一庵 (ひとつあん)

飛べないライター『いたっきい』の愚行をさらしています。

※普段ハtwitterニ居リマス。

海の進軍 (自衛隊観艦式 予行Vol.1)

2009-10-26 | 徒然

陸海空自衛隊で“パレード”を行っているのをご存じですか?

朝霞駐屯地で行われる、陸上自衛隊の「観閲式」
百里基地で行われる、航空自衛隊の「航空観閲式」
そして三浦半島沖の太平洋上で行われる、海上自衛隊の「観艦式」

これらの行事が、毎年持ち回りで行われているのです。
そして今年、2009年は3年に一度の『観艦式』が行われる年です。

公式の日程は10月25日。21日、23日にはその予行演習も行われます。

そこで今回も密かに?手を回し、半ばプラチナと化した乗艦券を入手!この予行演習を両日ともに見学してきました。

3年に一度の大きなイベントですので、数回に分けてご紹介していきます。

 

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/1b/25df733bac48d080aabecab3c44f819b.jpg
 左:観艦式一般乗艦券 10月21日 護衛艦「くらま」 2枚
 右:観艦式公募乗艦券 10月21日 掃海母艦「ぶんご」 2枚

※10月23日は護衛艦「いなづま」一般乗艦券をお持ちの方とご一緒しました。

0708。
始発から電車を乗り継ぎ、無事京急「汐入駅」到着。
21日に乗艦する「くらま」、23日に乗艦する「いなづま」、ともに横須賀基地内吉倉桟橋に係留されていますので、JR「横須賀駅」すぐそばの営門より横須賀基地に入ります。

なお、基地内でも弁当やパンなどを買うことができますが、0800くらいには売り切れてしまうようですので、事前にコンビニでおにぎりやお茶を買い込んでおきました。なにせ、一度出航してしまうと9時間くらい洋上にいなければならないのです。

 
 続々と基地に入場する見学者(23日0725)

ボディチェック、荷物チェックを受けた後、チケットの確認が行われますが、ずいぶん手慣れた様子で待ち時間は全くありません。
チケットの確認が済めば、その先はすぐ桟橋です。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/c8/99ba3f51455503959eb352c5842362bd.jpg
 21日0810
 左: DDH-144 「くらま」
 右: DD-112 「まきなみ」

21日に乗艦した「くらま」は、今回の観艦式の旗艦、“観閲艦”です。VIP(21日は防衛副大臣、自衛艦隊司令官etc.)の乗艦に向けた準備が整っていました。

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 歩いてみたい…けど、たぶん2秒くらいで取り押さえられる

花道を通り過ぎたその先でチケットホルダーを渡され、チケットの半券を入れて首から提げます。この半券は退艦時に返します。
タラップを上って乗艦です。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/87/2c37749e419015a9385d8d0a12b78504.jpg
 一般乗艦用のタラップ。隣のフネは旧「しらせ」 

0800。
全艦一斉に自衛艦旗が掲揚されます。どの艦からも同時にラッパが鳴り響き、作業中の乗員もすべてが手を休めて艦尾を向き、敬礼します。

 
 23日0800 「いなづま」艦上にて
 後方の「さわゆき」でも同様の光景が

観艦式に参加する艦艇は、0730頃より順次東京湾に向かって出ていきます。次々に舫をといて滑るように出ていく戦闘艦には凄みと緊迫感があります。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/51/f11f9ee700963c79dfeace7ac1eb1e6c.jpg
 桟橋を離れる直前
 隣の「しらせ」艦体の鮮やかな朱が乗員の顔を染め上げる

0900。
「くらま」に出港準備の号令がかかります。
観閲艦である「くらま」は、最も最後に離岸するのです。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/01/715adb17100524c48a957e5da2e786d0.jpg
 出港準備。桟橋にも関係者が整列している

誤解が多いので説明しておくと、フネが離岸(揚錨)して動き出すのが“出航準備”です。まだ“出港”はしていません。

 
 23日0850 「いなづま」から見たDD-125「さわゆき」

「いなづま」から見た「くらま」は、とても艦齢30年近いとは思えないほどきれい。内外ともにペンキが塗り直され、磨き上げられています。古い艦というイメージでしたが、「まだまだイケるやん、このフネ」と思いをあらためました。

 
 23日0855 「いなづま」より「くらま」、「旧:しらせ」を望む

観艦式に直接参加する艦艇は29隻ですが、そのさらに外側には警備のための艦艇が必要です。それらを含めた参加艦艇総数は自衛艦だけで約40隻、さらに海保の巡視船、巡視艇も多数が見えました。

 
 「いなづま」と併走する、巡視艇 CL-130 「くりかぜ」

観艦式の参加艦艇は、横須賀だけでなく横浜、木更津からも見学者を乗せて太平洋に向かいます。横浜港より、イージスシステム搭載ミサイル護衛艦「こんごう」、護衛艦「あぶくま」、訓練支援艦「てんりゅう」がやってくるのが見えます。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/59/ad966f48b9e408bca34ce832d29afc61.jpg
 あのデカい艦橋構造物は、紛れもなく「こんごう型」

 
 交通量の多い浦賀水道を抜ける「くらま」 (23日「いなづま」より)

浦賀水道を抜けた後、自衛艦の群れは、観閲部隊と観閲付属部隊の2列に並びながら南下します。後から追いつく艦を待つため、速力は「微速」(6kt)くらい。背後からのゆるい風と速度がほぼ同じのため、艦上はしばらく無風状態が続きました。

 
 掃海母艦 MST-463「うらが」

 
 護衛艦 DD-112「まきなみ」

 
 先導艦 護衛艦 DD-105「いなづま」 (21日「くらま」より)

「まきなみ」(たかなみ型)と「いなづま」(むらさめ型)の違い、分かりますか?

 
 潜水艦救難艦 ASR-403「ちはや」。
 船体下部には開口部があり、DSRVはそのまま釣り降ろされて発進する

 
 漁の真っ最中の漁船団と、訓練支援艦 AST-4203「てんりゅう」
 観閲部隊と観閲随伴部隊は左右に大きく分かれて通過

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/7b/8e69780e89b05c00b6e08d9dd41d7a0f.jpg
 報道陣を乗せた4機のSH-60Kが艦隊上空をパス

無事太平洋上に出た観閲部隊。
外洋に踏み出したというのに波も静かでほとんど揺れません。フィンスタビライザーが効いているのかどうかもわからないほど穏やかです。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/4d/629e40e4443b12e6d663abbd72458235.jpg
 絶好のクルーズ日和

遙か遠くに、受閲部隊の一部とおぼしき艦影が見えてきました。なんだか極めて空母っぽい艦影もあります。徐々にテンションが高まってきます!

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/91/d6cc6fa6e9570abd55fee39886a05e87.jpg
 連合艦隊って感じがしてきたw

そのとき!
某消防航空隊の知り合いから入電。
実は本日(21日)、いたっきいとは別のフネに乗っているのです。

「あー、『まきなみ』から手を振ってるんですが見えますか~?」

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/4e/9a75ad61bc352b28f2dc63bffc507b3a.jpg
 「まきなみ」

…見えるわけないじゃないですかw
フネ撮るのに超望遠は不要と思い、レンズは広角と70-200ミリしか持ってきてません。

「どこですかぁ~」

「ハープーンの発射機の少し前ですぅ~」

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/cf/1bbbe2b5a96878faa4046dbba82afc31.jpg
 このあたり?

ちなみに「たかなみ型」の艦対艦ミサイルはハープーンではなく、SSM-1Bデス。国産デス。

 あ、いた。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/8a/02f59492d47a4dc524f311c686f9079e.jpg
 電話しながら手を振っておられる…

写真を撮って、すんごい拡大したら見えました。

そうこうしている間に、艦艇が整然と並び、方位270で直進します。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/cf/7fbcee0849c7976c8bd2e09b00836fe1.jpg
 観閲艦「くらま」より、先導艦「いなづま」を見る

 
 観閲艦「くらま」より、随伴艦「こんごう」以下を見る。あれ?やけに多いぞ?

観艦式は観閲部隊と観閲付属部隊の間を受閲部隊が反航しますので、観閲部隊の「いなづま」「くらま」「こんごう」「あぶくま」は左舷側、観閲付属部隊の「まきなみ」「うらが」「ちはや」「あすか」「てんりゅう」では右舷側から見ることができます。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/02/3ce3b392f789095778e55a6ae6e3d5ee.jpg
 「くらま」左舷。人が集まってきた

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/e2/271692e85e97240e56c6dcbf47c4a663.jpg
 観閲付属部隊…あれ?予定より多いぞ?

どうやらパンフレットに載っていないフネが数隻紛れ込んでいるようですw

 
 頻繁に上空を旋回しているSH-60K

報道のヘリに加え、全体の指揮統制のためか、数機のヘリがさかんに旋回を繰り返しています。“いよいよ…”という感じがしてきました。

 https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/93/cfb5d048d4efe4c19aa4cdfcbdf16a11.jpg
 見えた!

ついに空母を含む受閲部隊の艦艇群が視界に入りました!



なお、出航~観閲開始までの様子は、映像でもご覧いただけます。

撮影・編集は、ありがたくもいたっきいに「くらま」「いなづま」のチケットを譲ってくださり、23日にご一緒した“Kelly Pictures” N氏。本業がテレビマンだけに、初めて臨む観艦式でもキッチリとツボをおさえられているのはさすがです。加えて、音楽も威風堂々としていて申し分なし。
フネをこよなく愛する姿勢が、映像と気合の入った編集からもわかっていただけると思います。


■実録 平成21年度 観艦式 『第一章』

Nさん、素晴らしい映像をありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

  てか、あのシルエットはどう見ても空母…

 


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7 コメント

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まきなみより愛をこめて (某消防航空隊員)
2009-10-26 21:54:52
ぎゃははは・・・!(爆)
いや~いつもの、すんごい望遠レンズ持ってるのかなぁと思ってたんすよ。
きっと、ばっちり捉えて撮影してくれるかと・・・。
返信する
「いなづま」では、お世話になりました (空薬きょう@一般乗艦券をお持ちの方)
2009-10-27 23:07:45
またまた勉強になりました。

一般乗艦券って言うんですね?
>そこで今回も密かに?方々に手を回し、半ばプラチナと化した乗艦券を入手!
そんなに貴重な券とは、知りませんでした。

いたっきー様のガイド、とても楽しかったです。
ありがとうございました。

私、いたっきーさまのブログに感化されて、
来年は、「駐車券つき、総合火力演習」を、狙ってみます、、、(笑)
返信する
海自公認フリートガイド3級 (いたっきい)
2009-10-29 08:21:30
■某消防航空隊員さま

いやだってあの時は相当離れていましたよ(笑)
でも大丈夫です。距離が縮まったときに何度か写真撮ってますのでw
バッチリ撮影してくれてやりました。

■空薬きょうさま@一般乗艦券ありがとうございました

観閲式のチケットは、あるところにはあるけど普通のところには全くないという性格のものですね。でも、その気になればあっさり手に入るということも分かりました。

総合火力演習の「一般駐車場付」券の倍率は今年209.5倍だったんですよ! 当選したのはまぐれです。こんな超難関、聞いたことがありません。
返信する
お応えしませう (いたっきい)
2009-10-29 10:41:01
■あかぃりんご

突然ですが、なぜ「あかぃりんご」なのでしょうか…?

>主砲とマスト前下部から船首側に張り出した構造物の外観が違います。

主砲は正解!「むらさめ型」は76mm、「たかなみ型」は127mmです。

マスト下部から前に張り出した…というのは、レーダーです。回転しているため角度が変わっているだけで、同じものです。

外見上の他の違いは、「たかなみ型」の主砲のすぐ後ろに四角の構造物がある(「むらさめ型」にはない)ことが挙げられます。これはVLS(ミサイルの垂直発射装置)で、「たかなみ型」は主砲を大きくした結果、艦内のVLS収容スペースが圧迫されたため、上に飛び出したような感じです。

SSM-1B(艦対艦ミサイル)発射機の装備位置も変わっています。2つの煙突の間に2本ずつ見える棒のようなものがそれですが、よく見ると「たかなみ型」は後ろに移動しています。

それから、「たかなみ型」ではこっそりとヘリ格納庫が長くなっています。これは見比べないと気付かないです。

>でも、2隻はよく似ていますね。

お金がなくて新設計でつくる余裕がなく、基本設計を流用しているからです。ただ、細かい設計はずいぶんと手が入っていて、艦内に一歩入るとレイアウトがまるで違います。

>撮影も、よく、角度をそろえられましたね。

これはたいした理由じゃないです。じっとファインダーを覗いていて、「あ、きれいだな」と思った角度でシャッターを切っているだけで。ほとんど同じカタチだから、きれいだと思う角度もほとんど同じなのです。

>陸軍は、戦車回収車をもっているのでしょうか?

もちろんあります。
90式戦車を開発したときも、同時に「90式戦車回収車」を開発しています。

>その方には、いたっきぃが見えていた・・・のでしょうか?

双眼鏡で見てらしたようです。
カメラのピントは、慎重に合わせればたいていピッタリ合います。

>「方位270」って、方角のことですか?

ああ、説明が足りませんでした。
真北を0度として、時計回りに方位をカウントします。90度が真東、180度が真南、270度は真西です。このときいたっきいは、方位が計測できる腕時計をしていました。

>戦車を特車って今も言っていますか?
>空軍は、たとえば、F15を「戦闘機」って、
>FLAKは、高射砲ですか、高角砲ですか?
>昨今の三軍は、もう、そんな兵器は使っていないのですか?

昔は「特車」だったようですが、今は「戦車」です。来年、わが国最新の「10式戦車」(ひとまるしきせんしゃ)も誕生します。F-15はこれまで「邀撃機」と呼んでいました。また「攻撃機」のことは「支援戦闘機」としていました。しかし今後は「戦闘機」で統一されるようです。現在「高射砲」「高角砲」というものは存在しませんが、「高射機関砲」ならあります。

それにしても、FLAKってw 察するに、あかぃりんごは旧ドイツ軍に並々ならぬ愛情を注がれているのでは?
『スターリングラード冬景色』で検索してみてください。面白いものが出てきます。

>日本の戦車に方向指示機が付いているっていう噂を

付いています。戦車だけでなく、装甲車などにも。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/b0/4c52d33944105cc8872a44ab94229847.jpg
ただ、間違いのないように付け加えておくと、米軍をはじめ諸外国の戦車にも、基本的には方向指示器は付いています。
なんだろ? この質問、今まで何人にも聞かれましたが、みなさん「日本の戦車には」という前置きがついてるんですよね…。
返信する
投稿が長文になりがちで申し訳なく (あり)
2009-11-05 06:38:40
 これからは、簡潔にします。また、誤記のために意味不明になっている処がありましたので、この訂正も行います。さて・・

ちょっと過激だったのでこのオチは・・

→ 世宗大王に対するいたっきぃの高い評価と受け取れたこと、韓国との善隣関係に資すものであることに加え、その斬新な発想に諸国の東亜事情通は関心をもつと思えたことから、あかぃりんごは嘉したのですが、そうですか、過激でしたか・・

“雷鳥”とは、米空軍の「サンダーバーズ」

→ 雷鳥、三沢が、USAF Thunderbirdsとどうしても結び付きませんでした。地吹雪で戸口まで1mまで辿り着きながら遭難した事を聞いたことがありますが、そんな気持ちです。おかしいですw そこで、一句思い出しました・・

言うまいと思へど今日のsome fish


ブログの「見た目」に柔らかい感じをつけたくておいてみた

→  金属体が、確かに、ペンギン、ムーミン、ウーパルーパに似て見えます。おもしろいです。
 また、岩国のミミちゃんは、本当に「ねぇねぇ、何食べてんの?」と言っているのが読み取れます。キジトラのミーちゃんもふんわり、やはらかです。
 これからのブログで、曼珠沙華とか、そんな柔らかい企画がもっとみたいなぁと思いました。でも、何より、いたっきぃご自身が面白い、載せたいと思われるものが一番見たいですね。


飛行隊の方々が「ラッコだもんなあ…何かやると思ったんだよ」

→ いたっきぃの世界に一発で持っていかれた理由がここにもあります。
 
 その場に位置取りされたこと、その呟きを耳にされたこと、意味を捉えられたこと、などなど、少なくともいたっきぃを含めて4名の方が関わって、この寸言がここに伝わったわけです。
 しみじみとした滋味が感じられます。確かに、「エンピツでワシを・・しかも、それが、他国のワシ」って、色んな意味で、人間の尊厳、おもしろさとも言えましょう・・・
 
 この寸言を知ることができたのはあかぃりんごの静かで深い喜びで、友に感謝する次第です。


youtubeで「90式戦車 東千歳 公道」で検索してみてください。

→ 見ました。確かに! 舗装に言及したコメントがあるなど面白かったです。戦車砲を後ろ向けにして移動するのを動画で見たことがあるのですが、それは何のためで、日本ではしないのですか?
 しかし、なぜ、こんなこととか美少女のこととかをご存知なのですか? 


戦車は敵の歩兵を近づけないために味方の歩兵との連携が必須ですが

→ 陸自戦車には、戦車兵と戦車随伴歩兵が連絡する送受話器が付けてあるのですか? それとも、そんな道具はそもそも必要なくなっているのでしょうか?韓国軍やイスラエル陸軍ではどうなんでしょう?


旧日本軍にも少しはこの考えがあればよかったのですが…

→ 国民性は変わるのでしょうか?向上していてほしいですね。それとは別に、あかぃりんごとしても、自分の中の凶暴な本質を克服できるよう努めます。


艦内にいた自衛官の方に「神棚はどこですか?」とたずねたところ、そこまで案内してくださいました。財布を取り出したら「ありがとうございます」と敬礼されました。

→ そうでしたか、そうでしょうとも・・・ 
 いたっきぃがお尋ねになって、お参りされたのですね。
 なんだか、その乗員が驚き、感激された雰囲気が伝わってくるようです。彼はきっと同僚に、「今日の乗艦者の中に・・」って話していると思います。そのお二人に万古の心を感じます。
 ところで、いたっきぃは、艦内の神棚に表敬されたのは今回が初めてですか?ほかにそのように表敬する参観者をご覧になったことはありますか?


Auckland、NewZealandの「Mark 1・1」零戦

 記憶を正確に辿りますと、説明版には、「Mark 1.1 captured in Yap」との趣旨の記述がありましたので、あかいりんごとしては、「一一型」がヤップ島でAnzakに鹵獲されたとの説明であると理解し、事実関係を不思議に思いました。そして、機体左側の機体固有の型式表示板の「二一型」表示に気がつき、不整合の事実を申し出た、というのが顛末です。
 
 これはまったくの偶然ですが、海兵出身の方が「なにわ会」と言うサイトを立ち上げておられたのをつい最近見つけました。その中で、1944年末に、フィリッピンで、元山空から来た二一型の予備機で戦闘したとの記述がありましたので、海軍が当時、二一型をヤップにも配置しており、Anzakが鹵獲した機体の表示が二一型であったことと整合します。しかし、あの機体が、一一型あるいは五二型でなかったとはあかぃりんごには判らないことでした。

 その場所が、確か、Aucklandだと記憶していますが、そこでは双発の軽爆(ハドソン? でしょうか?)ともかくも、Nose paintingが、黄色い肌の丸めがね、出っ歯の男の細首を腕が掴んで締めて、Squeeze 'em ・・と機首左側面にあったのを見たことを思い出しました。


 忘れていたことや偶然知ったことが記憶の中に出てきます。きりがないので括りに2つ、聞いて下さいますか?

 靖国神社に玉砕地を示した地図がありました(宝物殿の前でしたか?)。そこに、ボルネオとミンダナオの中間にあるホロ島(Jolo)が玉砕地として示されています。そこは、米映画「暁の決死隊」の舞台になった島だそうです。まったく知られていない玉砕地です。もし、行かれる事があるなら、その地図でJoloを見て上げて下さい.。
 1944年9月頃に陸軍大部隊投入、1945年4月9日に米軍上陸、6月ごろに米軍撤収、9月頃に米軍が日本軍救出に再来島、ある一人の人の義心といくつもの偶然が重なってようやく80人ほどが米軍に救出されたという、玉砕の第1要因が米軍との交戦によるものではない、特異な場所です。数年前も比軍が戦闘爆撃機の支援を付け、陸軍1ヶ旅団を投入したとのベタ記事が出ましたが、その後の記事がないことから、特異な状況が続いていると思われる島です。

 
 あと一つは、(株)タダノ(クレーンメーカ、本社高松市)のHPに創業者の「航海日誌」があります。1944年3月30,31日に壊滅した戦闘機隊の整備幹部であられた方の追憶が何箇所かに分かれて記述されています。米機が掃射する中、掩体壕なし、降りてきた戦闘機が止まる場所が整備兵退避壕から見て滑走路の反対側であったとの記述があります。
http://www.tadano.co.jp/tadanocafe/logbook/vol_114.htmlなどです。もし、お気付きでなかったら、読んで上げて下さいませんか?

 あれっ・・?! 
返信する
Nさま、最高です! (空薬きょう)
2009-11-07 09:33:50
さすがプロ!
プロフェッショナル!
素晴らしいです!
感涙です。

返信する
最近、零戦本が多く出てますね (いたっきい)
2009-11-30 11:18:35
■あかぃりんご殿

遅くなりました…
ちとバタバタしておりまして。
その理由はまた後日お分かりになると思います(意味深長)

>世宗大王に対するいたっきぃの高い評価

まだ国力が発展途上ともいえるかの国では、日本のようにイージス艦を何隻も建造して維持するのは難しく、貴重な1隻に積めるだけ武器を詰め込んでいます。ゆえに「世宗大王」は巨大なイージス艦です。VLSの数なんて異常ですよ。イージス・ミサイル・キャリアとでも呼んだほうがしっくりくるくらいです。

>そうですか、過激でしたか・・

上記の理由により、貸与などあり得ないわけです。日本に「ひゅうが」を貸せというようなものでw
なので過激と書きました。

> また、岩国のミミちゃん
>キジトラのミーちゃんもふんわり、やはらかです。

動物はいいですね。写真撮るのも楽しいです。
ミーは実家の元ノラですが、今や立派なおデブに成り果てているようです。でも、帰るたびに写真を撮りたくて一眼レフもって行っちゃうんですけどねw
ミミちゃんは、その翌年も岩国でおいました。お元気にされているご様子でした。

>これからのブログで、曼珠沙華とか、そんな柔らかい企画がもっとみたいなぁ

そうですね、おっしゃる意味はわかります。
最近、どうも右に偏ってきているなあとは思っていますので、なにか書くことにしましょう…

>いたっきぃの世界に一発で持っていかれた理由がここにもあります。

ありがとうございます。テレちゃいますね(^_^;
このとき仰天した「ラッコさん」の機動の動画が、一瞬ですが見られます。youtubeで「98」「小松」「航空祭」で検索してみてください。ビックリするほどの低高度を、観客方向に向かって旋回してくるイーグルがあれば、それがこのときです。自分に向かってイーグルが突っ込んでくるように見えて、一瞬何もできませんでした。鳥肌モノです。

ちなみに「ラッコさん」はじめ、実在のパイロットが登場する小説があります。いたっきいは高校生のころにこの小説にハマり、航空祭でその方々を探していたこともあります。その小説がファントムを装備する301飛行隊をメインに描いていたので、新田原基地に行かないとその方々になかなか会えないというデメリットもありましたが…。それでも、防府北航空祭で、新田原からT-4を飛ばしてきたそのうちの一人にお会いするなどのラッキーもありました。
こういう楽しみ方もあるんだなあって思いました。
その小説は「原子力空母 信濃」シリーズです。

>戦車砲を後ろ向けにして移動するのを動画で見たことがあるのですが

日本では、輸送中を除いて見かけないですね。火力演習で、目標に砲身を向けたまま陣地変換をやるときには見ますが。90式戦車などは、ラインメタル製120mm滑腔砲の中でも短い砲身をつけていますが、これは長砲身より威力は劣っても、森や草地で引っかかりにくいようにとの理由だそうです。引っかかりにくいから、前を向けていても問題ない?ということなんでしょうか。わかりません。

>しかし、なぜ美少女のこととかをご存知なのですか? 

??? 美少女???

>戦車兵と戦車随伴歩兵が連絡する送受話器が付けてあるのですか?

今の戦車にはないと思います。少なくとも見たことはありません。
現在は、戦車と歩兵が一塊になって動くような局面は考えにくいからでしょう。でも近い将来、歩兵もIT化するでしょうし、そうなったら音声だけじゃなく、データも直接やり取りできるようになるかもしれません。歩兵のセンサーで捉えた目標に戦車砲を撃ち込む…とか。

>ほかにそのように表敬する参観者をご覧になったことはありますか?

艦の神棚に参拝している人を見かけたことはありません。みなさん、「へぇ~」という驚き?の目で見ながら通り過ぎていかれます。
でも、こうしたものがあるのが日本的で、私は好きです。実は戦闘機がロールアウト(工場で完成して引き出されるとき)するときに神主のお祓いを受けるようですが、一般にはそんなことが行われていることも知られてないと思います。F-2戦闘機がまだ次期支援戦闘機FSXとして開発中だった頃、試作1号機のロールアウト式典でお祓いを受けるシーンがありました。これを興味深そうに見ているアメリカ側関係者の写真が航空雑誌に載ったことがあります。日米共同開発機ならではの、興味深い光景でした。
最新鋭戦闘機と祈祷、いいじゃないですか。

>機体左側の機体固有の型式表示板の「二一型」表示に気がつき、不整合の事実を申し出た

なるほど。それは漢字の読めない向こうの人にとって頼りになる助言だったでしょうね。

>一一型あるいは五二型でなかったとはあかぃりんごには判らないことでした。

調べてみると、オークランドにあるゼロ戦は22型(21型から翼端折りたたみ機構をはずしたもの)のようです。特攻用に温存されていたものらしく、故障で出撃できないうちに終戦を迎えて鹵獲されたようです。ブーゲンビル島から持ってきたとありますね。
あかぃりんごが目撃した機体と違うものかもしれませんが…。

蛇足ですが。
実は零戦のシリーズでは初期の11型こそが最もキルレシオの高かった機体でした。“敵機27機撃墜、被撃墜ゼロ、参加した13人のパイロット全員が撃墜をマーク”の衝撃的なデビュー戦から約1年の間に、266機撃墜・破壊の戦果を挙げて損失は3機(対空砲火と着陸ミス)、空中戦での喪失にいたっては皆無でした。今のF-22でもこんな一方的な戦果は不可能でしょうね。これがゼロの無敵神話の由来です。

>玉砕の第1要因が米軍との交戦によるものではない、特異な場所

米軍の飛び石作戦で放置された後、希望を失って瓦解した例もありますね。なかにはトラック島のように、慢性的な栄養失調状態でもなんとか大半が生き抜いた島もあるようですが。

実はいたっきいは、全滅を「玉砕」と美化するように言い換えた当時のやり口には不満があります。
返信する