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アレコレ着る人委員会「平成きもの白書」

委員会は、着る人にとって好ましい商品やサービスや環境を積極的に情報発信し、快適なきもの環境を作ることを目指します。

5-9きもの(16)はいから縞

2012-03-20 16:43:44 | 第2回イベント

5-9きもの撮影(6)

今回制作した5-9きものの中で、型染小紋の中でいちばん人気、といっても1柄2配色2点と、2柄各1点の計4点しかオリジナル制作していないのですが…。帯は花想容の半幅帯「いとのそよかぜを」を合わせていますが、このコーデは秋バージョン。初夏バージョンは、変わり献上のチョコレートを合わせています。また違った趣で、着回しの面白さを実感できます。5-9きものは、すべて品番ではなく、かわいい名前をつけました。写真の型染小紋は「はいから縞・薄紅色」。このほか「はいから縞・水色」「海の金平糖」「織姫の糸」「銀の葡萄」「五月のピクニック」「九月のピクニック」(ピクニックは同柄の色違いです)。絞りは、「恋するシャンパン」「マシュマロライン」「浪漫ダイヤ」「初蛍」。変わり献上は「バニラ」「チョコレート」。そして半幅帯は「いとのそよかぜ」。品番や種類ではなく、1つ1つに名前を付けてあげると、その名前のような個性をきものや帯が発揮し始めるから、言葉って不思議ですね。


5-9きもの(15)撮影裏話②

2012-03-20 10:27:49 | 第2回イベント

5-9きもの撮影(5)

写真の桜を持っている男性は、カメラマンの助手です。撮影のこまごまとした準備やお手伝いをする助手ですが、このシーンでは、レフ板に代えて、桜の木を持っています。何をしているかといえば、花想容に活けてあった桜の木をお借りして、夏の木漏れ日を作っているのです。その昔、有名な映画監督は「あの電信柱をなくせ」とか「あそこに大きな木がほしいね」というと助監督が苦労して、監督の要望を実現したなんて話がありますが、さすがに今はありません。しかしカメラマンは独特の写真のティストを持っていて、そのテイストを作るために、いろんな工夫を持っています。有名なきもののカメラマンは、撮影直前に床や地面に水を撒きます。そうすると、水蒸気の効果なのか、何とも言えない透明感が出てきます。今回もカメラマンが持つ秘策?の1つで、経験の多いカメラマンならではのアイデア。日差しがモデルさんの顔やきものに見事に映りますが、あまり近づけると桜であるることが分かるので、距離感が微妙です。さてその効果は、出来上がった写真をお楽しみに。

 


5-9きもの(14)帯結び

2012-03-20 10:07:24 | 第2回イベント

5-9きもの撮影(4)

5-9きものは単に色柄が新しいを、追求していません。きものや帯が持つ「機能性」を合わせて追求しています。今まできものを着ない人が作り、売ってきましたので、素材や色柄、染色の加工技術の大変さ?がきものの売りでした。時には誰々作、とか。しかし、5-9きものは、きもの本来が持っている機能性を生かし、きものを着ることが楽しくなるように、常に扱いやすさを考え、仕立てや始末、着付けや帯結び、着まわしなど、着る楽しさ、広がりをおまけに工夫を加えています。今回の5-9きものの目玉の1つが、半幅の帯結び。花想容の中野さんが「いとのそよかぜ」と名付けた半幅帯は、その色柄もさることながら、長さが4.2メートルあるのが特色。なぜこの長さかというと、半幅帯は簡単に結べ、結び方も多種多様で便利な帯ですが、後姿にボリュームがないので、華やかさに欠けるとか、若い人にはいいけど…という声もあります。そこを工夫したのが4.2メートルの長さと、「帯結び」の工夫です。新工夫した帯結びの撮影シーンと完成した帯結びの1つがこの写真です。ここまで考える、というのはすごいと思いませんか、と自画自賛です。カメラマンが映るということは普段あまりないのですが、アレコレのカメラマンはみんな女性。しかもきものを着るカメラマンが、等身大で撮影しているのもアレコレの特徴の1つです。3月31日、4月1日の第2回の特別イベントでは、この帯結びを公開、伝授します。この機会にこの帯結びを覚えると、着るシーンがグ~ンと広がると思います。必見です。まだ参加を受け付けています。お申込みはこちらからどうぞ。info@arecole.com

 


5-9きもの(13)花想容

2012-03-20 09:55:10 | 第2回イベント

5-9きもの撮影(3)

今回の撮影場所は、目白の花想容。店主が5-9きもののプロジェクトメンバーなので、無理を言って特別に場所をお借りしました。撮影の合間に庭をとったものですが、最後の写真、すごいと思いませんか。一時、コンクリートを突き破って生えてきた雑草?とか、話題になりましたが、花想容のこの建物と道の舗装の隙間をこじ開けるように突き出たこの植物、よく見るのですが名前を知らないのですが、ど根性ですね。花想容の庭、それほど広くないのですが、アリの目で庭を見ると写真の猫やカエルなど数10ものオブジェがあり、20種類以上の花木が植えられていて、庭の探索に飽きることを知りません。閑静な住宅地の中にあります。カフェがありますので、くつろぐには最適です。

 


5-9きもの(12)撮影裏事情

2012-03-20 08:52:09 | 第2回イベント

5-9きもの撮影(2)

きものの撮影は洋服の撮影に比べて、かなり時間がかかります。特に風がある日は、裾や袖が動き、結構大変です。一昔前は、美しいキモノ風の撮影が主流で、不自然なくらいしわ1つなく、完璧な着物姿にするため、半紙やコットンをはさんだり、袖にボール紙を入れたり、クリップで裾をはさんで絞ったり、それは大変でした。とても後ろ姿はお見せできなロボコップ状態です。しかし2000年代になり、自然に撮ろうよ。しわがあってもいいじゃない、袖や裾が動いていてもいいんじゃない、というようになってきたのはまだ最近です。それにきものの撮影は時間とともにお金が、かかります。撮影はきものを仕立て、帯も結びます。そうなると販売商品には、なりません。正絹のいいものだと10万、20万はざらにありますから、春用に5点撮るなんていうと、あっという間に100万を超えてしまいます。編集部にはその都度反物を買い、仕立て、帯を買うほどの予算がありませんから、メーカーさんに協力をお願いします。ですから極力、この帯のように結ばないで撮影する工夫をしています。それでも1年では、結構撮影用に商品を購入していますが追いつきません。きものは着て、着せて撮影し、掲載たいのですが、ここが悩みです。

ヘアーメイクや着つけに時間がかかりますから、1点撮るにも1時間から2時間はかかります。ロケに素敵なお店や場所をお借りしたいのですが、そういう場所やお店は人気で、お借りできなかったり、お借りできても短時間ですから、勢い時間との競争になります。この日も1時間押しです。今回の撮影着付けをお願いしているお一人がすみれ堂の立川さん。いつもは着物姿ですが、撮影現場は力仕事や地面や床にも膝を立てたり、ときには座ることもあるのでも多いので、やはり洋服姿。目では気にならないしわも、写ると変に目立ち、きれではないので立川さんがこまめに手直ししながら、撮影を進めます。