二鶴工芸のきままなブログ

京都で呉服に金箔を装飾する金彩工芸の職人です。
仕事のうんちくや商品説明等きままな事を更新していきます。

基本

2013年07月13日 | うんちく・小ネタ

二鶴工芸です。
暑い毎日が続いております
夏ですので、もう当たり前ですよね~
何回も言うようですが、熱中症には十分に気を付けて下さい
喉が渇いてからの水分補給では遅いのでこまめに補給して下さい
またまたたまには本業のうんちくということで
私共、この業種の職人の基本中の基本とわれています作業があります。
マスキングテープを生地に貼って作業、加工する場所をデザインカッターで生地を切らないように柄に沿ってテープを切り抜く作業です。
業界では縁蓋(えんぶた)を切るといっています
読んで字の如く、縁(ふち)に蓋(ふた)をすることです。
どういう経緯でこの名前になったかはわかりませんが、当方がお世話になった頃よりも昔は確実です。
ただ、ご説明するにはマスキングテープの方が解りやすいでしょう
このテープですが基本ブルーで無色透明のものもあります。
粘着もバリエーションがあり強~弱まで。
厚みもメーカーによって異なりますので加工方法によって使い分けします。
この切りという作業ができないとあらゆる加工ができませんので根幹の作業になります。
お解りでしょうが、生地を切らないというのが大前提です。
生地を切ってしまいますと弁償になりますので、慎重にすすめますが、時間がかかってはダメですのでスピードも必要です。
見習いの間はこの切り練習をします。
場数を踏んでテープが切れている感覚を覚えます。
指先の微妙な力加減のみです。
カッターでテープを切ってピンセットでめくるという単純な作業ですが、同時に根気のいる作業でもあります
柄の細かい着物では、まる1日かかってもできないものもあります。
業界では細かい作業を”重い”細かくなく比較的簡単な作業を”軽い”といっています。
まぁ本日はこのくらいで
うんちくでした
また

用途に合わせて使用するマスキングテープ(縁蓋テープ)各種 。

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使用しますのは見習いからずっと使用してます年期の入ったデザインカッターとピンセット。

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今回は解りやすいように紅葉にテープを貼りました。

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紅葉を切って抜いたところ。
こうすることによって紅葉のみに加工でき、作業後テープをめくるわけです。


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