近は車の中で、ずっとかけっぱなし。
■トウェルヴ・ムーン / ヤン・ガルバレク・グループ
ユニバーサルクラシック - ASIN: B000197I78
キース・ジャレットがヨーロピアン・カルテットを組んだときにSAXで参加したのがこの人「ヤン・ガルバレク」
キースとのカルテットではどちらかといえばポピュラー音楽よりのアプローチでしたが、自身のグループやソロワークではノンジャンルな作品を多く残しています。
透き通ったSAXの調べは、まるで氷の上を走る微細な風のよう。
ワールド・ミュージックという言葉が流行る前からワールド・ミュージックであり
ヒーリングという言葉が流行る前からヒーリングであり
ボーダレスという言葉が流行る前からボーダレスであった。
■三びきのやぎのがらがらどん―アスビョルンセンとモーの北欧民話
世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本
出版社: 福音館書店 ; ISBN: 4834000435
理屈じゃないのですよ、がらがらどんは。
橋の下で待ち受けているトロルはこわーい。
でも、ヤギのがらがらどんはもっとすげー。
説明になっていなのは説明のしようがないのです。でも、おもしろい。
トロルとは北欧神話で言うところの妖精。
ロード・オブ・ザ・リングにでてくる、エルフだとかドワーフの系譜で悪者的イメージが強い。
でも、ムーミンもトロールなんですよね。
それに「となりのトトロ」も、サツキの「トロルのこと?」なんて台詞があるくらいですから同系統でしょう。
神話が多いということはその国の精神文化が非常に高いのだと思います。
その上福祉国家で、しかも自然が多く残っている。
日本のようにモノがあふれた豊かさではなく、精神的な豊かさであって、それがデザインや創作に生かされている。
また、デザインがいいのは自然が多く残っているせいではないでしょうか。
なんだかヨーロッパに興味が出てきたので、次回はドイツロマン主義のフーケー(水妖記―ウンディーネ)や、仏のマンディアルグ(大理石)、英のラファエル前派であるジョン・エヴァレット・ミレイ(オフィーリア)なんていかがでしょう。
・・・節操のないブログになりつつあります。