休日に「空想の森 アルテジオ」というところに行きました。
目的はここのギャラリーと建築物。
湯布院の緩やかな斜面に、モダンデザインの清楚な建物が建っています。
直線的なスロープを進んでいくと、右手にレストラン、左手にギャラリーがあります。
この日は常設展の他に「アンリ・マチス展」が開催されていました(やったー)。
ウォーホルによるベートーベン、クロード・ムーランの楽譜をモチーフにした作品(ミクスト・メディア)、有元利夫の楽譜と銅板画の作品、そして壁に印字された武満徹の言葉など・・・。
この美術館は、音楽と視覚芸術を融合させようとするコンセプトがはっきりと伝わる、展示内容でした。
館内にはピアノとチェンバロがあり、実際に第2水曜日にはチェンバロのコンサートが開かれているそうです。
バッハの無伴奏ヴァイオリンが流れる静寂な空間。となりのアルテジオダイニングでは、キューバの「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」が流れている。この二つの対比がとても心地いい。
音楽の趣味もぴったり合う。
また、僕の大好きな有元利夫の作品にめぐり会えたのが、今回のなによりの収穫です。
ヤコブセンの椅子に座り、バッハに耳を傾けていると、ここが湯布院ではないみたいに感じる。
その証拠に、数時間後訪れた湯布院の「原宿化」した一帯は、昔の湯布院を知るものにとっては奇異に映りました。
「空想の森 アルテジオ」は湯布院にあって湯布院ではない、孤高の美しさを具えた美術館です。
由布院空想の森 アルテジオ
〒879-5102
大分県大分郡湯布院町川上1272-175