田舎のエコノミスト

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新しい資本主義とは

2021-10-18 15:39:38 | 日記
岸田政権が目指す新しい資本主義とはどんな形で表れてくるのでしょうか?
いつものように、経済成長と規制改革と分配の延長線上でしょうか。
1980年代からの名古屋大学教授の飯田経夫さんの「豊かさとは何か」「豊かさの後に」「経済学の終わりに」と言う一連の書物にふれ、感銘を受けたことを覚えています。
経済学の入門書の一連であったように思います。
その中で、規制緩和が持つ自由主義経済の持つ、アダムスミスのころには認識されなかった嵐のような凶暴さに触れています。アダムスミスの「国富論」には前提として「道徳感情論」が先行していましたから・・・・・。
資本主義の歴史は産業革命以来早や200年に及ぼうとし、経済学と言うのはスミスの「国富論」を経て250年余が過ぎ、私たちは今何を求めようとしているのか飯田経夫さんは問うていた。そして、新古典派経済学(新自由主義経済)に戻ることがどれほどの悲劇的な現象を生み出すかを示唆し、サッチャー政権と小泉、竹中政権がこれを証明した。
そして今、岸田政権は新しい資本主義と言うのはどんな形態を意味しているのか?私は不安をもってみています。
「成長なくして、分配なし。分配なくして成長なし」と公言しています。あるいは「改革なくして、成長なし」こんな言葉で区切られています。
日本と言う国は、少なくとも戦後驚異的なスピードで発展し物質的に豊かになってきたと、思うのです。
ですから、GDP成長を金科玉条になってしまっている日本は今、飯田経夫さんの言うように、十分な「豊かさの後に」何を求めるのかを示すことも大事な事だと思うのです。
失業率は3%と低下したものの相対的貧困率は15~16%と6人に一人が押しやられています。
また日本の相対的貧困率はG7中ワースト2位です。これは20年前に比べ3ポイント程上昇しています。
バブルに踊り踊らされて以来30年が経ちました。成長の実感なき30年と揶揄されます。
だから、一度経済成長を離れ所得の再分配に思考を変えてみてくれる政権を期待したいのです。
そんなことをしたら、選挙では大敗することになるでしょうが、豊かさの後に何を求めるべきかも見えて来るような気がするのは、ただ私一人でしょうか。
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