8月18日。盆踊り最終日・・・。
午後10時近くだというのに羽後町西馬音内は、たくさんの人と屋台の明かりで
活気にあふれていました
しかし、町の中心に進むと様子は一変。
笛や太鼓の軽快なお囃子とは裏腹に、音もなく静かに踊る人たち・・・。
まるで、踊ってる人たちだけが異空間に存在しているかのよう
時折、踊り手が体を回転させる時の砂の「ザーッ」という音だけが耳に響きます。
国指定重要無形民俗文化財「西馬音内盆踊り」
豊作祈願や盆供養のために始められたと伝わる伝統行事。
にぎやかで勇ましい囃子と、優雅で流れるような上方風の美しい踊りの対照的な
組み合わせが特徴といわれています。
会場にならんだかがり火だけが踊り手たちを照らし、幽玄に浮かびあがらせる
黒い覆面の彦三(ひこさ)頭巾は、亡者踊りと呼ばれ、なんとも幻想的。
端縫いと呼ばれる代々家に受け継がれてきた着物の絹布をはいで仕立てた衣装は、どれひとつ同じものがなく、個性的
彦三頭巾も編み笠もまったく顔が見えないことで、もし亡くなった方たちがお盆に
帰り、この世を偲んで踊りの輪に加わっていても誰にも気付かれない・・・
そんな思いやりが感じられます。
ほっぺちゃんカード加盟店「赤川呉服店」サンの2階から見せていただいた光景は、
とにかくすばらしかった
会場全体を見渡せる特別席
お囃子の櫓(やぐら)で激しく演奏をする囃子方の姿も見ることができました
まさにバードビュー
静かに整列し前進する様は、怖さすら感じました
ゆったりとした、しなやかな動き。
みんな本当に生きている人なのか? 不思議な感覚をおぼえます・・・。
近くで見る踊り手たちの動きには目を奪われます。
指先から伝わる色気
編み笠からのぞく白いうなじ
とっても妖艶
よ~く耳を澄ますと・・・
囃子方が唄う歌詞もずいぶん色っぽい
いろんな顔を持つ西馬音内の盆踊り。すばらしかった
やっぱり現地で見れて良かった
もう来年まで、この雰囲気は味わえないのねぇ・・・
と、思ったら
西馬音内盆踊り会館には、200インチのスクリーンで盆踊りの映像を放映し、
伝統の端縫い衣装などを常設展示されているそうです
そして、毎月第二土曜日に定期公演(有料)を開催
シーズンオフにも本物に出会えるチャンスですよ
西馬音内盆踊り会館
秋田県雄勝郡羽後町西馬音内字本町108-1
0183-78-4187
開 館 9:00~17:00
休館日 毎週月曜日・年末年始
入館料 無料
国指定重要無形民俗文化財「西馬音内盆踊り」
なんともいえない不思議な世界に飛び込んだようなお祭りです。
実際に足を運ばないとなかなかわからないかも・・・
ぜひ、一度は見てもらいたい!
機会があったら行ってみてね
ほっぺちゃんもまた必ず行きたいです