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わたしをかたちづくるもの

思いつくまま、気の向くまま、流れるままに

とうきょうたわー

2007-04-22 16:34:39 | 映画・アニメ
東京タワー、ボクとオカンと、時々オトンを観てきた
リリーフランキーの自伝的な小説が原作になっている
だれもがもつべき親子の絆と夢だけを頼りに東京に出てきた青年の物語だ
はっきりいって僕も田舎が小さい頃から何となく嫌で出てきた人間だし
また、親のすねをかじって生きてきた人間だからすごく共感できる話だ
僕は観ている間、自分をマー君に重ねて、オカンを母親に、オトンを父親に…
そのままとはいかないまでも、この映画は子供に対する親の愛情の気持ちと
親に対する子供の甘えの気持ちをうまくこの短い上映時間のなかで表現していた
大学にいた頃、時々親が来て京都の街をなにか大した言葉を交わすまでもなく歩いて
1,2日過ごして、「元気で」とそっけない言葉で別れていた自分を思い出す
本来なら大学までいかせてもらって感謝すべきなんだろうが、自分のことばかりで
恩を当たり前だとはきちがえて何も出来なかったことを思い出す

子供は親を選べんし、親も子供を選べん。
しかし、気が合わないからといって他人のように縁が切れるものではない
・・・鑑みてみれば、僕の人生は家への反発の歴史だ
僕は親の期待なんていうものは、本当に嫌だったし、
そういうものはくだらないものだと思っていたフシがある。

だがそういうのも疲れた
もう地に足をつけて生活していかないと・・・
マー君も自堕落な生活の中で東京という街に溺れて・・・
どうしようもなくなった時、頑張ろうと考えた
多分、人から何か言われたからとかじゃなくて自分で決めてたんじゃないかな
このままじゃいけないって いつかオカンにいいところ見せたいって
多分それが出来たのはオカンが決して見捨てないでいてくれたからじゃないかと思う

僕の両親はそんなに欲も持たず、世間体を大事にしてまじめに生きてきた人だ
僕も、具体性のない夢とか分かるわけもない自分探しとかは終わりにしよう
親の生き方を肯定しなきゃいけない時だって

エンドロールで流れていた福山雅治の歌が本当にいい歌だった
素直に泣けた
速攻でCDを買った
僕のカラオケの十八番になる事は間違いないだろう

 







心の旅

2006-06-12 21:49:55 | 映画・アニメ
ヘンリーはニューヨークの敏腕弁護士
勝つためなら手段を選ばす、目的のためなら手段を厭わない仕事命の非常な男
家庭も疎かに、一人娘の寂しさゆえのいたずらも厳しく言葉で叱責する始末
そんな中、運悪く強盗に襲われ、脳に銃弾を受け、生死の境をさまよう
なんとか一命を取り留めたものの、脳や体に障害を持ってしまう
記憶と言葉を失った彼だが、リハビリトレーナーの励ましや、
奥さんと娘の支えも合って、徐々に人間としての機能は回復していく
しかしー
ヘンリーは以前の彼ではなくなっていた
彼はそれまでとは正反対のとても優しい性格になっていた

初めて味わう、家族との優しい時間を経て
ヘンリーは職場に復帰する
しかし、以前の彼とは違うことに職場の人間は戸惑った
あまりにも優しくなっていた彼にはもう職場での居場所はなかった
職場では優しいヘンリーはだれも期待していなかった
それと同時に、ヘンリーは事故前の自分の非情さを知るにつけ
愕然とするようになってしまう
もう、以前の彼のようには振舞えないし、暮らすことは出来なかった
それに彼は本当の幸せを見つけることが出来た
それは愛の中に生きることだ
ヘンリーは、家族とともに穏やかに暮らせる生活を望み
職場をやめ、寮生のスクールに通っていた娘を迎えに行き、
3人で、それまで住んでいた高級なアパートをあとにした

実際、ヘンリーは色んなものを失った
地位であったり、仕事の能力や、それまでのキャリアであったり
おだてあげまつられる周囲の人たちであったり・・・
偏見やプライド・・・・
こう挙げてみると、そんなのいらないんじゃないかと思うようだが
人間って本当にどうしようもないものにしがみついて生きている
たとえ砂上の楼閣であったとしても、
それなしでは生きることが出来ないような気がしてしまう。

でも、ある可能性がなくなってしまったということは、
また別の可能性のあるところで生きられるというチャンスを得たということも出来る
もし、そうならなかったら出会えなかった人もいるだろうし、
見つけることが出来なかった幸せもあるだろう
大切なことは希望を失わないことだ
どう転んでも人生は生きる価値があるもの
終局を見る必要はないんだ

できなくなったことや、まわりの言葉や状況に惑わされることなく
自分の出来ることから少しずつやっていけばいい
・・・・・ってあの黒人のいかしたトレーナーがヘンリーが落ち込んだときに
励ましていた

ヘンリーは確かに、いろんなことができなくなった
はっきりいって、まともに働くことすら難しくなったかもしれない
でも、ヘンリーの優しさは触れ合う人を幸せにし、そして全員とはさすがにいかないけれども
ヘンリーのことを心から必要としてくれる人が必ずいる
以前の彼からは考えられないことだ
彼のことを必要としたのは、金と名誉心に驕れるものだけだった

実際、僕は娘のキャサリン(だったけ?)が、本当に心からパパを必要としていた
姿がとても印象に残っている
ジュースをこぼしてしまったとき、自分もジュースをこぼしてみせて
「だれにでもあることだよ」
きっとどんなにうれしかったことだろう

そんなことを考えることが出来た いい映画だった






ギルバート・グレイプ

2006-06-04 22:43:01 | 映画・アニメ
ギルバートはある片田舎の町に家族とすむ、スーパーマーケットで働く青年
過食症の母親と、知的障害児の弟の世話で家に縛られて、
一家の父親としての役割を担わされている。

本当は自分の好きなことをしたいし、好きな人と一緒に暮らしたいと
心の中では思っていても、一家の大黒柱として家族を支えることから離れられない

そんな中、人生の転機が訪れて、愛する人との出会いと、母親の死によって
青年は町を出て、心の旅に出かけるのであった

若き日のレオナルド・デ・カプリオが知的障害者役の好演で有名な作品だが
ギルバート役のジョニー・デップのナイーブで複雑な感情をもてあます
好青年の演技こそ、この作品の大切な主題となっている。

本当に自分がしたいことがなにかがわかるというのは 実はすごく難しいし
勇気がいることだ

だけど、それがわからなければ 年を取ったときに 人生とは何だ
という話になってしまうのではないかなと思う

たとえ回り道したっていいから、行く方向は間違えたらいけないはずだろう






グッド・ウィル・ハンティング

2006-04-02 22:22:07 | 映画・アニメ

ウィル役のマッド・ディモン。この映画の脚本も書いている

僕のことを知りたいと思ったら、この映画を観てください
そのくらいこの映画の主人公であるウィルと僕はよく似ているところがあります
この映画を始めてみたとき、こんなにも共感してしまった映画というのは
いままで出会えてなかったので、とても魂が揺さぶられたのを覚えています

この話はある心に傷を持っていて、他人に自分の心を打ち明けることが出来ず、
自分の優れた能力をも無駄にしてしまっているスラム育ちの青年が、ある一人の心に悲しみをもつ
精神科医との出会いによって、次第に人間としての心を取り戻していくストーリーです。

青年はそのなかで生きることに真剣に悩んだり、時には自分の良心に反抗しつつも、
友人や先生、恋人の心からの説得というか、理解によって
本当に自分のやりたいこと、生きる道を見つけることができたんです。
恋人を追いかけて自由に街から旅たっていくあの感動のラストは
本当に観ていてすがすがしかった。
僕になにか希望というものを教えてくれたような気がしました。

人っていうのは、どこまで旅しても、どんなに環境を変えても自分の中身からは
逃げ切ることが出来ないから、実は自分が変である、ということを告白できる場所と、
理解してくれる人を探して生きているんだと思います。

ウィルにとってはそれはショーン先生だったんでしょう。
                          
                          先生役が本当に似合う、ロビン・ウイリアムズ


映画のハイライトシーン、先生がウィルに対して
「つらかったね 君は悪くない 君は悪くないんだ」と
何度も訴えかけ、それにウィルがもうたまらなくなって感情を抑えきれなくなって、
「ごめんよ、ショーン いままでひどいこといって ごめんなさい」
と先生と素顔をさらけ出して泣きながら抱き合う場面は本当に涙なくては観れないシーンです




クレヨンしんちゃん

2006-04-01 20:37:18 | 映画・アニメ

クレヨンしんちゃんが15周年を迎えたそうですね
おめでとうございます
しんちゃんももし現実時間と平行して歳をとっているとしたら
今年で成人ですか・・・長いですね~
本当に飽きさせないというか、ドラえもん、サザエさんにつづく
国民的なアニメとなったということでしょうか

僕は小学生のときからずっと見てますよ
なんだかんだいいつつも、ずっと見続けている数少ないテレビ番組の一つになっていますね
クレヨンしんちゃんの魅力というのは、子供だけじゃなく大人も楽しめる
だけの内容のあるアニメだということです
当然、しんのすけというとんでもないませガキ五歳児が主人公であるがゆえ、
話としてはギャグが中心になるんですけど、
他の一般的な子供をターゲットとしたアニメと明らかに違うことは
野原一家という現実のどこにでもありうる家族を題材にしているアニメなんですね
よくこのアニメは下品だとか、子供に見せたくないという人もいるようなんですけど
それはこのアニメをよく見てないから言えることなんです
アニメの根底にあるテーマというのは、家族愛であり、友情だったりするんです
下品なだけなアニメだったら、こんなにも長く愛され続けられるわけないですよ

実際、野原一家というのは理想の家族ではないでしょうか
たしかに家のローンは35年残ってるし、子供はあんなだし、
父ちゃんうだつはあがらないし、母ちゃんはヒステリー気味だし・・・
本当にひとりひとりのキャラクターだけ見ると、冴えない人たちなんですけど
それが集まって家族となったときにすごい力というか、
楽しさや幸福を生み出す力を発揮するんですよね~
うらやましいですね 
一緒にいるだけで足を引っ張り合ったりする人間関係ってあるじゃないですか
映画の中で、ある悲しい境遇にある姫様が野原一家のことを
「不幸が似合わない人たち」と称したことがあるんですけど本当にそうです
どんなことも笑いで乗り越えられるだけの強さがあの一家にはある
僕もあんな家庭がもてたら本当にいいですよね~
(相手がいればの話なんですけど・・・)

最後に僕の好きなキャラクターを挙げるとすると
ひろし、シロ、風間君です
個性豊かなキャラクターの中にあって、この三人(うち一人は犬)はまともな
人たちの部類に入ると思うんですけど
こういった人たちがしんちゃんに振り回されて困っている姿って
なんか見ていてほのぼのしてしまうんですよね
とくにひろしはサラリーマンの代表というか、仕事もそこそこ、哀愁が漂っていて、
憧れるようなものはひとつもないんですけど、同じ男として共感できるものがあります

今日、テレビで一回目の放送のときのクレしんをやっていたんですけど
いまとスタイルが全然違いますね
まずしんちゃんの声がちがうし、キャラも完璧なおとぼけ系だし・・・
しんちゃんも時代を超えて進歩してきたんだなと思いました

カリオストロの城 新ルパン三世

2006-02-06 16:53:56 | 映画・アニメ
 クソッ、一足遅かったか!ルパンめ、まんまと盗みおって!
 
 いいえ、あの方は何も盗らなかったわ、わたしのために闘ってくださったのです。
 
 いや、やつはとんでもないものを盗んでいきました。
 あなたの心です。
 
 ・・・はいっ!

くさいね~ でも許される最高のラストです 
何回見ても飽きない映画なんてそうそうはないだろうけれど
間違いなくカリオストロの城は何回見ても興奮してしまう最高の娯楽映画でしょう。



思えば、僕はルパンを見て育ったようなものです。
子供のころからルパンの再放送見たさに夕方5時半からテレビにかじりつきでした。
ルパンのアニメシリーズは三部作あるのですが、
間違いなく1977年から放送された新ルパン三世(いわゆる赤ルパン)が
今日のルパン人気を確立したといっていいでしょう。
全部で155話あるのですが、つまらない作品がない。全部クオリティーが高い。
演出が斬新すぎる。サントラもかっこいい。しかもオリジナル。
今もアニマックスというアニメ専門のCS放送で時々見ることができるんですけど
本当に面白い。
今のアニメっていったいなんだ?と思ってしまうくらいに。
キャラクターが最高なんでしょうね。
コミカルでお調子者ででもロマンチストで天才肌、
女にめっぽう弱く悪いやつらは許さない主人公のルパン
、、、ルパンを表す形容詞ってとても多いですね。
それだけ魅力があるということでしょうか。
そしてルパンの最高の相棒 ニヒルでクールなマグナムの名手次元大介。
どんなときも頼りになる最高の仲間 無口で唯我独尊の石川五ェ門。
時に恋人、時に仲間、時に敵として現われる謎の女 峰不二子
(不二子の過去が語られた話ってないような気がしたんだけど・・・)
ドジでいつも肝心なところで抜けてしまう だけど憎めない銭形のとっつあん。
(銭形の名前って幸一というらしい)
5人のキャラクターがしっかりしてるからどんな無理な設定の話でも
キャラクターが話を引っ張ってくれるのでしょう。
あと声優さんが最高!山田康夫さんをはじめ本当にはまり役で
ルパンの世界観を最高に高めてくれていることも忘れてはいけません。



そんなルパンをもとにしてわれらが宮崎監督が自らのロマンティズムを
全開にして作ったのが「カリオストロの城」
話自体は古典的なんです。
非常で容赦ない悪人が、可憐なヒロインをさらい、それをヒーローが助けに来る。
ただヒーローが空を飛ぶことも、湖の水を飲み干すこともできちゃう
ドロボーだったということなんですけど・・・
とにかく名シーンの連続ですね。挙げればキリがないくらい
それでも、どこが一番?と聞かれればあのシーンになっちゃいますね。
クラリスがルパンと一緒にいきたいと抱きつくシーンで
ルパンは受け止めてあげたいところだけど、必死に我慢して
「馬鹿なこと言うんじゃないよ」と紳士的に答えてあげるんですよ。
宮崎さんが作るルパンはTVの最終話の時もそうだったけど
かっこよすぎますね。 かくありたいものです。

先日、ある方からこの映画の音声しか入っていないCDを千円で購入して
(なんでそんなもの欲しがるんだって散々言われましたけど
もともとそれを買ったあんたはどないっちゅーねんという話なんですけど)
聞いてみたんですけど、ホントに名ゼリフのオンパレード。
聞いているだけで、ルパンが跳ね回っている姿が目に浮かびます。
(というかもう何回も見ているからですけれど。。。)
あと島本須美さんのクラリスやっぱり可愛いね~
ナウシカもそうだけれど、健気なキャラクターを演じさせたら
彼女の右に出る人はいないですね。








ナウシカ  風の谷のナウシカ

2006-02-03 20:28:34 | 映画・アニメ
「ほら、だいじょうぶ怖くない」
「ごめんね、許してなんていえないよね、ひどすぎるよね」

なんて偉大な精神。なんて深い慈愛。
何回見ても泣けてしまう。
優しい目、強い意志、健気な心
たった一人で世界を変えようとしてそのためなら自分の命も省みない。
敵とか味方とか人間とか虫とかいう概念がなく、全てのものにいたわりと友愛を、、、

あほかもしれないけど僕はナウシカのためなら命を懸けれます。
実際いるわけないんでしょうけど、ナウシカは僕の理想の女神です。
はっきりいって宮崎監督のロマンティズムの塊がナウシカなんでしょうけれど
それにしたって素晴らしすぎます。
あまりにも素晴らしすぎて物語の内容が霞んでしまうくらい
自然との共存がテーマなんでしょうけどそんなことが気になれないくらいこの話はすべて
ナウシカのキャラクターに集約されてしまっているような印象があります。
だってナウシカがあまりにも完璧すぎて物語として成り立ってない気がしないでもないような、、、
(なぞが多すぎる設定、ナウシカがオームの暴走を命を捨てて止めて最後にナウシカが復活するなど)
ほかのキャラクターが陳腐に見えてしまうんですよね。
確かに映画は原作8巻あるうちの2巻までしか消化してないですから無理もないんですけど
風の谷のナウシカは監督が物語を捨ててでもとにかくナウシカという理想のヒロインを
どうにか描きたかった作品のような気がします。
まぁ、原作版はよりいっそうナウシカに対する監督の想いが爆発していますが、、、



でもナウシカとは何なんでしょう。
今日もTVを見ていてずっと考えていたんですけど
あまりにも完全すぎて逆に人間味がないというか、、、
憧れるとかそんなレベルじゃないですよね。
ただいえることはナウシカは人間が生きるべき理想の姿だとおもうのです。
偏見を持たず、希望を捨てず、自分を捨てず、他人を捨てず、、、
まるで宗教上の存在のようにも思えてきます。
僕はナウシカが広隆寺の弥勒菩薩とかぶって見えてしょうがないですけど、、、 
弥勒菩薩とは釈迦族の王族だった若き日のお釈迦様がいかにして
世の中の苦しみや悲しみを救えばいいのか思案しているお姿なのです。
人として生きることの業に直面しながら、それでも希望を捨てず
生きるもののために懸命に駆け回るナウシカと重なるところがあると思うのです。
                                  

なんかやっぱりまとまりがつきませんね。
もっと人間ができてきたらもう一度考えます。