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今回の記事は『イングロリアス・バスターズ』(2009年、監督:クエンティン・タランティーノ)です。
クエンティン・タランティーノ監督が復讐をテーマに贈る痛快アクション・エンタテインメント大作映画。
ナチス占領下のフランスを描いていながら暗くはせず、エンタテインメント映画に仕上げているタランティーノのセンスには賛否が分かれること必須。
主演はブラッド・ピットですが、ブラピを喰う存在感を放つクリストフ・ヴァルツの演技に高い評価がされています。
■内容紹介 ※goo映画より
1944年6月、ドイツ占領下のフランス。
映画館主のミミューはドイツ軍の英雄フレデリックに言い寄られ、挙げ句にナチスのプロパガンダ映画をプレミア上映させられることになった。
その事実をつかんだイギリス軍はナチス諸共映画館を爆破すべくアルド中尉率いる“イングロリアス・バスターズ”を動員し、スパイのブリジッドと接触を図らせる。
一方ナチスでは“ユダヤ・ハンター”の異名をとるランダ大佐が動き出し…。
悪名こそ、彼らの名誉(グロリアス)。
■感想
タランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』を観てきました。
この映画は公開後4日間限定ですが、面白く感じず上映開始後1時間以内に退席したお客さんには料金返します! という前代未聞のキャンペーンでも話題になりました。
まぁ、途中退席した挙句に「つまらないから金返せ!」なんて言える人はそうはいないだろうし、映画館で映画を観ている時点で映画好きさんのはずなので、いくらお金が返ってくるからといって最後まで観ないなんてことは普通はありえないんだろうな。
(実際にお金は返ってくるみたいですけど…⇒タランティーノ新作映画をタダ観できるか確かめてきた!(秒刊SUNDAY))
それよりも「面白さタランかったら全額返金しバスターズ」というキャンペーン・コピーのセンスに驚愕を覚える。
すげぇ、親父ギャグだよ。しかもかなり無理矢理な。
日本以外じゃこんなアホっぽいコピーはつけていないんだろうなぁ。
内容の方ですが、確実に賛否両論に評価が分かれること必須です。
実際に観た方のユーザー評価は、goo映画だと軒並み高評価のようですが、yahoo映画だと5つ星と1つ星の両極端に評価が分かれています。
yahoo映画といえば故意に評価の操作がされているんじゃないかという疑惑の場ですが、この映画に関しては捏造ではなく生の意見が反映されているんじゃないかと思います。
『イングロリアス・バスターズ』は秀逸な演出・構成・映像美で撮られている完成度の高い映画なのだと思う。
実際にこの映画は各方面から高評価を得ている。
きっと映画を芸術と捉えて観る人には素晴らしい映画だと感じるのかもしれない。
けれど、映画に物語性を求める人はこの映画に高評価など絶対に付けないと思う。
僕の場合は完全に後者なので、『イングロリアス・バスターズ』を面白かったなんてとてもじゃないけど感じなかった。
どうしても好きになれない、この映画は。
『イングロリアス・バスターズ』の主演はブラッド・ピッド。
彼のネームバリューで映画館に足を運んだ人も多数いるはず。
歴代タランティーノ映画で最高の興収を挙げているのは、ブラピによる働きも大きいに違いない。
今回、ブラピが演じるレイン中尉の演技は流石の上手さ。
人を食ったような横柄な態度に何ともいえないブラピ独特の味付けが加わっていて良かった。
けどこの映画で賞賛されているのはブラピを喰った演技をしているとされているクリストフ・ヴァルツ。
“ユダヤハンター”ことハンス・ランダ大佐を演じた人です。
画像では中段最初の画像の人です。
この人、これまでまったく無名の俳優さんだったにも関わらず、このランダ大佐役でカンヌ映画祭最優秀男優賞を受賞しています。
典型的なインテリ系の悪役を演じていて、確かにこの映画における存在感という面ではブラピの上を行くかもしれない。
何てったって映画の最初と最後にどっしりと出ているんだもんなー。
でも僕の中でそれ以上の存在感を放っていたと思ったのはメラニー・ロランでしょうか。
復讐を誓う女性役で強烈な印象を観客に与えます。
彼女の最後のシーンは驚きを感じるし、絵的にも凝られているような気もする。
さらにその後のスクリーンに映る彼女のゾッとするような表情がものすごいインパクトを残します。
個人的に気に入ったのはブラピと共にプレミア上映に潜入したバスターズの二人かな。
何なんだろう。この二人がかもし出している滑稽さは。
エセイタリア人役なのですが、ホントにイタリア人っぽく見える。
そしてこのやりきった感のある表情。何だか笑える。
出演陣はけっこう良かったと思います。
けれど問題はストーリーの方にあり、そこに賛否が分かれる最大の要因があると思う。
このブラック・ユーモア溢れるストーリーは嫌いな人は受け付けない。
物語に史実とは異なる壮大な嘘を盛り込むのは良いとしても、ナチス占領下のフランスをこのノリで描くのはどうかと思う。
軽いノリで行われるバスターズの残虐非道な行為は笑えない。
またグロ描写をここまで嫌悪感溢れる描写をしている映画も珍しい。
ナチス兵士の頭の皮を剥いだり、額に印を刻み込んだりする描写は直視できないし、楽しんでやっているような描写に嫌悪感すら覚える。
こういうものをブラック・ユーモアと言うのかも知れないが、これ問題あり過ぎると思う。
映画データ | |
---|---|
題名 | イングロリアス・バスターズ |
製作年/製作国 | 2009年/アメリカ |
ジャンル | アクション/戦争 |
監督 | クエンティン・タランティーノ |
出演者 | ブラッド・ピット マイク・マイヤーズ ダイアン・クルーガー クリストフ・ヴァルツ メラニー・ロラン ミヒャエル・ファスベンダー イーライ・ロス ダニエル・ブリュール ティル・シュヴァイガー B・J・ノヴァク サム・レヴァイン ポール・ラスト ギデオン・ブルクハルト オマー・ドゥーム マイケル・バコール アウグスト・ディール ジュリー・ドレフュス シルヴェスター・グロート ジャッキー・イド ドゥニ・メノーシェ、他 |
メモ・特記 | 2009年カンヌ国際映画祭 男優賞 クリストフ・ヴァルツ |
おすすめ度 | ★★☆ |
■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒イングロリアス・バスターズ - goo 映画
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