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鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.375 (地域医療ビジョン検討委員会)

2014-08-21 11:47:12 | 日記

地域医療ビジョン検討委員会は、会長諮問の委員会です。
以下の諮問をもとに、昨晩第1回目の委員会を行いました。

諮問理由にも掲げていますが、少子・超高齢・多死社会がさらに進む中、地域の医療・介護の在り方は大きな転機を迎えています。

国は地域医療構想(ビジョン)を策定し、病棟単位で都道府県に報告する制度を設け、医療機関の自主的な取り組みを進めるとしていますが、医療機関や地域にはそれぞれの事情があり、行政主導による画一的な手法で複雑な関係性の上に成り立つ地域の医療資源を効率化できるのか疑問も多いと感じています。また、この構想の先には、病床削減、病院の統廃合の思惑も見え隠れします。

他方、入院患者の多くが人生の終末期にさしかかる85歳以上になると予測されていますが、看取りを含めこのような患者を病院で診るのか、施設でみるのか、あるいは在宅なのか、サービス提供側の都合だけではなく、患者・家族・住民の幸せのためにも、地域の多様な医療・介護資源をより有効に活用することが求められています。

そのような背景のなか、保健所長、地域の病院長、老健施設管理医師、かかりつけ医などをメンバーとする話し合いの場を設定し、これからの当地域の医療・介護のあるべき姿についての提言を頂きたく諮問したのが本委員会です。

第1回目は、地域のリソースやニーズ調査の方法、看取りの基本的な考え方などについて率直な意見交換が行われました。今後、本年度中にあと2回開催し、提言(答申)を頂くこととなっています。


諮 問 書

地域医療ビジョン検討委員会 委員長


一般社団法人鶴岡地区医師会
会長 三原 一郎


次に掲げる事項について、諮問します。

これからの当地域の医療・介護のあるべき姿について
 1、地域の医療・介護リソースおよびニーズを把握するための方策
 2、地域の医療・介護リソースをより効率的に活用するために必要な取り組み
 3、看取りの考え方とその対応


諮問理由

少子・超高齢・多死社会がさらに進む中、地域の医療・介護の在り方は大きな転機を迎えています。国は地域医療構想(ビジョン)を策定し、病棟単位で都道府県に報告する制度を設け、医療機関の自主的な取り組みを進めるとしています。一方で,人生の終末期にさしかかる85歳以上の方が急速に増加する超高齢社会においては、病床の細分化(医療)だけでは不十分であり、医療と介護、具体的には、病院、介護サービス事業所、在宅医療を担う診療所、訪問看護ステーションなどとの連携、役割分担が不可欠です。また、多死時代を迎え死に場所がないなど、看取りへの対応も大きな課題です。
本委員会においては、少子・超高齢・多死社会において地域の医療・介護はどうあるべきか提言を頂きたく諮問するものです。