goo blog サービス終了のお知らせ 

近江商人 Lifelog

近江商人のライフログ、あるいは遺言状の下書き

復活しました

2005年10月22日 | 近江商人
このブログは、近江商人JINBLOG改め、「近江商人 Work Hack」として生まれ変わりました。近江商人が日々の仕事で感じたWork Hack(仕事術)を書き綴ります。

従来の近江商人JINBLOGは変わらず http://www.ceonews.jp/ で続けていますので、そちらの方もどうぞよろしく。

移転しました。

2005年02月14日 | 近江商人
いつも近江商人JINBLOGをご覧いただきまして、ありがとうございます。

本日より、『近江商人JINBLOG』は下記のURLに移転いたしました。

 http://www.ceonews.jp

更新は上記の方で続けてまいります。

皆様、新しい場所に移りましてもご愛顧くださいませ。m(_ _)m

近江商人魂

2005年01月09日 | 近江商人
近江商人の心は、自分の利益よりも顧客の利益を第一とする。そこにないものを他より運び、そこにあるものをそれを必要とする他所へ運ぶ。利を生み出すのは、あくまで自分自身の足であり、世間を、世間に生きる人の営みを見る自分の眼だ。

点と点を結ぶのが自分の足であり、一本の天秤棒であり、その天秤棒が、利を生みつづける。だが、その利は当然に、ギリギリまで削ぎ落とされたものでなければならない。顧客の利益を第一とすれば、自分の身を極限にまで使役し、往復の食を切り詰める。住は山野に臥し、夜露を友とする。

わが身の利を薄くし無駄を廃して始末に勤めるのも、商いが「信用」という一語にかかっているからだ。この一語は、心にわずかの奢りが生じてもたちまちにしれ切れてしまう、頼りない糸のようなものだ。

利を薄くし、信用を第一として商いを続ける限り、財を成すには長い長い時間を要する。わずかな蓄財ができたから、と遊興に心を寄せ、瞬時にも安息を求めれば、多大の労苦を積み上げて得た利はたちまちに霧消してしまう。

近江商人の行く手に伸びる道は常に果てしがない。それはまた、自分一代限りのものではない。二代、三代とその心を継いでいかない限り財を積むことはできず、ちょっとした心のゆるみで、たちまちにして張り伸ばした糸は切れてしまう。信用の糸をより太く、強くしていくために、自分につづく者を早くからしっかりと鍛え、育てておかなければならない。

近江商人 考4 : 信用の足らざる

2004年10月01日 | 近江商人
近江商人の「商売の十教訓」 其の四

資金の少なきを憂うるなかれ。信用の足らざるを憂うべし。

信用というのは一朝一夕で培えるものではない。日々の営みを真摯に、
ひたすら真摯に生き続けて、それでもいただくことができるかどうか
もわからない、どんな価値にも換算できない極めて得難いものだ。

偽物はすぐに見破られる。たとえば、事業を起こして汗水たらして、
生きていくためになんとかようよう無理繰り短期の信用を得られた
としても、それが偽物だったらすぐに世間か市場がそれを峻別する。

資金は大切だ。この資本主義社会においては、資金がなければ何をどう
あがいたとしても、できないものはできない。それは自明だ。

しかし、資金を手にして、その資金をてこにして体を大きく大きくし、
たとえ人生を賭した努力をその営みに費やしたとしても、真摯な心を
忘れて偽者の信用しか得られない人生を送ったとしたら、その人は
自分の子孫に対して何一つ残すことはできない。もしもその人の努力
が常軌を逸した激しさを持っていて、その人が子孫に次代への資金を
残すことができたとしても、

人生において真の「信用」を得ることができていなければ、その人は
その「魂」を子孫に残すことはできない。

近江商人 考1 :商売は世の為、人の為
近江商人 考2 :品の如何
近江商人 考3 : 永遠の客

近江商人 考3 : 永遠の客

2004年08月25日 | 近江商人
近江商人の「商売の十教訓」 其の三

売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる。

CS部門に優秀なリソースを割かない企業は利益を上げられないか。
んなこたない。結構よう儲かっとる。

んでも、100年後には消えて無くなっとる。

近江商人 考2 :品の如何

2004年08月06日 | 近江商人
近江商人の「商売の十教訓」 其の二

店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何

規模の経済と都市集中型の構造が不協和音を起こしている現代に
おいては、たいへん示唆に富んだ考え方である。

店舗が大きければ、大量の商品を扱ってお客様により多くの選択
肢を与えることができる。立地が良ければ集客は高まり、お客様
により多くの認知機会を与えることができる。

これら二つのものごとは4Pにおける「Placement」と一部「Promotion」
にあたる極めて重要なマーケティング要素ではあるが、この教訓
の伝える意味は、PlaceやPromotionはあくまで商売上の方法論で
あり、お客様に真の満足を提供しリピートしていただき、継続的
な利益を享受するためには、「品の如何」=「Product」が絶えず
その中心である、ということ。そして真読すれば、企業がともす
ればすぐに”方法論”側に足を捕られすぎることに対する警鐘と
捉えることもできよう。


TV業界に”Content is KING”という思想があるが、これも近江
商人の商流における教訓を情報流通に置き換えたものといえる。
業界自体が資本主義の申し子である状態においてもこの”Content
is KING”思想が浸透していることが、TV業界をメディアの盟主
たり続けさせているといえる。彼らは深い部分で、メディアはあく
まで媒体で、KINGの通り道である、ということを理解し、自業界の
強みが”方法論”の部分にあることも自認した上でコンテンツの
コントロール力をなりふり構わず確保することを以って影響力を維
持しているのである。

現在、情報流通の世界においてはネットメディアの勃興と価値観多
様化の中、”規模の強者よりも弱者個々人こそが真のコンテンツた
りうる”という考え方が夢物語ではなくなりつつある。ネットの発
展が情報流通における規模や距離の壁を取り除きつつあるからだ。
そしてこの状況は、eコマースの普及発展によって商流においても
早晩同様のことになるであろう。

ネットワーク社会を迎えた今企業は改めて、”如何にお客様のニー
ズに合ったよりよい品を提供するか”を追求する努力の重要性を認
識するべきである。

近江商人 考1 :商売は世の為、人の為

2004年08月05日 | 近江商人
近江商人の「商売の十教訓」其の一

商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり

GDP成長率から見た日本の景気は改善に向かっているらしい。
しかし、それを実感できている消費者がどれだけいるのだろうか。

本来の経済活動とは、人と人とのコミュニケーションの中で生まれ
てきた相互の「ほしいもの」を持つ者同士が、縁と倫理の下に価値
を交換しあうものである。

ところが今の日本の経済活動はどうか?
資本主義下の供給者論理、メディアによる大衆操作、資本による消
費者からの搾取。消費者が本来の「ほしいもの」がなんなのかさえ
考えるひまも与えられることなく、政・官・資本・マスコミの論理
によって消費循環が捏造されている。

近江商人の経営哲学における商売とは、世の為、人の為のものであった。

商いを通じて世間がより発展することを是とし、お客様が永続して
その品を手にすることで本質的な豊かさを得てもらえるように、
1to1のコミュニケーションの中でお客様の内から湧き出るニーズ
を捉えて、そのお客様が真に「ほしいもの」を流通させて、その心
の豊かさの対価を利益として感受するものであった。

今の経済活動が最も欠いているのは、お客様個々人との対話と、
商売に永続性を求める倫理観である。

あなたはあなたのお客様と正面を向いて対話して、そのお客様に真
の心の豊かさをお届けできていますか? そして、ちゃんと長期の
視点で世間の発展を願って、長期に適正な利益を享受していますか?

倫理観に裏打ちされた商売勘定がなければ、その商売は長続きしな
いのです。