ほとめきの喫茶喫飯  ~あるがまま

いろいろな人との出会いがあり“その出会いの中で生かされて”とつくづく感じる今日この頃 和小物などに文章を添えて

年頭にあたり

2011-01-05 19:56:02 | ほとめき日記
老子の教えの中に『上善は水の如し』の言葉があります

上善とは、最も理想的な生き方という事で、
もっと人間らしく生きたいと願うならば、水のあり方に学ぶべきと、
知人に教えていただきました

水には、三つの特徴があるという

一つは、器に逆らう事無く形を変えられる柔軟な性質
二つ目は、常に低い所に身を置く謙虚な性質
三つ目は、秘めたるエネルギー・力強さを持つ


柔軟であり、謙虚であるが秘めたる力強さを持つ

水の特徴に学びこれを身につけ理想的な生き方に近づけるよう
努力したいと思います







99歳現役

2010-12-23 19:29:19 | ほとめき日記
今日NHKで『死を見つめる』という番組を見ました

99歳になられる日野原重明先生が
人生の終末を迎える患者さんに
安らかな気持ちで最期を迎えられるよう
心の深いところにしみ込むような言葉とあたたかい手で癒しておられました
最後に温かくほのぼのとした思いにさせてもらえた患者さんは
それはとても幸せではないでしょうか

こんなお医者様がいらっしゃる‥‥

すばらしい番組が見ることができ
いい時間を過ごせました

また日野原先生は、毎年ミュージカルを上演されているそうです
「葉っぱのフレディ」

私も好きな絵本です
故森重久弥さんが朗読されており、数か月前、やっと聞いたところでした
森重さんが亡くなられてすぐ図書館に予約をしたのですが
今年の秋、忘れたころに連絡がありました
(アルバムの作曲、作詞は東儀秀樹)

「葉っぱのフレディ-いのちの旅」(レオ・バスカーリア作)

絵本であるのに何故か
人間の無常さを感じさせてくれる
自然の偉大さに人間の小ささを認識せざるを得ない
深い絵本だと思います



母親から学ぶ人の強さ

2010-01-31 22:02:50 | ほとめき日記
今日「母べえ」がテレビで放映されていました。
ご覧になった人も多くいられると思います。

あらすじは、戦争反対を唱えた父が投獄され、
残された母と二人の姉妹が周囲の人々に助けられ、
懸命に生きていく姿を描いた作品です。

戦争のさなかから戦後にかけて夫のいない家庭。
食べ物、着る物も不自由なあの時代の
日本の母親達の深い思いが込められた
心が揺さぶられる作品でした。

その年代を知る私の母もまた
自分は着飾ることもなく節約、やりくりし
家族を整えてくれました。

寝る間も惜しんで働いた母親。
母親の苦労、苦難を思い出すだけで胸が締め付けられます。

でも人には、苦しい体験を意味ある体験にする力を持っていると思います。

私は、母から人が豊かに生きるとは、何かを教わりました。

お互い愛し合い、分かち合い、支え合って、
優しい心を感じて生きることが大切なことを。

そうすればどんな困難も乗り越えられる。

母は、今は、何一つできなくなってしまいましたが、
頑張って生きてくれています。
そして、ときどき私たち家族に優しい微笑みを見せてくれます。
そんな母が愛おしく、穏やかな日が続くことを願わずにはおれません。

新年に思う

2010-01-05 23:33:59 | ほとめき日記
人は、ある日突然老いるわけではなく、
衰えはだんだんやってきます

泣きながら笑いながらの
たどたどしい介護ですが、
何一つできなくなった母は、
今年もまた正月を迎えることができました

変わってしまった母をいつもかわらず優しく介護してくださる方々、
「ただ祈りながら折ることしかできません。」
と千羽鶴を届けてくださったディサービスの方々、

昨年は、やさしい心をいっぱいいただきました。
心より感謝いたします。

私のような凡人でも歳をとれば
「何かがわかる」と勝手に思っていましたが、
考えてみると人間いつもはじめて。
今の知識もすべて後から身につけたもの
しかも使える知識なんて知れたもの

結婚して、子育てをして
認知症なども初めてで未知、
当然死も目の前のことはいつも始めての経験であることに気づきます。

人は、喜び、悲しみ、悩みながら初めての人生を
積み重ねていく
・・・助けられながら

優しい方々に囲まれとても幸せです
そして、お母さん、
「いいんよ。わからんかって。」










父がレンタルした「おくりびと」

2009-09-15 22:56:04 | ほとめき日記
話題になって観たいと思っていた「おくりびと」のDVDを
父が借りてきました。

納棺師、
ご遺体を棺に納める仕事に就いた男を通して
「生」と「死」の尊厳を描いたドラマでした。

男は、人々の死と向き合ううちに、
生きることや人や自然を愛する素晴らしさに気づいてゆく。

妻は、夫の生き方を理解できず離れてしまう。
でも、映画の終わりで、
身近な人の死に接し、
夫の丁寧で厳粛な所作を見たとき、
なにより慰められ、安らぎを感じ
静かに死を見つめなおすことができた。

人間、一人ひとりの一生がかけがえのない尊いことも知らされた。
新しい命を授かった妻は、再び、夫のもとへ。
魂は永遠、自然に帰り
また新しい命を誕生させる。

「おくりびと」と英語版タイトルは、
出発の意味もある「DEPARTURE」となっていました。
死の映画ではなく、どう生きるかという出発の映画だったように思いました。

父がいまなぜこれを借りてきたのか
なぜこれを観るように持ってきたのか

映画を観終わってからも
沈黙させられました。