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コピーライターはじめました。

女34歳。コピーライターも気づけば7年目。

カンヌ・ヤング・コンペティション

2005-02-06 04:00:06 | 広告など
毎年6月、フランスのカンヌ国際広告祭期間中に
スペシャルイベントとして、
「ヤングカンヌ・クリエイティブコンペティション」が開催されます。

各国代表のコピーライター&AD(アートディレクター)ペアに課題が出され、
24時間以内に作品(グラフィック)を仕上げて提出するコンペ。
「ヤング」の名のとおり、28歳以下というのが参加資格です。

で、その国内選考会が3月下旬にある、という話を
先週の水曜日に聞きました。
「出る気があるなら、金曜日までにペアを探して申告して」
ちなみに、オリエンから提出作品まで全て英語なので、
ペアのいずれか一人には相当な英語力が必要とされる、とのこと。

私は英語が全く話せない・・・。
けれど28歳の私にとって、今年は参加できる最後のチャンス。
なんとかならないものか。

社内を見回すと28歳以下のADはただ一人、そして既に彼にはペアが。
ということは、社外のADを探すしかない。
英語ができて28歳以下で、こんな突然の申し出を
いきなり引き受けてくれるAD、そんな人いるのか????

半泣きで、いろんな方にお願いの電話をかけまくった結果、いました!
知り合いの、知り合いの部下のアシスタントADさん24歳。
ひとまず電話番号とお名前だけ聞いて、突然電話して、趣旨を話したところ、
金曜日の夕方ギリギリにお返事をいただきました。
「興味をもちました。上司のOKももらったので、ペア組みましょう。」

その夜、初めて顔合わせをしました。
互いの作品も、人柄も全く知らない二人。
けれど話をするうちに、びっくりするほど打ち解けて、
心から楽しい時間をすごせました。
「私たち合う気がするね」と笑顔で言い合いながら、手を振り帰路へ。

普通に生活していたら出会うこともなかったであろう人と、
こうやって心を通わせ仲良くなれたり。
エキサイティングなイベントに参加する機会をもらったり。

やっぱり、コピーライターになってよかったなぁ。

このコンペも、思いっきり楽しんでこようと思います。

プロ。

2005-01-28 15:37:04 | 広告など
昨日は、初めてCMの撮影に立ちあいました。

撮影前の段階で企画はほぼ固まっているので、
ナレーションを急きょ変更する場合などを除き
コピーライターは基本、することがありません。

みなさんの邪魔にならないよう、
隅っこで椅子にすわって見ているだけ。

けれど、自分の関わった仕事がどのようにカタチになってゆくのかを
見届けられるのはとても嬉しいことです。

現場はすごい熱気。

スタジオの手配やお弁当、スケジュールの全てを把握しキッチリ管理する人。
短時間で、ものすごいセットを組み上げる人。
細部にまでこだわり美術を作りこむ人。衣装を決める人。
タレントさんの前に入って、立ち位置を確認する人。
タレントさんの魅力を最大限に引き出すメイクを施す人。
もちろんカメラさん、照明さん、音響さん、などなどなど、
あげればキリがありません。

みなさん、プロとして力いっぱいお仕事をされている。
・・・わたしもこの中では「ことばのプロ」と認識されているんだ。

背すじがスッと、伸びました。
甘えはいっさい捨てなくては。

相棒。

2005-01-13 15:39:34 | 広告など
今日の夜、デザイナーさんと会う約束をしました。
前にも書いた、朝日広告賞に向けての打ち合わせです。

締め切りは今月25日だというのに、今回が初めての打ち合わせ。
時間がなくてかなりピンチ・・・。

なぜこんなことになったのか。

実は、昨年から社内の若手AD(アートディレクター)さんと
一緒に企画する約束をしていたのです。
が、彼があまりに忙しくなりすぎて、打ち合わせができないうちに、
締め切り間近に。

このままだと企画を揉むどころか応募すらあやうい状態と、
あらたなペアを探すべく、
一度だけお仕事をしたことのある外部のデザイナーさんへ
昨日泣きのメールを送ったというわけです。

こんなに急なお話だし、無理を承知でのお願いでしたが、
なんとOKをもらっちゃいました!
以前お仕事をしたときの印象は、とてもセンスがよく
アイディアフルな方だったので、たのしみです。

足を引っ張らないように、頑張らなくては。

ADとコピーライターは、二人三脚。
お互いが刺激し合い、時には対立もしながら、アイディアを練りあげてゆく。
いいパートナーとの出会いが、その後のクリエイター人生を決める、
と何かの本にも書いてあった気がします。

わたしにはまだ、そういうパートナーはいないので、
今回のデザイナーさんが、赤い糸の人だったらいいなと
ちょっぴり期待してます。

ギフト。

2005-01-12 15:06:56 | 広告など
昨日は、前の会社の同期の壮行会でした。
まだ火曜日だというのに、明け方まで飲んでしまいました。

彼は来月から、日本一大きな広告代理店で働きはじめます。
営業の契約社員として。
うわさによれば、3年後に5%の人はそのまま正社員になれる。
そして、残りの95%はクビになるという過酷なレースです。

最も仲のよかった男の子がいちばん好きだという広告コピーを
同期みんなの一言コメントと共に額に入れて贈りました。

かの有名な、アップルコンピュータの
『Think different』 です。


自分が世界を変えられると
本気で信じる人たちこそが、
本当に世界を変えているのだから。


というくだりが、まさに旅立つ彼にぴったり。
そう彼はいまどき、本気で自分が世界を変えられると信じている
とても素敵なやつなのです。


同期からこれほど暖かく見送られる彼は幸せ者。
それにしても、こういう大切な場面で額に入れてプレゼントされる
この「コピー」も幸せですね。
コピーって、誰かの心をささえたり、励ましたり、
そんな力が今でもあると信じられるできごとでした。

<Think differentの全文>
http://www.applele.com/home/thinkdifferent_02.html


余談ですが、わたしは最近キリンの発泡酒「やわらか」のCMが好きです。
力がふっと抜けてしあわせな気持ちになるので。

彼にも、あんな感じであまり力みすぎず頑張ってほしいです。
どうか無理をしすぎて、心と体のバランスだけは崩さないよう。

広告賞。

2004-12-31 00:29:31 | 広告など
会社も冬休み。
食料とお菓子をどっさり買い込んで、
家から一歩も出ずに毎日寝ています。

一日中テレビをつけっ放しにしたまま
ふとんにくるまってうとうとしている、幸せ。
このまま溶けてしまいそう・・・。

なんてノンビリしているけれど、年があければ、そう。
若手広告クリエイターの登竜門である朝日広告賞の締め切りがあるのです。

クリエイターとしていい仕事をするためには、
まず「よい先輩」と「おいしい仕事」のある環境へ自分をもっていかなければならない。
と言われています。

具体的に言えば、大きな代理店や優れた作品を手がけているプロダクション、事務所など。
また、その中でも「おいしい仕事」と「そうでない仕事」があり、
どちらに関わらせてもらえるかでも、その後のクリエイター人生は変わってくる、らしい。

けれど、クリエイターの評価なんて点数や目に見える基準ではかれるものではありません。
だから未知数の若手クリエイターを採用するほうは、
安心材料のひとつとして、大先生がお墨付きを与えた受賞歴を見る。

TCC、ACC、ADCなど実際に広告出稿があったものを対象にする賞もありますが、
朝日広告賞、読売広告大賞、毎日広告デザイン賞、宣伝会議賞ほか、
誰でも応募できる賞もあります。若手が狙うのは、ここです。

「こいつは面白い」「こいつに仕事をさせてみたい」と思わせるために、
(もしくは、こいつは役立たずだからクビ、と思われないために!)
たえず賞に挑戦しつづけなければならない。ほんとシビアです。

でも、単調な毎日をひたすらこなすのも大変なことで、
同じ大変なら、生きてる実感があるほうがいいから。

答えはまた来年

2004-12-28 18:52:33 | 広告など
今さらですが昨日の夜、
録画してあったSMAPのクリスマスドラマ
『X'Smap虎とライオンと五人の男』を観ました。

脚本は麻生哲朗さん。

『ホテル・ビーナス』では映画館で熟睡してしまった私ですが、
このドラマは最後まで画面にくぎ付けでした。
大笑いしたあとでちょっぴり泣けたり、
本質を突いた言葉にハッとさせられたり。
心から満喫し、観終わったあと温かい気持ちになりました。

麻生さんは、元電通、今はタグボートというクリエイティブ・エージェンシーで
「がんばれワカゾー」のカロリーメイトなど、沢山のヒットCMを
手がけていらっしゃるCMプランナーさんです。


CMプランナーしかり、コピーライターしかり。
優秀な広告クリエイターは、そのうち広告の枠を越え、
別のフィールドで活躍を始めるようです。
映画を撮ったり、作家になったり、短歌を詠んだり。

彼らの中には、もともと表現欲求があったのでしょうか。
それとも、日々広告を作っているうちに、もっと広い場で
自由に表現してみたいという気持ちが出てくるのか。

私は広告が好きで、コピーライターになった人間。
商業活動としての広告をとても面白いと思っています。
その商品を好きになってもらえるような、
チャーミングなコピーや広告が作れたらいいなと。

でも、商品を取り払った部分での、
純粋な「創作活動」へのモチベーションはあまりなくて。
「世の中を明るくしたい」とか「キミは一人じゃないんだと伝えたい」とか、
そういう大志もありません。

クリエイターとして成長するうちに、
私の中でなにかが変わっていくものなのでしょうか。
それとも、私のようなタイプのコピーライターもいていいのでしょうか。
・・・どうなのだろう。

とか考えながら、今日で今年の営業は終了です。