届く事のない葉書が流れ着く場所、「漂流郵便局」。2013年10月3日の開局。
いつかのどこかのだれか宛…届かない手紙が流れ着く「漂流郵便局」、ということなんであります。
4月18日18時40ころ、出会いました。


漂流郵便局(旧粟島郵便局) は、瀬戸内にあるスクリュー型の小さな島、粟島の丁度おへその
部分に在ります。ここにはかつてたくさんの物、事、人が流れ着きました。
2013年(平成25年)の瀬戸内国際芸術祭の作品の1つとして久保田沙耶氏が制作しました。
久保田は漂流郵便局の「局員」を務め、かつて粟島郵便局で実際に局長を務めていた中田勝久が
漂流郵便局の「局長」に就任しています。
なお「郵便局」と称していますが、日本郵便株式会社と関係はありません。





右が久保田沙耶さん、左が中田勝久さんです。


中田勝久さん 笑顔がすてきですね。
漂流郵便局留めという形でお預かりする事で、漂流私書箱に手紙を留めます。
“誰かが届けたかった葉書”が、この郵便局内に漂っています。無数のピアノ線で繋がれ、
宙を漂っています。宛先が不明であることから、ストックして留めておくことはできない
というコンセプトに基づいています。私書箱はブリキ製で100個あります。



四国の粟島にある旧粟島郵便局舎を利用した、宛て先不明の手紙が集まる「郵便局」。
所在地: 〒769-1108 香川県三豊市 詫間町粟島1317-2
漂流郵便局は、アーティスト・久保田沙耶氏による芸術作品です。
局員紹介
中田 勝久 漂流郵便局局長/元粟島郵便局局長 旧粟島郵便局局長を45年間務めた後、漂流郵便局局長に就任。
久保田 沙耶 漂流郵便局員/現代美術家 漂流郵便局の企画・制作。
中田郵便局長 、久保田郵便局員は期間中不定期に在局致します。



漂流郵便局(旧粟島郵便局)
こちらは、届け先の分からない手紙を受け付ける郵便局であり、「漂流郵便局留め」という形で、
いつか宛先不明の存在に届くまで漂流私書箱に手紙を漂わせてお預かり致します。
過去/ 現在/ 未来もの/ こと/ ひと何宛でも受け付けます。
いつかのどこかのだれか宛の手紙が いつかここにやってくるあなたに流れ着くその日まで。




英国にも展開しているようですが。
いかがですか。
手紙をやりとりすること、コミュニケーションのひとつの形態に情感を感じます。
届け先が不明だということ、コミュニケーションが切れるかもという状態ですが、
なぜか少々切ない気持ちが起こります。
なんとか、続くことを願うのか。そのありのままをみつめているのか … 。
また、自分に戻ってくるのでしょうか。
◯久保田沙耶氏プロフィール
アーティスト。現在、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻油画研究領域在学中。
日々の何気ない光景や人との出会いによって生まれる記憶と言葉、それらを組み合わせることで生まれる
新しいイメージやかたちを作品の重要な要素としている。
数種類のメディアを使い分け、ときに掛け合わせることで制作を続ける。
プロジェクト「漂流郵便局」(瀬戸内国際芸術祭2013)など、グループ展多数参加。
久保田沙耶さんの発想 チーミングですね。

