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硫黄島からの手紙

2006-12-18 22:17:23 | 映画
(C) 2006 Warner Bros. Entertainment Inc. and DreamWorks L.L.C.


今回の記事は『硫黄島からの手紙』(2006年、監督:C・イーストウッド)です。
硫黄島2部作~日本から見た硫黄島~編です。
これはもはやイーストウッド監督が作ってくれた邦画です! セリフは全編日本語、主要キャストはフル日本人、そして日本人(である僕)が観ても違和感は皆無! すごい!
感動の度合いも『父親たち~』を遥かに凌いできました。
『硫黄島からの手紙』は、12月10日にロサンゼルス映画批評家協会賞で最優秀作品賞に選ばれました。


■内容紹介
――61年前の、父親から、若者から
妻へ、母へ、子供たちへ。
届けられることのなかった手紙が現代へと届く――


1944年、日本の戦況は悪化の一途をたどっていた。
そんな中で政府は本土防衛上で重要とされる硫黄島へ、一般から多くの男たちを徴兵し送りこんだ。その中にはまだ若い兵士たちも多くいた。
小さなパン屋を営んでいた西郷もまたそんな一人だった。
不利な戦況、上官からの理不尽な命令、そして島での過酷な生活は、「必ず生きて帰る」と約束した西郷にも諦めの気持ちを強めさせていた。

「花子、俺たちは掘っている。そこで戦い、そこで死ぬことになる穴を」

1944年6月、硫黄島に新しい指揮官が着任する。
アメリカへの留学経験がある栗林中将だった。
彼は着任早々、長年の場当たり的な作戦を変更し、部下への理不尽な体罰も戒めさせた。
さらに彼は事前に対米戦の厳しさを予測し、秘策を用意していた。

1945年2月、硫黄島での戦闘が始まる。
戦闘は激しさを増し、多くの命が失われていく。
追い詰められた日本軍の上官たちは、兵士たちに玉砕・自決を命じる。しかし、

「最後の最後まで生き延びて、家族のために、一日でも長くこの島を守り抜け」

…………
  …………

そして2006年。
私たちは日本、アメリカ、双方の視点で硫黄島を巡る戦いの真実を観る。
どちらも悪く、だけど島で戦った全ての兵士たちに罪はなかった。
この悲しい戦争を私たちは心に留めておかなければならない。
もう二度と繰り返さないために。

世界が忘れてはいけない島がある。

西郷と清水

西郷と花子


■感想
『硫黄島からの手紙』は冒頭から終わりまで一貫して悲しい雰囲気が漂っていました。
これは前作『父親たちの~』とはだいぶ違います。
ストレートに戦争の悲惨さを強調しているので、とにかく悲しい。
何度か泣きそうになっちゃいました。

(↓括弧内はネタバレ反転。同じ人の名前が入ります)
映画中で魅せられたのは、西郷と(清水)との関係。
少しずつ分かりあっていく展開は心を打ちます。
清水)の死を西郷が発見した時、胸が震えそうなほど悲しくなりました。
西郷の思いが切なくて、悲しくてたまらなかったです。

栗林中将を演じる渡辺謙さんはやはり巧い。
アメリカへの留学経験があり、友人までいた栗林中将。
だけど彼は日本のため、家族のために戦う道を選び、貫き通した。
激しさと穏やかさ、そして優しさを持った栗林中将を見事に演じています。
少し話はずれますが、栗林中将の話す「きれいな日本語」が妙に魅力的に感じました。

中村獅童さん、演じている役柄とは裏腹にやたら腰抜けに見えます。
前半はいいんですが、後半が……。
だけど現実はこういうものなのかもしれない。
彼が討ち死にを覚悟していたことは間違いないですし、ひとりで死地に向かったことも潔いといえるでしょう。
これもある意味、運命のいたずら。

++
『硫黄島からの手紙』は硫黄島2部作の第2弾ですが、単独で観ても全然平気な内容です。
だけど、やっぱり硫黄島2部作は両方とも観てもらいたい。そんな風に思います。
両方を観た僕の印象として、
『父親たち~』は、戦争の愚かさを強調した内容で、観終わった後に切なさが残ります。
『硫黄島から~』は、戦争の悲劇を強調した内容で、観終わった後はとにかく悲しい。
というような違いがあったように思います。
これら2作の趣の違う戦争映画を撮ったイーストウッド監督。
過去にアメリカと日本が行った戦争の悲劇を知ってもらうことで、私たちに
「もう、こんなことを繰り返してはいけない」
という気持ちになってもらうことこそ、イーストウッド監督のねらいだったのかもしれない。

映画データ
題名硫黄島からの手紙
製作年/製作国2006年/アメリカ
ジャンル戦争/ドラマ/悲劇
監督クリント・イーストウッド
出演者渡辺謙
二宮和也
加瀬亮
伊原剛志
松崎悠希
裕木奈江
中村獅童、 他
メモ・特記2006年ナショナル・ボード・オブ・レビュー:最優秀作品賞
第32回ロサンゼルス映画批評家協会賞:最優秀作品賞
おすすめ度★★★★☆
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)
+⇒公式サイト
+⇒goo映画へのリンク
+⇒ワーナー・エンターテイメンタ・ジャパン(配給)

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2 コメント

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バルサ完敗 (九州っこ)
2006-12-19 21:47:09
バルサはインテルに研究されていましたね
バルサには次のCL決勝Tにひと味違ったサッカーで勝って欲しいですね
九州っこさんへ (ichi-ka)
2006-12-20 23:38:45
コメントありがとうです。
17日のFIFAクラブワールドカップ、決勝のバルセロナvsインテルナシオナル戦。
ロナウジーニョ封じがかなり功を奏していたみたいですね。
僕もバルサには勝ってほしかったな。

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