兎月庵日記

五句三十一音詩は名称を変えつつ時代の波をくぐり抜けてきた。衰退と復活、上記視点から五七五七七の未来図を航行しています。

改源を飲む

2023-04-21 21:55:00 | 日記

『大富豪同心 甲州隠密旅』読了。シリーズ12冊目である。
昼、焼酎。夜、水割り。なお休肝日の実績は「7回(4月の回数)/13回(1月から4月までの総数)」である。
歩数計は0(終日家居、携帯不携帯)歩だった。
*母、𠮷岡鈴子(釋宝鈴=しゃくほうりょう)、令和5年1月27日殁、満94才。百か日は五月六日(土)。
*Yahoo!検索で「吉岡生夫」は約6,990,000件だった。
*Microsoft Bing 検索で「吉岡生夫」は393,000件だった。
*Microsoft Bing 検索で「𠮷岡生夫」は288,000件だった。
円の会
草食獣・𠮷岡生夫の世界

小説の中の美鈴と卯之吉

美鈴の腕に先ほどの痛みが残っている。打ち払おうとした時、相手の膂力を受けきれずに、筋を痛めてしまったらしい。それほどまでの豪腕と、重い刀であったのだ。

「おや」
と、卯之吉が美鈴を見た。
「どうかなさいましたかえ? 腕がお悪いのですか?」
美鈴は努めて痛みをこらえていたのであるが、医工の修行を積んだ卯之吉の目を誤魔化すことはできなかった。
「お見せくださいまし」
卯之吉は美鈴の腕を取って袖を捲(まく)り上げようとする。
美鈴は顔を紅く染めて恥じらった。真っ白な腕を剥き出しにされて、しかもその手を卯之吉に握られている。
「お、おやめくださいませ……っ」
「何を仰っているのです。これは医工の見立てです」
卯之吉にとってはそうなのであろうが、美鈴にすれば、好いた男に手を取られ、柔肌を見つめられ、時には優しく撫でさすられるのだからたまらない。恥ずかしいやら嬉しいやら、今にも昇天しそうな顔つきで、身を震わせ続けたのであった