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ガソリンまき放火か、長男は依然行方不明…奈良母子3人死亡

2006-06-23 06:09:06 | Weblog
ガソリンまき放火か、長男は依然行方不明…奈良母子3人死亡

 奈良県田原本町の医師(47)方が全焼し、妻と子ども2人が死亡した火災で21日、奈良県警田原本署は容疑者不詳のまま、殺人と放火の疑いで現場検証を行った。また、司法解剖の結果、死因は3人とも一酸化炭素中毒だったことも分かった。一方、依然行方が分からない高校1年の長男(16)について、同署は何らかの事情を知っているとみて捜している。

 調べでは、出火したのは20日午前5時15分ごろ。木造2階建て約200平方メートルを全焼し、焼け跡から医師の妻(38)、小学2年の二男(7つ)、保育園児の長女(5つ)が遺体で見つかった。

 何者かが屋内の数か所にガソリンのようなものをまいて放火したとみられるが、玄関や窓には、すべて鍵がかかっていた。3人の死因は一酸化炭素中毒と断定された。いずれの遺体にも死後に、落下した家具や瓦などで付いたと思われる傷があったという。

 また、行方が分からなくなっている長男はこの日、通っている奈良市内の私立進学高を欠席。家出人として全国の警察に捜索協力を要請するとともに、自宅最寄り駅や繁華街などを中心に捜している。

 長男は19日夕方ごろ、剣道部のクラブ活動を終え、同級生と奈良市内の学校の最寄り駅で別れた。その後、大和郡山市の英会話学校で午後8時10分から同55分まで授業を受けて帰宅。だが、その後の足どりが分からなくなっている。友人や親せきの家などに立ち寄った形跡もなく、携帯電話も電源が切れていて通じないという。

 田原本町の住民らによると、医師は約9年前に前妻と離婚。前妻との間に長男と、年下の娘がいたという。離婚後はしばらくの間、祖父母と医師、長男の4人でこの家に住んでいた。

 その後、医師は再婚。現在の自宅へ引っ越したが、ある近隣住民は「(長男は)祖父母の家に戻っていることが多かった」という。長男の自転車はいつも祖父母の家に置いてあり、よく家業(薬局)の手伝いをしていたという。

 また、別の住民は長男と医師の妻が、よく成績のことでもめていたといい「勉強に厳しかった様子。折り合いが悪かったみたい」と親子関係を語った。

 長男が通う高校の校長はこの日、「早く見つかってほしい。しっかりした生徒なので、自分から連絡してくれると信じている」と話した。

(2006年6月22日06時00分 スポーツ報知)