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医療事故調査制度 ~山形県における支援体制~ 説明会
山形県医療事故調査等支援団体 連絡協議会 中目先生
日時:平成27年10月5日 19:00~
場所:医師会3F講堂
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医療事故調査制度は、10月1日から運用が開始されていますが、山形県における支援体制ということで、中目先生からの説明会がありました。
制度の目的は、下記に定義された医療事故の第三者機関(医療事故支援センター)への報告を義務化することで医療事故を集積・分析し、再発を防止することで医療の安全性を確保することにある(個人の責任を追及するものではない)
医療事故調査制度における事故の定義:
1、医療に起因しまたは起因すると疑われる死亡または死産
2、管理者が予期しなかったもの
表記事故に該当するかの判断は、病院等の管理者(病院長など)に委ねられる
またその際、支援団体へ必要な支援を求めることができる
実体は、【支援団体に求めなければならない】との説明
医療事故と判断した場合、医療機関が行こと
1、Ai、解剖の必要性の判断
2、警察への届け出の判断
3、遺族への説明
4、第三者機関への報告
5、院内事故調査委員会の設置、調査開始
6、遺族への説明
7、第三者機関への報告
表記に対して、支援団体が外部委員の派遣も含め支援する
支援団体(山形県医師会医療事故調査等支援委員会)の具体的な役割
・初動体制(該当するかなどの窓口):県医師会 (庄内では、島貫先生、中目先生が担当)
・Ai、解剖が必要と判断した場合
:原則全例を山形大学病院で行う
:山大への連絡:県医師会を通して 死亡診断書を添付の上、業者に依頼
・外部委員の派遣:各病院(山大病院)の専門医を派遣、
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医療事故調査に関連する記事
以下、読売新聞・編集委員の原昌平氏の解説
【医療事故調査、10月から施行…「院長の逃げ腰」で医療不信も】 からの超抜粋
気になるのは、対象をなるべく少なくしたいと考える傾向が医療側の一部に見られることだ。現場からは「いろいろな原因による死亡の可能性をカルテに書いておけば、調査しなくて済む」といった声も聞かれる。
死因がよくわからなければ、正式に調査するべきだ。安易に対象外にすると、医療を向上させる機会を失うことになる。
院長が報告しない場合、遺族からセンターに調査を依頼できる規定がないのは、制度の欠点だ。疑問があるのに調べてくれないのでは、遺族は納得しないだろう。
「報告しないことによるトラブルが多発すれば、医療界への不信を招く」と今村定臣・日本医師会常任理事は懸念する。
説明会後のQ&A(メモなので正確ではないかも・・)
Q,転倒・転落の場合の死亡は、報告するのか?
A:判断は、あくまで病院管理者だが、医療に起因する事故とはいえないのではないか
Q,蜂アレルギー、薬剤アレルギーの場合の報告は?
A:蜂アレルギーは、医療に起因する事故ではないと解釈される
A:薬剤アレルギーは、報告対象になり得る
Q,アレルギーの場合は、救命処置ができる環境にあったかが問題なのではないか
Q,医療事故があり、例えば、1年後に死亡した場合
A:概ね1年以内に死亡した場合は、対象になり得る
Q,システムエラーの予防というのであれば
報告書は、正直に書かないと意味がないのではないか
裁判に使われるのではあれば、隠すことになるのではないか
Q,搬送元で出血し、病院で亡くなった場合、誰が報告するのか
A:両者で協議するのが望ましい、
Q,施設や自宅でおきた医療事故における管理者とは
嘱託医は管理者ではないが・・
Q,秘匿性とは?
A:第三者機関に報告する際に、特定の医師名は入れない
責任の所在が分からないような報告書となる
Q,裁判所(裁判時)の命令で、報告書を提出するとのことだが
内部資料は提出する必要はないか
再発防止のための報告書になるのかは疑問がある
Q,支援団体の構成は
A:支援団体は県医師会のみならず複数ある
Q,死亡する可能性の説明とは
高齢者は、いろいろなことで死亡する可能性はある
一般論ではだめだというが、どの程度具体的な記録が必要か
Q,不作為、ある行為をやっておけば(やるべきことをやらなかった)死ななかったような事例は報告するのか、
A:医療事故には当たらないのではないか
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