Humoreske(小噺ひとつ)

ここでおひとつ、小噺をひとつ。
フモレスケはユーモアからきたことば。

よれよれ-第2部-

2009-11-28 | 日々の出来事
第1部本番でのPP操作の時、一瞬気が遠くなり
集中力が途切れそうでしたが、気を取り直して、
コータンのカフェ・ラテを飲んで、第2部O曽根さんを
お迎え。。。

昨日のリハで「まだ、何も決めてない。明日打ち合わせよ」
と言われたので、セットアップリストも出ていない開演
2時間半前。。。

まず、オープニング確認。。。のっけから、
「会場から出ます!」とQ兄さんの予告通りの演出。
客の動線と、アーティストの動線から、
上手寄り1F席後方扉から入場が決定・・・

そうこうしてるうちに、、、指ならし開始。

主催者からは、セットアップリストはまだかとか
客止めはどうだとか、照明はいつ決めるかとか、
マイクタイミングはいつかとか、、、インカムで
質問攻め。。。いずれも、リハ途切れタイミングで
訊きます!!と。。。

開場1時間前:
「何弾くかはまだわかんない。でも、前半5曲!
 後半は、シークレットゲストのTrbの英ちゃん(N川英二郎)
 客席から呼んだら3曲は弾く!」
とのオーダー。なんとか、そこを無理やりタイミング
もらって、照明セット。客電の変化タイミングなど
きっかけが全て、トークきっかけとなるので、照明さんも
上から飛び降りてきて、段取り再確認。。。(汗)

キメどころ、キメたら、あとは皆様のプロ根性に
賭けるしかない・・・

開場20分前:
「オーダー、トークの中で話すのでもいいですか?
 照明とか切り替えは、演奏始まったら固定で大丈夫だから!」
もう、、、、そういうものかと思うしかありません。
JAZZ系初体験の私。でも、決して嫌な感じはしません。

I Love 臨機応変。 でも、キライな人もいるよね。
ごめんね。。。とりあえず決め所だけ伝えるしかありまへん。

今日のは、ほんとにインプロヴィゼーションの演奏会で、
クラシックをもとに作ってゆくわけで、、、それがいったい
何分何十秒の曲なのか、「わかんない」の。


定刻より早めに開場。熱心な客はもう既にワクワクした表情。

O曽○さん袖入り。トークのための諸々の情報をお知らせ。
さすがプロ。主催への配慮を忘れません。第1部の
アーティストへの敬意も忘れていません。。。趣旨も
軽い会話の中からばっちり叩き込んでます。。。

~余談~
ちなみにO曽根さん、ラジオのトークを聴いてた方は
ご存知のとおりで、とってもお話好き。とにかく顔見たら
話の切れ目なく、結局演奏していない間は、休憩中、
話が切れないので、ずっとついて歩いてました(笑)。
喫煙コーナーでもばっちりO曽根さんの排出したタバコを
受動喫煙・・・(うーむ)。そこで、ライブの話や
NNHの話や、クラシックのお話などなど、盛りだくさん。
かなり楽しい話で、独占しててもったいなかったです。
すごい記憶力もあり、ブルーノートに行って挨拶したこと
覚えててくれました。。。

さて、結局開演前、セットアップオーダーは出ず・・・
あとはインカム指示。かわいそうだったのは、CD
出張販売。どの曲やるかわからないから、売る時に
困ってました(汗)

カゲアナ指示だし後、小曽○さんと共に、客席扉へ。
途中、お客とすれ違いたくないということで、何事も
なかったかのように、客の入りをさっさか促し、見計らって
「今です!」と連れ出し・・・。「大脱出」か!?

1~2人それでもすれ違ったけど、気づきませんでした。(汗)

客席落ち着いたところで、インカムで、舞台明かり指示。
演出通り、下手ドアオープンを指示し、お客さんが
いまかいまかと出を待ちわびるけれども、空いた
下手ドアからは、出てこない・・・一瞬のざわめきとともに
「こんばんわー」と大阪のイントネーションで、客席を
てくてく歩いていくあんちゃんが一人・・・。
会場どっと沸く!開演前から、客・・・あったまる。。。

1曲目は、ショパンのcis-mollのワルツのアレンジ。
ダッシュで下手に帰り、オーダーの聞き取り。。。
かなりの曲を事前勉強したものの、クラシックのCDは
出てないので、もうあとは、運頼み。

軽妙なトークに会場は、きみ○ろ会場かと思うくらい(笑)

第1部ノリノリで下手ハケ。

第2部は結局ソロ曲のあと、客席ライトUPで、
中○さん呼び込み。会場をトロンボーン吹きながら
上ってくるのに、知ってる人は、大興奮。
知らない人は、何者?扱い(笑)。

I Love サプライズ!

そこからBachのAirを含む3曲。

カーテンコールは、仙台始まって以来の拍手。

何度かで入りした後、O曽根さんのみステージに
残り、ぽろろんと弾いてる・・・。

「あと行きますから」と無口なN川さんが言う。
え?と思ったら、楽器持ってドア前に、
「待って。まだ!」「まだ。。。。」

ええええええ???い、、、、いつ?????

高鳴る鼓動。。。


「今っ!」と言われて、ハイっとばかりに開ける。

そこから、チャルダッシュのメロディを吹きながら
登場。。。聞いてねぇ~~~~し。(笑)

まぁ、そもそもトロンボーンでチャルダッシュが
ありえない・・・しかも超巧い。音柔らかい。。。
今日だけでトロンボーンファンがぐぐぐと増えたね。

まだ続くカーテンコール。
そこに、時間制限のインカム指示。。。

「じゃ、最後!」と、O曽根さんのみ飛び出る。。。

アンコールには、収録したばかりのショパンの
エチュードを弾こうかなーなどと、思い切ったプランを
冗談めかして話していたのを、、、いやぁ、、、

胸、ズキュン。。。。

アンコールは「She」でした。。。

おぉぉぅ!?思わず、「私のために?!」と
思った人が会場の中に300人はいただろうなという
名曲です。。。

ようやく終演、延びるのは困る公演10分オシは、
ぎりぎりの許容範囲。。。お客さんもアンコールなし
でフラストレーションたまることなく。。。

サイン会場に案内するのに、
「下手側に客並ばせますので、上手から来てください」という
指示があったので、上手からお二人連れて行ったら、
上手に並ぶ、客の列。そこを、3人で突き抜けて歩くの巻。
初めて、SPな気分も味わいました。。。

「しょうじさん、すまん、上手と下手間違ってた!」と
インカムでの連絡・・・orz....。。。ま、無事到着
したからいいやー。。。

しかし、そこから160人くらいのサインの列。
複数枚数持って来る人もいたから200枚くらい
書いてくれて、しかも、それぞれに丁寧に
話かけてて、数年前に一度会った人のことも覚えてるって。
ほんとかいな。。。

と、とにかくクラシックの規模を軽く超える人数に
ファンサービスは、徹底してます。。。

1時間くらいかけてようやく・・・客がハケ始めました。。。

はやてのように現れて、きちんと自分の仕事をして
帰る。。。エンターティナーで、プロフェッショナル。
ううーむ。。。


まず、もうとにもかくにも、自分にとっては
「ハジメテ」尽くしのことで、いったい通常の
JAZZ関連のセットアップリストっていつ出るものなんだろうと
比較する対象もないままに、終わってしまいましたねー。。。

臨機応変。楽しいことはやろう!どうなるかわかんないけど、
とりあえず!よろしく!みたいなのは、、、むちゃくちゃ
スリリングだし、他の技術系の人にも、向ける顔がないの
ですが、客層を見て、会場の雰囲気を見て、弾きたいものを
弾いていく果てしない自由さみたいなものは、、、
ストイックなクラシックにはない雰囲気で、、、
クラシック畑から、お隣の畑に行ってみて、まぁ~広いと
びっくりした気分。。。

わくわくする。
そういうの、大好き。客もよろこぶ。
心が「沸く」。むしろ、がちがちに
決め込まれているより、幸せな本番だったなぁ。

となりの芝生かもしれませんが。

勉強になりました。私自身がこれだけ多くの
技術系スタッフを統括するのも初のことだったし・・・。

「今度はBIG BANDで来るから、そのときまた一緒に
 お仕事しましょう!!!」って、、、

アハン。。。嬉しいけど、器が足りなさ過ぎです。


最後までハナマルなスタッフへの気遣いぶりを残し、
帰ってゆかれました。。。濃密な二十数時間。

クラシックのファンもJAZZの魅力を感じ、
JAZZファンが、ショパンやバッハっていいわねという。。。

隣の芝生をいいなぁというだけではなく、
隣の芝生に実際に踏み込んで見るからこそ見えてくる
自分の家の良さというのもあるはずで、、、

クラシックもののアレンジを楽しむには、
クラシックの「ああ、あの曲」って知らなきゃいけない
(いけないってことでもないけど、知ってると楽しいyね)
し、、、JAZZアレンジも安っぽくアレンジして
クラシックの持つスピリットを失わせたくないしねという
O曽根さんの話も、納得。。。

クラシックのハート、
ジャズのハート、
ロックのハート、

とにかく、何のジャンルだろうが、「ハート」もって
奥底からやらねばね。。。


おやすみなさーーーーーーい。。。。。

終わったーーー~~~~~~!!!!!!
バンザーーーーーーーーイ。。。。


いやぁ、、、「SHE」。。。美しかったな~。。。


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