表参道ヒルズが建設中の2005年から追いかけていますが、今年のツリーは質素で基本になった点が素敵です。ぜひ、みなさんも機会があれば見られることをお勧めします。
表参道ヒルズ歴代ツリー過去記事はこちら。
*ケヤキ並木のツリーもだいぶ出来上がってきています。夜、取り付け作業をしているのを見ますが、とってもきれいです。今年は、昨年よりもLEDの数が増えているように感じました。楽しみです!
連載記事 . . 山本康博「なぜあの商品はヒットしたのか/しないのか」
2015年ヒット商品は?消費動向の前提条件と「ヒットの理論」から“経験的”大胆予想」)
●なぜ、翌年のヒット番付予想が当たらないのか? 11月3日、月刊情報誌「日経トレンディ」(日経BP社)が「2014年ヒット商品ベスト30」を発表した。集計期間である2013年10月~14年9月までに発表された商品やサービスを「売れ行き」「新規性」「影響力」の3項目で総合的に判定し、ヒットの度合いを1~30位までのランキング形式で評価するというものだ。
1位には興行収入250億円を達成し、『千と千尋の神隠し』(01年)、『タイタニック』(1997年)に続き歴代3位となった映画『アナと雪の女王』、2位には子ども心に火をつけてネットとリアルの融合をうまく図った「妖怪ウォッチ」、
3位にはユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が500億円近くの投資を行った「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」がランクインしている。
ちなみに昨年11月に発表されていた14年ヒット商品ベスト30予想を振り返ってみると、以下のようになっていた。
・1位:毎日自作サプリスムージー
・2位:ハリーポッター・あべのハルカス・大阪城
・3位:グランピング・ゴルフ
結果的にはハリーポッターが2位に入っているものの、スムージーとゴルフはランキング圏外となっている。
では、なぜこのように予想は外れてしまったのか。その理由について、メーカー出身のマーケタ―としての独自の目線で解説したい。
●ヒットの理論 「ヒットの理論」を考える上では、以下のような消費者が商品に対し抱く思い入れとその商品の寿命の相関関係を踏まえておく必要がある。
(1)「まあ~でいい」=なんでもいい →市場淘汰され力関係で消滅 . . .. . .
(2)「そうだな、~がいい」=欲しい特定の商品がなければほかでもOK →ファンづくりとシェア向上戦略を実行しなければ消滅
(3)「絶対~でないとダメ」=ほかの商品はいやだ →ヒット商品となる可能性大
(4)「~がなくなると本当に困る」=特定の商品以外はNG →ロングセラー
上記の中で(3)(4)の商品・サービスがヒット商品となるわけだが、メーカー側としては消費者から「そうそう、それが欲しかった!よく気がついて提供してくれてありがとう」といわれるものを提供できるかが重要だ。メーカーはそういう「潜在ニーズ」を掴んで形にして提供するわけだが、もちろん商品が叶える潜在ニーズが大きければ大きいほど、ヒットの確率が上がる。
●15年のヒット商品予想 では、以上を前提にして来年のヒット商品はなんなのか? 筆者なりに予想してみよう。まず、ポイントは以下の4点と考えられる。
・株価上昇などによる高所得者増加
・円安による内需減退と雇用不安、それによる所得格差拡大
・高齢化の進行 ・正規労働者の減少
以上から、消費者の節約志向が高まり、次のような潜在ニーズが広がることが予想される。
・必要なもの以外の支出を抑える
・極力安いものを求める
・「プチ贅沢」が発展して「超プチ贅沢」
・お金をかけずに、ちょっとしたことで遊びや楽しさを感じる これを前提として、来年はどのような商品・サービスはヒットするのか、カテゴリー別に予想してみる。
(1)グッズ:癒し系低価格ロボット お財布も心も寂しい人が増える可能性が高く、部屋で対話ができる高機能でお手頃価格のぬいぐるみロボット
(2)食品:機能性表示食品 15年4月に法律改正で特定の効能表示が可能になり、食品市場が活性化
(3)デジタル:トークライブアプリ「755ナナゴーゴー」 著名人を“のぞける・やじれる”アプリで、サイバーエージェント社長の藤田晋氏と堀江貴文氏が手を組んだプロジェクト
(4)映画:『スター・ウォーズ The Force Awakens』 製作がルーカスフィルムからディズニーへ変わり、物語が充実する可能性大
(5)外食:サードウェーブカフェ 海外から数社の有名コーヒーチェーンが日本へ参入し、本格グルメコーヒーが活性化
(6)娯楽:KENDAMA 世界的なブームの兆しのエクストリームけん玉。アナログ感覚が復活し、お金をかけずに仲間で遊ぶ喜びを共有できる
(7)地域:国家戦略特区 それぞれの地域で今までになかった地域独自の新サービスが生まれる
(8)旅行:地元の温泉ブーム 低予算、短時間で気軽に行けるので、家族で団欒を得られる
(9)中食:鍋ブーム 家計支出予算が少なくなり、家でのホームパーティーが流行、鍋を使って楽しく安く済ませる
●商品がヒットするための条件 潜在ニーズを掴むこと、「それそれ、それが欲しかったんだ!」と、消費者自身も気がついていないニーズを捉えた商品、複数の不便さを解消する商品・サービスがヒットすると予想される。
ヒット商品となるためには、トライアル購入だけでは不十分で、購入者の好意度とブランドに対する忠誠心を獲得し、リピート率が高くならなければなればならない。消費者の購入リピート率を上げ、ソーシャル・ネットワーキングサービス(SNS)などで拡散され、離反率を下げることができればヒット商品となる。近年で代表的な例を挙げるならば、アップルのスマートフォンiPhoneだろう。
●マーケタ―間でも異なるヒット予想の考え方 もちろんヒット商品を生みだすのはたやすいことではないが、ヒットを妨げる要因として、社会全体の消費行動や景気の流れを把握する感覚が、メーカーと広告代理店で異なる点が挙げられる。筆者自身30年近くマーケターをしてきて、広告・販促をするマーケターと、メーカーのマーケターというのは、そもそも思考回路が違うのではと強く感じている。 広告代理店出身のマーケターは、分析者としての感性は優秀だが、実際の消費者の行動パターンには調査では決してわからない“想定外”の行動が多いという現実を実感していないケースが多い。なぜなら、商品やサービスを産み出し育てるという、消費者行動と潜在ニーズを捉える難しさ、苦労を経験し、本当に痛い思いをするという経験をしていないからではないか。そもそも広告代理店は、新商品がたとえ売れなくともお金は入ってくる。
一方、メーカーはそうはいかない。社運をかけた商品であれば全社員総動員で必死に消費者へ提案する。失敗したら給与が減少し、極論すれば倒産だってあり得る。メーカーはそういう危機感を持ってるため、「消費者が何に困っていて、何に不満を抱いているのか?」を察知して、消費者さえ気がついていないことを見つける「将来を見通す目線」を持っている。
そして、自分たちで消費者の生活様式をも変えてしまうような何か、「新価値」をつくり出していこうという発想から、「消費者に喜んでもらおう」という目で将来を見ている。
以上のような根本的な発想の違いから、同じマーケタ―の間でも将来のヒット予想に開きが出るのではないか。
●カギはミクロの目線
さて、筆者はヒットする商品を生みだすために、社会全体を俯瞰しつつ、どちらかというと「ミクロの目線」でじっくりと観察している。当然「マクロの目線」も重要だが、消費者視点はミクロに集約されており、そこに隠されたニーズをうまくすくいあげた商品がヒットすることが多いことを実体験している。 ヒット理論については筆者の著書『ヒットの正体』(日本実業出版社)でも書いているが、本稿で紹介した理論が、ヒット商品を生み出すために重要になってくると考える。 (文=山本康博/ビジネス・バリュー・クリエイションズ代表取締役)
●山本康博(やまもと・やすひろ): ビジネス・バリュー・クリエイションズ代表取締役、ブランドマーケッター。
日本コカ・コーラ、JT、伊藤園でマーケティング、新商品企画に携わり、独立後に同社を設立。これまで携わった開発商品は120アイテム(失敗経験100品以上)、テレビCMは52本。現在では新商品コンサルの他、業界紙をはじめとしたメディアへの寄稿、企業研修、大学等での講義なども実施。たたき上げ新商品・新サービス企画立ち上げスペシャリスト。潜在ニーズ研究家。著書に『ヒットの正体』(日本実業出版社)、『近代 宣伝広告の実務』(宣伝会議)など。」(2015年11月7日ビジネスジャーナル)
ヤフー記事はこちら↓
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141107-00010006-bjournal-bus_all&p=1
日経トレンディーの2014年ヒット商品ランキング発表がされました。1位はやはり「アナと雪の女王」でしたね。マーケッターとして予想していた通りでした。潜在ニーズをつかんだ結果でしょう。
アナ雪の山本康博の連載「なぜあの商品はヒットしたのか/しないのか」、ビジネスジャーナル記事。
昨日発表された日経ヒット番付
◆2014年ヒット商品ランキング ベスト30↓
1位:アナと雪の女王=ディズニーマーケ戦略成功、夢を与える希望映画、興行収入250億円千と千尋、タイタニックに続き歴代3位
2位:妖怪ウォッチ=子供の遊び心刺激、ネットから実物のグッズへ誘導
3位:ウィザーディングワールドオブハリーポッター=450億円投資効果、バタービール100万杯売れた、毎日1万杯
4位:ジェルボール洗剤=あたらしもの好きにはまる。ストレス解消
5位:Ban汗ブロックロールオン=3色カラー素敵、女性の心を刺激ナイス
6位:伊右衛門 特茶=やせる飲料。せっかくなら緑茶でやせたい
7位:TSUM TSUM=ディズニーぬいぐるみ戦略からLINEスマホゲームで顧客獲得
8位:クロワッサンドーナツ=ドミニクアンセルベーカーリーアイデア
9位:格安スマホ=若者は通話しないから。LINEなど通信で十分
10位:あべのハルカス=日本一高いビルマリオットガラスルーム素敵
11位:キネテックサンド=室内で砂遊びが以外性を、粘り気が絶妙
12位:スマートドライ=簡単便利な画期的な多機能布団乾燥機なるほど
13位:ドクターエアー3Dマッサージシート=3万円のお手軽さで本格
14位: 牛すき鍋膳=ちょっぴり贅沢が女性にも受けたのでは
15位:クロームキャスト=グーグルが出したTVに挿して大画面4千円
16位:ななつ星in九州=超贅沢列車、ここまでやるかの期待を超える
17位:希少糖=香川大学産官学連携の産物、甘さ7割カロリーほぼ0
18位:ヘルシオお茶プレッソ=シャープの粉末マシン2万円程度
19位:フリクション色鉛筆=消せるインクの未就学児大人気
20位:ミラカール=外国製カールヘアーアイロン2万円で簡単くるり
21位:スーパードライプレミアム=ギフト向けを一般へネームバリュー、香りの琥珀・紫パッケージは斬新
22位:ハスラー=スズキ軽、かわいくてアウトドアでも使えるナイス
23位:モンスターストライク=危機ミクシーを救ったスマホおはじきゲーム
24位:ファンルーム=海外でブレイク。シリコンミサンガ風。児童向け
25位:カクノ=美文字ブーム+子供受けするデザイン価格設定ナイス
26位:ヌードルメーカー=フィリップス3万円麺製造機、何でも麺に
27位:ワンダーコア=2万円腹筋マシン、外国CMが良く出来てる
28位:カップヌードルトムヤムクン=タイ日清の協力品、エースコックも
29位:マンガボックス=DeNAが2013年にはじめた無料アプリ。ナイス
30位:NISA=個人投資向け無課税投信。1.5兆円確保、株取引ではないので注意。
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さて、来年2015年は何がヒットするのか?わたしは、超プチ贅沢消費だと感じます。世の中あまりにも格差が開いて、若年層が疲弊して、消費増税が追い討ちをかけ超プチ消費に走ることを予想しています。お客様が気がついていなくて、「あっ!それほしかった」という低価格サービスや商品が受けるでしょう。
来年2015年は、前半株高、円安傾向でしょうが、庶民生活は増税で大変な状況になるでしょうから、ミニ食材とか、大型格安スーパーなどが出てくるのではないかと。
携帯端末でも、シムフリー強制規制となるため、格安SIMがブレイクするような。1,500円月額とか。小分け食材が結構増えると思います。
山本康博執筆の「ヒットの正体」を読みながら2014年のヒット商品の正体を分析してみてはいかがだろうか。
「ヒットの正体」
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過去の日経ヒット番付記事はこちら。
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さて、日経トレンディーの来年2015年ヒット予測BEST20は以下のとおりです。さあ、どれだけ当たるかな。昨年11月の上位予測では、ハリーポッターくらいでしたが、、。 わたしはメーカー出身マーケッターとして、自分のヒット番付を作っていますが、下記とはちょっと(大きく)違いますが。
■来年2015年ヒット予測ランキング
1位:グルメ“健効”系フーズ
2位:セルフィースマホ
3位:北陸トライアングル
4位:ライスミルク
5位:得するスマートウエア
6位:たまごっちラリー
7位:遺伝子診断サプリ
8位:ともだちロボット
9位:超体感ゲーム
10位:スター・ウォーズ・カウントダウン
11位:ふるさと納税パーティ
12位:都市型パリピフェス
13位:コンビニ・バル
14位:ビッグデータ スポーツ観戦
15位:燃料電池車
16位:フローズンスモア
17位:Siriナビ
18位:ノンアルトクホ
19位:ダイソン 360 Eye
20位:2.5次元ファッション