いきもの散歩

近所の自然観察、飼育している川魚の記録

トンボ観察@9月下旬 〜{オオ,}ルリボシヤンマ&オニヤンマの産卵等〜

2017年10月01日 | 昆虫類
静岡県東部で9月下旬に観察したトンボたち。


オオアオイトトンボ

富士山麓の林縁にて。
今年はまだ連結や交尾を見ていない。


アオハダトンボ

雄2頭を確認。今回は雌には会えなかった。


アサヒナカワトンボ



涼しくなってきたからなのか、撮影しやすい場所に出てきてくれるようになった。交尾を見たのは7月上旬以来。


ハグロトンボ



9月中旬には20頭以上確認できた水辺で、今回は10頭前後を確認。
昨年は9月下旬でハグロトンボの観察をやめてしまった。今後見かける数がどのように推移するのか、今年は継続して見ていきたい。


アオモンイトトンボ





上から雄、小さな虫を捕食する雄、未成熟な雌。
田んぼ脇水路、湿地、池、河川などで多数を確認。


ムスジイトトンボ

池にて。
こちらに気付くと岸から離れてしまい、近くで撮影させてもらえなかった。


ルリボシヤンマ

富士山麓の里山にて。今年も産卵を見れた。


オオルリボシヤンマ







富士山麓のビオトープ池にて。オオルリボシヤンマは初見。
1頭の雌が途中休みを入れながら、1時間以上産卵していた。産卵基質には抽水植物、水に沈んでいる朽木、トンボや野鳥のために池に設置したと思われる切り株が選ばれていた。中でも切り株はお気に入りのようで、そこで長時間産卵していた。今回の雌個体は斑紋が黄緑色をした緑色型。雄と同色の青色型もある。
雌の産卵中に1頭の雄が池の上を巡回飛翔していた。飛んでいる姿は、斑紋の青色がよく目立ち綺麗だった。写真に収めたかったが、ブレた写真しか撮れず。雄は空中でオニヤンマとやりあい、追い払っていた。切り株にとまって産卵している雌に接近しホバリングしたので、交尾か何かが始まるのかと期待したが、何も起こらず。その後、雄は再び池の上を飛び回り始めた。


ギンヤンマ

昨年は9月上旬でギンヤンマの観察をやめてしまった。今年は継続して観察していきたい。


ウチワヤンマ



池にて1頭のみ確認。ウチワヤンマに会ったのは8月下旬以来。さすがに今年はこれが最後だろう。


タイワンウチワヤンマ





9月中旬は10頭以上確認できたが、今回は数頭だけ。激減した。今年はこれが最後かも。


オニヤンマ









見かける数が激減した。ただ、富士山麓の里山ではそこそこ見かけ、雌2頭の産卵を観察できた。ホバリングする翅と周りの草がぶつかる音が響いていたので、産卵していることに気づいた。


ナツアカネ



上から雄、雌。
低山の里山で多数を見かけるようになった。畑に立っている棒の上によくとまっていた。


アキアカネ







上から雄、雌、交尾、交尾後の連結状態。
富士山麓の里山(標高420m付近)で10頭程を確認。アキアカネの交尾を見たのはおそらく初めて。
標高100m付近の里山では、ナツアカネに混じって数頭のアキアカネを見つけた。畑に立っている棒の上にとまっていた。
また、標高150m付近では20頭程のアキアカネが、群れて上空を飛翔していた。このような光景を最後に見たのはいつなのだろう。子供の頃に田んぼや山手で、赤味を帯びたトンボが群れて飛んでいるのを見た記憶がある。しかし、それが何トンボだったのかは定かではない。もしかしたら、アキアカネの集団飛翔を見たのは今回が初めてなのかもしれない。いずれにせよ、その光景を眺めていて、昭和の懐かしさのようなものを感じた。


マユタテアカネ





上から雄、雌、雌(翅斑型)。
里山などで確認。
稲刈り後の田んぼに残った水溜りで、コノシメトンボと一緒に連結産卵していた。


ヒメアカネ

前回は雄3頭を確認したが、今回は雄10頭以上に会えた。しかし、相変わらず雌は未確認。マユタテアカネの雌に誤同定しているのではと心配になってきた。


コノシメトンボ





富士山麓の里山にて。稲刈り後の田んぼで多数を見かけた。


ミヤマアカネ





低山(標高150m付近)にて雌3頭に会った。この辺りでミヤマアカネに会ったのは初めて。いつ頃から発生していたのだろう。来年の調査課題にしたい。


ショウジョウトンボ

書籍「日本のトンボ」では、出現期は一般的に10月中旬頃までとなっている。静岡県東部でももう少し見れるのだろうか。


シオカラトンボ

写真は里山にて撮影した個体。
今回は行けなかったので、シオカラトンボが平地の田んぼでどのような状況なのかは不明。しかし、概して見かける数は減ったように感じる。近いうちに平地の田んぼの状況を確認してこようと思う。


オオシオカラトンボ

雄1頭のみ確認。オオシオカラトンボのシーズンは終わりのようだ。


##### トンボ観察結果@9月下旬 #####
オオアオイトトンボ、ホソミオツネントンボ*
アオハダトンボ、アサヒナカワトンボ、ハグロトンボ
アオモンイトトンボ、ムスジイトトンボ
ミルンヤンマ*、ルリボシヤンマ、オオルリボシヤンマ、ギンヤンマ
ウチワヤンマ、タイワンウチワヤンマ
オニヤンマ
ナツアカネ、アキアカネ、マユタテアカネ、ヒメアカネ、コノシメトンボ、ミヤマアカネ
ショウジョウトンボ
シオカラトンボ、オオシオカラトンボ
全23種
目視確認のみには * を付けた。


10月に入り、今年も残り3ヶ月。今年のトンボの季節も徐々に終わりに近付いている。
個人的に今月注目するトンボはアカトンボではあるが、今まで通り各フィールドを観察し、状況の推移を継続して記録していければいいのかなと思っている。昨年はハグロトンボやギンヤンマなどの観察を途中で投げ出してしまった。再び来年に課題を持ち越さないように、今年は観察を最後まで継続していきたい。余裕があれば、まだ見たことがないアカトンボ(ノシメトンボ、リスアカネ等)に会ったり、オオアオイトトンボの集団産卵を観察したりしてみたい。


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