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ミュンヘン

2006-02-24 14:21:45 | 映画
今回の記事は『ミュンヘン』('05米、監督:S・スピルバーグ)です。
実際の歴史の事実を基にして造られています。報復の連鎖の無意味さ問う衝撃作です。

内容紹介
1972年9月5日未明。ドイツ、ミュンヘン・オリンピック開催中の選手村に、パレスチナゲリラ「ブラック・セプテンバー~黒い九月」が侵入。イスラエル人の選手、コーチ、大会役員11人が人質となり、世界中が見つめる中、全員が死亡する事件が起きる。深い哀しみの中、イスラエル政府がくだした決断は首謀者への<報復>だった。
(公式サイトより抜粋しました。内容難くて自分じゃ書けん)

感想
とても重い映画だった。そして考えさせられる。
報復=殺してしまうということである。確かにオリンピックの選手達を人質にし、果てに殺してしまう黒い九月の行為は許されることではないと思う。しかし報復される首謀者達にもそれぞれに暮らしというものがあった。それは家族との生活であったりするような我々の平凡な日常とそれほど変わりは無いように思えた。そんな彼らが報復により無残にも殺されていく。このシーン、悲しく思えるほどだった。
報復には報復でやり返す。
政府より報復の任務を受けたアヴナー達も次々と命を狙われていく。報復は連鎖して暴力の応酬は終わらない。終わり無き殺戮の虚しさがそこにはあった。
映画を見て人を殺すということの罪深さを強く感じさせられた。
それからもうひとつ強く印象に残ったこと、劇中で自分の国家を持たないことの苦しみを訴える人物が登場します。僕はそのあたりの事情などについてはあまりよく知らない。だけどこのシーンの彼の言葉が妙に印象的に心に残った。

最後に
この映画にはエンターメント要素はありません。深い映画で観終わった後に何か考えることがある、という映画ではあるけど、観ていて楽しい、ワクワクする、勇気づけられる、胸が躍る、なんてことは皆無です。だから、映画は楽しむことが一番だと思っている人にはおススメはしない。
正直言うと僕もこの種の映画はあまり好きじゃないです。名作とは言われるのだろうけど…。


『ミュンヘン』
--映画データ--------------------------------------------------------
ジャンル:社会派ドラマ/サスペンス/スリラー/正義とは?
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:エリック・バナ
   ダニエル・クレイグ
   キアラン・ハインズ
   マチュー・カソヴィッツ
   ハンス・ジシュラー、ほか
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おすすめ度:★★★
(★は5つ中)
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