goo blog サービス終了のお知らせ 

宝満山の映画を作る会

福岡県太宰府市に所在する霊峰「宝満山」の魅力を伝えるべくドキュメンタリー映画を作成する会です。

ウソ!?の話題

2011-03-05 10:29:58 | 記事
先日、当会員の末永氏から“ウソ”の写真が送られてきました。
ウソ!? 太宰府天満宮で1月7日に行われる伝統行事「うそ替え神事」のあのウソです。
参道で見かける「木うそ」は知っていましたが、実物は見たことがありませんでした…


      太宰府木うそ保存会制作の「木うそ」

この太宰府木うそ保存会とは‘木うその技術伝承と原木育成を目的とした会’で、宝満山鹿で原木であるコシアブラの育成にも取り組んであります。
また、宝満山研究会という活動も行われており私たちはそういう宝満山に関わる市民活動も取材の対象と考えています。各会の詳しいことは各々のブログでご覧になって下さい。
 
   太宰府木うそ保存会 http://blog.goo.ne.jp/kiuso0211
   宝満山研究会    http://blog.goo.ne.jp/dazaifu2340

さて、“ウソ”実物は……


       桜の枝に止まるウソ(雌)


          ウソのアップ


       桜の花芽をついばむウソ(雌)

 今回は雌しか撮れなかったようです。

  
【ウソ】  スズメ目アトリ科  全長 16㎝  鳴き声…フィフィ など
  平地から山林の林で見られる。くちばしが短くて太い。雄の頭上は黒く頬とのどは紅色。体は灰色で翼は黒く、腰は白。
  雌では、雄の紅色と灰色の部分が灰褐色。…… 群で生活し、特にサクラやウメの芽を食べる。  
  と図鑑に書かれています。


  写真をもらった数日後、私も四王寺山で見つけました~  感激!!

宝満山のヒキガエル3

2011-02-27 16:14:32 | 記事

    産卵後山に戻っていくヒキガエル1(2月24日撮影)

ヒキガエルの産卵について、会員であるN女子高校の渡部 登氏に寄稿してもらいました。
       ヒキガエルの産卵  
本来、両生類は池や水田など水辺からあまり離れずに生活していますが、ヒキガエルはその中で水辺からかなり離れた山間に生活しています。山間には他にヤマアカガエル、タゴガエル、シュレーゲルアオガエルなども生息していますが、いずれも渓流沿いに限られています。
 ヒキガエルは山中に分散しており、雌雄が出会える機会がありません。そのため、九州地方では2月中旬、一斉に特定の池に集結してきます。その合図として決定的な要因は冬眠から覚める時期が関係していると思います。一般に変温動物の年周期的活動は積算温度といってある期間の日々の平均気温のうち、一定の基準値を超えた分を取り出し合計したもので、この値が一定値を超えると冬眠から覚めると思われています。
 比較的暖かい九州では2月中旬に、東京付近では3月中旬にヒキガエルが集まることはこのことをうまく説明しています。ヒキガエルは定住性があり、東京地方の観察結果では大きな屋敷に必ず一匹のヒキガエルが住んでおり、それぞれの個体の定住場所や繁殖のために集まる池も決まっていることが報告されています。池への出現が月齢と直接関係があるとはいえないでしょうが、長期間の記録が得られれば生物の年周リズムと関連があるかもしれません。気温の感じ方がどの個体もその地域で同じため、一斉に池の近くに集まると思われます。

     
   ヒキガエル撮影中の渡部氏と尾登氏

 2月26日(土)に映画を作る会の会議を行いました。
今までの取材報告の中で、大いにヒキガエルのことで盛り上がりました。
実を言うと、私には男性群のこの盛り上がり方がよく理解できていませんでした。
「たかがカエルではないか」な~んて思ったりして…
ブログに記載する材料が送られてくるとその情報を発信する、それが私の仕事、です。でも今日、ヒキガエルが昔、時代劇で時々出てくる、「筑波山のガマの油」のガマで、ワクドなどて言っていた20センチほどもある大きなカエルということがはっきり判りました。(宝満山中にはワクド岩というのごあるそうです)知っている人の方が多いのでしょうが…何度も宝満山には登っているつもりでしたが、まだ山中で出会したことがありませんでした。(F)

   
       竈門神社の緋寒桜

    いよいよ竈門神社周辺にも春の気配を感じる今日この頃です。 

比叡山延暦寺ロケ

2011-02-16 18:57:31 | 記事
平成23年2月11日、当会の尾登氏が厳冬の比叡山延暦寺を取材するために福岡を出発しました。福岡も雪マークが付くほどの天気予報に、無事に取材が出来るのか…と、心配していましたが、14日、「雪のため山口で1泊せざるを得なくなったが、無事帰ってきました」と連絡がありました。
その“比叡山延暦寺ロケ”の報告です 


   
        比叡山延暦寺絵図 


 『雪に閉ざされた厳冬の比叡山延暦寺
 冷たく清冽な空気がピーンと張りつめている
 時折激しく やさしく 
 雪が舞う
 気まぐれのように
 サーッと漏れた雲間からの日差しに
 堂宇が深紅に輝き お堂の古色が生気を取り戻す
 その度に
 カメラを構えた僕は感じる
 これが伝教大師最澄の面影なのか・・・

 とまあ、もろもろに感動連続の比叡山ロケを無事終えました。 
 最澄と宝満山とのつながりを描く「最澄の面影」(仮題)のためには、比叡山延暦寺の映像は欠かせないと思い立ったロケでした。座禅や写経などの寒行も初体験。特に座禅止観は早暁の根本中堂内陣で行われ、その深遠な精神世界を垣間見ることができました。
 寒行体験が終わった後、浄土院を訪れました。開祖最澄の墓所。比叡山で最も神聖な浄域と言われます。
 雪に埋まった石段を下っていった静寂の地に、浄土院はありました。枯山水の庭は雪に隠れて見る事はできませんが、美しい佇まいに雪の清らかさがよく似合います。拝殿にカメラを向けたとき、正面扉中央に丸く日が差し込みました。まるで最澄の心臓が浮き出たかのように。
 御廟は拝殿の裏側にひっそりと建っていました。毎夜最澄が通ってくるというこの御廟。聖徳太子を祀った法隆寺の「夢殿」以上に<真珠>のよう。
 毎朝最澄にお食事を運ぶなど、この浄土院で仏道修業に励む僧は「待真」と呼ばれます。12年間山に籠って掃除、読書、学問に明け暮れ一度も山を下りることはないという「待真」の生き様は、想像を絶します。
 雪かきをしている小僧さんがいました。寒さで丸い顔を真っ赤に染めた純朴そうな小僧さんは、カメラ・三脚を担いでゆっくり石段を上っていた私に「ありがとうございました」と深々と頭を下げたのでした。』
 

   
    雪景色の法華総持院東塔

  ※法華総持院東塔は、伝教大師・最澄が日本全国6ヶ所の聖地に建立した宝塔を総括する多宝塔です。
  (その6ヶ所の一つと推定される場所が宝満山の山中から発見されています)
   根本中堂に並ぶ重要な信仰道場として定観4年(862)に
   慈覚大師円仁によって創建されました。
   現在の法華総持院東塔は、織田信長の焼き討ちから400年ぶりの
   昭和55年(1980)に再建されたものです。


   
        浄土院御廟
  ※比叡山の開祖伝教大師最澄の廟所。仁寿4年(854)7月、延暦寺3代座主慈覚
   大師円仁がこの地に中国五台山竹林院を模して廟所を建立し、
   大師の遺骸を祀りました。



                 お疲れさまでした。     

思わぬ収穫  (薩摩塔?)

2011-01-25 11:13:18 | 記事
木原不動尊の薩摩塔(?)

 



(撮影日誌より)
『 新宮町にある国の重要文化財「横大路家住宅」で1200年もの間守られてきた伝教大師最澄ゆかりの「法火」は今、熊本県の天台宗のお寺にある。本殿中央に安置された小さなランプの中で、赤く小さく揺れている。
 熊本市郊外、JR宇土駅近くの木原不動尊。「法火」撮影で訪れた木原不動尊はいかにも中世山岳信仰の聖地に相応しい立地の中にあった。そして思わぬ出来事が。

 山門前に集められた石塔群の中に、石の四面に尊像が彫り込まれた珍しい石塔を「発見」したのだ。薩摩塔ではないのか?
 今月23日、久山町の首羅山遺跡の調査担当者らと確認に出かけた。どうやら「収穫」といえる「発見」であったようだ。残っている尊像の顔が中国風に見えてくるから不思議。多くの参拝者が目にしていたに違いないこの石塔。ある意識を持って眺めたら、それが「発見」につながった。
 大陸との深い関係が指摘される謎の石塔、薩摩塔。首羅山の薩摩塔は大きくて美しいが、宝満山にも薩摩塔があった。今は太宰府天満宮参道近くの民家が大切に保管している。小ぶりだがチャーミングな薩摩塔だ。

 宝満山と薩摩塔。宝満山と大陸。
 木原不動尊の「法火」はやがて宝満山の麓で燃え続けることになる。
 宝満山に参籠して大陸への航海の安全を祈った最澄ゆかりの「法火」。
 一本の線が見えて来た気がする。
 線はつながって円になる。円は螺旋状を呈し、くるくると過去に降りてゆき、くるくると未来へと上っていく……。』



宝満山研究会の風景 

 1月22日(土)に太宰府天満宮の文華殿で「宝満山研究会」の例会が行われ、当会の末永氏、尾登氏が制作した裏糟屋の千人詣りの映像が上映されました。
その模様は「宝満山研究会」のブログでご覧いただけます。
  http://blog.goo.ne.ne.jp/dazaifu2340



新年を迎えて

2011-01-10 19:38:25 | 記事

平成23年1月8日 雪の宝満山です


年末から新年に向けて、取材班は大雪予報の中、宝満山へ登りました。
悪天候の予報の中、幸運にも初日の出を拝むことが出来た、との報告に
多いに喜びました。
 しかし、期待していた写真はあいにく撮りあわせなかったとのことで、
皆さんにここで見ていただけないのが残念です



今年に入って久しぶりの日照りで、宝満山が輝いて見えました。


太宰府の地区では年初めの行事があちこちで行われています。
映画作りとは直接関わりありませんが、太宰府の坂本地区で行われた
ホンゲンギョウ(昔は正月7日に太宰府全域で行われていた火焚き行事)
の様子を見て、今年も取材を楽しく続けます。

1月22日(土)太宰府天満宮文華殿で午後3時から
行われる「宝満山研究会」で、我が取材班が10月に撮影した永福院
千人詣りのDVDを見て頂くことになっています。