いきもの散歩

近所の自然観察、飼育している川魚の記録

柿田川に棲む淡水魚

2018年04月07日 | 魚類
4月1日に柿田川公園に行ってみると、木製八つ橋に魚の入った容器が並んでいた。この日「柿田川春の観察会」が開催されたそうで、その時に採集した魚たちだった。
容器の中の魚を眺めていると、人だかりができてきた。そして、観察会は既に終わっているにも関わらず、観察会の講師の方からお話しを聞かせてもらえる流れになった。



アユカケ(カマキリ)、ウツセミカジカ、アブラハヤ


アユカケ
数十センチにまで成長するとのこと。
これでアユをひっかけて食べると言われるのが名前の由来(実際には口で直接食べる)と、鰓蓋の棘を見せてくださった。



ルリヨシノボリ、ウツセミカジカ、ヒラテテナガエビ、ツチガエル
ルリヨシノボリは初めて間近で見た。飼育しているカワヨシノボリばかり見ていることもあり、大きく感じた。
ヒラテテナガエビは両側回遊型で水のきれいな川に生息する。柿田川みたいな川にいるんだね。



スジエビ、ヌマエビ、ヌカエビ
大きなスジエビが目に留まる。
ヌマエビとヌカエビをしっかり見たかったのだが、スジエビたちが邪魔でよくわからなかった。ヌマエビとヌカエビはヌマエビ属で目が真横に突き出るといった特徴がある。ミナミヌマエビが属するカワリヌマエビ属は目がやや斜めに突き出る。ヌマエビ(ミの字模様)とヌカエビ(ヘの字のような山型状模様)は頭胸甲部の模様で判別する。


他にも甲殻類はモクズガニを見せてもらった。また、柿田川にはホトケドジョウも生息するとのお話だった。そして「柿田川でのアユカケ、ウツセミカジカ、ホトケドジョウの生息場所は把握している」と何度かおっしゃっていたのが印象的だった。これらの魚の数は決して多くなく、局所的に生息しているということなのだろう。


今回のお話でわかった柿田川に生息する淡水魚・甲殻類を以下にまとめる。
アブラハヤ
ホトケドジョウ
ルリヨシノボリ
アユカケ(カマキリ)
ウツセミカジカ
ヒラテテナガエビ
スジエビ
ヌマエビ(ヌマエビ属)
ヌカエビ
モクズガニ

また、調べてみると時期にもよるが、他にも以下が生息するようだ。
コイ
ニゴイ
オイカワ
カワムツ
ウグイ
シマヨシノボリ
オオヨシノボリ
スミウキゴリ
ヌマチチブ
アマゴ
アユ
サワガニ


かなり前にホタル、ベッコウトンボ、ホトケドジョウ等に関する座学セミナーに一度だけ話を聞きに行ったことがあるが、観察会には参加したことがない。今回観察会に参加したわけではないが、非常に面白そうな印象を受け、機会があったら参加してみたいと思った。ただ、その観察会のターゲットが子供(親子)なのか、おっさんが一人で参加しても問題なさそうなのかは、見極める必要があるだろう(笑)。
最後に観察会が既に終わっているにも関わらず、柿田川に生息する淡水魚についてお話してくださった観察会の方に感謝いたします。


@参考
柿田川の動植物 魚・甲殻類|清水町観光協会
柿田川における特徴的な生物の生活史とその課題 - リバーフロント研究所


@Memo
アユカケ(カマキリ)
静岡県RL2017@VU
静岡県RL2004@NT
静岡県RL2004@東部@NT
環境省@EN

ウツセミカジカ
静岡県RL2017@VU
静岡県RL2004@VU
静岡県RL2004@東部@NT
環境省@EN

ホトケドジョウ
静岡県RL2017@EN
静岡県RL2004@VU
静岡県RL2004@東部@CR
環境省@EN

絶滅危惧ⅠA類(CR)
絶滅危惧ⅠB類(EN)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
準絶滅危惧(NT)


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