HUNGRY FOR ROCK(METAL)!

HM/HR系の音楽について語る!

ベテラン(=オヤジ)メタラーの苦悩?

2010-03-09 | メタル親父のぼやき(2010年)
昨日RAGEのニューアルバム「Strings To A Web」の感想を聴きながら感じたのだが・・・
たとえば彼らなら、どんなに優れたアルバムを出そうが、自分が初めて彼らを知り衝撃を受けた4th「Secrets In A Weird World」を超えたとは思えない。
同じくMETALLICAなら3rd「Master Of Puppets」を、JUDAS PRIESTなら11th「Ram It Down」、12th「Painkiller」を、IRON MAIDENなら6th「Somewhere In Time」、7th「Seventh Son Of A Seventh Son」を、MEGADETHなら3rd「So Far,So Good...So What!」を・・・
そうベテランバンドの作品に関しては、自分がメタルを聴き始めた80年代の後期にリリースされたものがどうしてもベストに思えてしまい、それ以降の作品がどうもそれを超えているものがないように思えてしまうのである。

理由は自分でもわかっている。

音楽の話から外れるが、子供の頃(小学生高学年~中学生の時期)父親からよく本を買ってもらった。「路傍の石」(山本有三)、「次郎物語」(下村湖人)など、父が子供の頃に読んだ「青春小説」が多かった。
それなりに楽しく読んでいたが、本を買ってもらったときに父が言った言葉を未だに覚えている。
「今読んで今しか感動することができない本がある。だから若いうちにしっかり本は読んでおけよ」

この言葉は音楽にも置き換えられないだろうか?
「今聴いて今しか感動することができない音楽がある」
いやこれは言い過ぎか?ならば、
「今聴いて今しか強烈な感動を得られない音楽がある」
そういったことはないだろうか。

メタルを聴き始めたのがちょうど高校1年のとき。いわゆる「青春時代」というヤツで、もっとも多感な時期である。感受性も鋭い。
よってこの時期に凄いものに出会うと、それにのめり込んで、それが将来の仕事につながったり、一生を通じて続けていく趣味につながったり・・・そんな経験がある人も多いと思う。
自分にとってはそれがまさにHM/HRだった。そしてこの「青春時代」に気に入った作品は未だに引っ張り出して聴くことが結構ある。

最近の新しいアルバムについては、やはりベテラン(=オヤジ)の鈍った感性で聴いているのだろう、もはや最近のアルバムで「青春時代」に出会ったアルバム並、ないしはそれ以上の感動することがほとんどない。年に1枚、2枚あるかどうか・・・といったところである。
そうなるとココでアルバムについて色々書いていても、昔のアルバムのほうが評価が高くなり、新しいアルバムについては低くなりがちである。しかしそういった新しいアルバムでも、若い人が聴けば衝撃を受けるものは沢山あるのではないか。

とまあ、自分の感受性の衰えを嘆いてみたが(笑)、それでも未だに年1,2枚だが聴いて鳥肌が立つほど衝撃を受けるものはあるのである。これが続く限りはきっと今後もメタルを聴き続けるのだろう。
ニューアルバムに関して評価が辛口になる点は今後も大いにあろうかと思う(特に歴史の長いバンドについては)が、感受性が弱まったオッサンの戯言ということでどうかご容赦いただきたい(笑)



RAGE”Invisible Horizons”(4th「Secrets In A Weird World」収録<89年発表>)
「青春時代」の1曲である。



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2 コメント

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Unknown (メタリスト)
2010-03-14 01:12:26
仰る通り、
十代の多感な時期に身に付いた価値観というものは、一生つきまとうことが多いと思います。
jimmyさんのように、HR/HMの勢いが無くなっていない時代をリアルタイムで過ごせたのならば
尚更でしょうね。

しかしながら、jimmyさんが挙げたバンドの多くは'80年代に年齢的に一番脂が乗っているものばかりなので
そういったベテランのバンドの最近の作品の出来が気に入らないのは、バンド側のピークが過ぎているのですから
仕方が無いと思いますよ。
(まあ、RAGEに関しては'80年代後期だとまだ若かったと思いますし、個人的には'90年代半ばが一番好きなので、ちょっと違うのですが。)
逆に'90年代などHR/HMが流行らなかった時期にデビューしたバンドは冷静に聴いて、評価することができるんじゃないでしょうか。

たとえばFAIR WARNINGとか、ANGRAなどは私にとってはリアルタイムで活躍したバンドなので
冷静に評価が出来ているかどうかは疑問です。
それとは反対に'70~'80年代や'00年代にデビューしたバンドは実に冷静に見れます。
それと同じように新しいバンドの作品を変な偏見を抜きに楽しむことができるのならば、
別に問題は無いと思いますよ~。
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>メタリストさん (jimmy)
2010-03-14 18:27:45
丁寧なコメント、有難うございます。

なるほど・・・。
HM/HRと出会ったころは、新鮮さもあって何を聴いても「凄い!」という感じだったんですが、社会人になって一時期かなり興味が薄れた時期がありました。グランジ全盛ともいえる90年代半ばあたりです。
その頃出会ったバンドは確かに冷静に評価できていたかもしれません。今思い返してそのころ知ったバンドで今も聴いているとなると、HAREM SCAREM、FAIR WARNINGくらいですね。それ以外は記憶に残ってないです。

ANGRAは1stはデビューしてすぐ手に入れて結構気に入っていたんですが、2nd、3rdはBURRN!の酷評を真に受けたこともありますが、ラジオ等で数曲聴いてもピンと来ずに購入見送り、4thリリース後に2nd、3rdを買って非常に気に入りました。

メタリストさんがおっしゃっる通り、リアルタイムでそのバンドを経験すると、ヘンな思い入れや先入観で冷静に聴けないところがありますよね。逆に70年代物など、古いものだとかは冷静に聴けます。
このへん誰しも避けがたいものなのですかね、やはり・・・

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