お風呂の専門家に聞いた! お風呂にまつわる素朴な疑問
毎日のお風呂。よく分からないままやっていることや、彼や彼女が実践しているけれど「それってどうなの?」と思っていることはないですか? そこで、お風呂について漠然と抱いていた素朴な疑問について、老舗メーカー・牛乳石鹸共進社株式会社マーケティング部の春名洋至さんと、株式会社バスクリン・販売管理部マネージャー広報責任者の石川泰弘さんに伺いました。実際のところどうなんでしょう?
Q1
水で顔を洗うのは冷たく、お風呂に入ったらシャワーのお湯で顔を洗っていますが「お湯で顔を洗ってはいけない(顔は水で洗うもの)」と聞きました。本当でしょうか?
A
「顔の皮膚は体よりもデリケートです。そのため、熱いお湯で顔をすすぐと汚れは落ちても必要以上に皮脂などが奪われ、乾燥肌の原因になることが。水もしくはぬるま湯(30~32℃)での洗顔が望ましいでしょう」(春名さん)
Q2
女性は洗顔料やボディソープの「キメ細かい泡」にこだわるようですが、泡のキメに化粧や汚れを落とす効果はあるのですか? 気持ちの問題では?
A.
「キメ細かい泡は、洗浄具と肌との間でクッションの役割を果たし、物理的な摩擦を抑え刺激を軽減してくれます。また、キメ細かい泡のほうが、毛穴や皮膚の溝に入り込み、隅々まで汚れを落とすことができます」(春名さん)
Q3
シャンプーで髪を洗ったついでに体も洗っています。どちらも洗浄剤なんだから同じですよね?(というよりシャンプーのほうが体に良さそう)
A
「これは男性に多いようですね。シャンプーは頭の皮脂を落とすために、石鹸やボディソープよりも洗浄力の強い成分が多く含まれていますので、おすすめできません。体を洗うと過剰に皮脂を落としてしまい、肌がカサつきやすくなる可能性があります。また、指どおりを良くするためにコンディショニング成分が配合されたものがあり、それで体を洗うとぬるつきやベタつきが残ることも」(春名さん)
Q4
足のニオイが気になるときは石鹸で洗うように言われました。石鹸はボディソープよりもニオイがとれるのですか?
A
「消臭について石鹸とボディソープでの違いはないと考えられますが、一般的に石鹸の方が洗浄力の強いイメージがあるため、このようなことが言われているのでしょう。体臭は皮膚上の雑菌が汗や皮脂を分解することで発生します。したがって、ニオイを抑えるには汗や皮脂を洗い流し、肌を清潔に保つことが大切。殺菌成分が配合されたデオドランド用洗浄料を使うとより効果的です」(春名さん)
Q5
体を洗うのはお風呂に浸かる前よりも後のほうが、汚れが落ちやすいように思うのですが?
A
「たしかに最初に浸かり、汗が出るまで温まってから体を洗うと、毛穴に詰まった汚れが取れやすくなりますが、同時に皮脂も必要以上に取れてしまうので、入浴後のスキンケアが必須に。また、価値観の問題になりますが、家族がいる場合の衛生面やマナーを含め、総合的に考えるとやはり先に体を洗う方が良いと思います」(石川さん)
Q6
「健康のために半身浴してる」とよく聞きます。半身浴のほうが健康によいですか?
A
「入浴の3大効果(温熱・水圧・浮力)を得るには、全身浴のほうがおすすめです。温熱作用は疲労成分除去やコリほぐし、水圧作用は血行促進、浮力作用は体をリラックスさせてくれます。半身浴は心臓への水圧を避けることで、長くお湯に浸かっていられる入浴法です。長く浸かることで発汗したり、読書や音楽を聴きながらのんびり過ごすことでリラックス効果が高まります。それらを目的としないときは、全身浴のほうが短時間で様々な効果が得られるでしょう」(石川さん)
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