Route 136

国道136号線―セラピストの日記

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原因を特定できなければ問題は解決しない

2013年04月15日 | 心・体
お医者さんが高い確率で手術を成功させることができるのは「原因」を確実に特定できるからだと思います。

原因を特定できるからこそ正しい対処法がみつかります。


「使いすぎ」「加齢によるもの」「運動のしすぎ」「太りすぎ」「精神的なもの」は根本原因ではなく、これらは原因を大きくしてしまう要素にすぎません。

このように片付けてしまう先生は経験や知識が足りません。厳しいことを言ってしまえば追求が足りないのです。

私もこのことについてはいろいろ勉強中ですが、過労性構造体医学の理論を取り入れるようになってから、原因究明の幅がかなり広がりました。

シンプルに考えて、ギックリ腰や寝違え、肩こり、腰痛、膝痛・腱鞘炎等といった症状は骨と筋肉が造りだすものです。

 (1) 骨と筋肉がどのように歪んでいて(構造学的)
 (2)その歪んだ状態でどれくらいの時間がたち、どれくらいの損傷をうけたのか(過労学的)
 (3)どんな環境で身体が使われていたか― 仕事中の姿勢・運動・食事内容・メンタル等 (環境学的)

ちょっと難しい話になりましたが、まずは(1)の骨と筋肉が造りだす「骨格的な原因=構造学的原因=歪みの原因」を明確にしないと、根本原因にたどり着くことはできません。

笠原先生はこれを「積み木の原理」と「テコの原理」で表しました。
このようにすると歪む原因が非常にわかりやすい!
いろいろな本を読んできましたが、こんな理論に出会ったことはありませんでした。
どの本を読んでも「身体の偏った使い方が原因」「筋膜のひっぱりが原因」という結論にいたっているものがほとんどで、もっと飛躍したものだと地球の自転の影響(コリオリの力)で身体が歪むという理論もありました。(私は自転の力よりは重力の影響の方が大きいと思うのですが…
偏った使い方は確かに身体を歪ませます。でもそこに欠けているのは「土台」の視点、すなわち「積み木の原理」です。

積み木の一段目が狂うとそれに合わさるように上体も歪んでいく…
ということは足の歪みや重心の位置で身体全体が歪むということです。

  

「つらい自律神経失調症は足と首から治す」笠原 巌著より

実際、足の歪み・変形のひどい方・筋力がかなり落ちている方、重心が偏っている方は、それに比例して骨格的な歪みだけでなく、身体になにかしらの不調をかかえている方が多いです。

足元が不安定であればその不安定を補おうと身体のどこかでバランスをとります。
このバランスのとり方はよいとり方とは言えません。
整った土台(足)の上にバランスがとられるのであれば、それが理想です。
人の身体は進化の過程でそのようにできてきたからです。
整った足=強くて頑丈で安定した足の上に身体を築いてきたということです。

ですから足の状態を根本原因の一つに入れることは重要です。


もうひとつのテコの原理ですが、物理学でいうテコの原理を身体にあてはめたものです。
骨格は一本の棒ではなく、関節が節となり、折れ曲がるようにできています。
加重時に関節にどのように力がかかるか見ていきます。

力点・支点・作用点という言葉、覚えていますか?
支点は重心がかかる場所です。作用点は力点が作用する場所なので、歪みがどう出るかわかる場所です。

変形性膝関節症を例にすると…
変形性膝関節症はO脚から発症することが多いので、まずはO脚になるメカニズムから―

 

 (C)Ashiura Balance Laboratory


 (1)指先全体が力点
 (2)内くるぶしが支点
 (3)腓骨小頭が作用点

となります。
現代人は靴やスリッパのせいで指先を使わずに歩いていること(指上げ足=浮き指)が多いので、重心がかかとよりになります。
そうすると歩く時に足首を捻じって歩いてしまい(両足かかと重心で歩いてみるとわかります)、捻じれのストレスが作用点となる腓骨小頭へと伝わるため出っ張ってきます。
これがO脚になるメカニズムです。

ですから足首を捻じらない「正しい歩き方」というものが大切になってきます。

それはこちらを参考に

 正しい歩き方
 足と脚の関係
 目の前にあること、当り前のこと、身近なこと、小さなこと、無意識なこと…

  

そして、O脚になったところに上体の重さ(体重)と地面からの衝撃が繰り返し膝で衝突することで、次第に膝の骨が破壊されていきます。
破壊されれば当然痛みがでます。これが変形性膝関節症です。

このように変形したところ(歪みの大きいところ)に引き起こされる骨格の破壊は、時間経過とともに身体が耐えきれなくなった時、つまり過労状態の時に起こります。
皆さんは「これはたいしたことない。ちょっと痛いだけ。ちょっと動きずらいだけ。」と思いがちですが…そこには確実に損傷が起きています。「痛み」が損傷の合図です。
「こけた、すべった、ぶつけた」という明らかな原因がないので実際わかりずらいですが、ケガをしていることと一緒なので、「時間がたてば治る~」ではなくそれなりの対処(治療)が必要なのです。

笠原先生はそれを「過労学的損傷」「負傷の瞬間を特定できな損傷」と表し、世間一般ではこの言葉が認知されていないがために、結局原因がわからず、リラクゼーションやヒーリングに走ったり、来る日も来る日も接骨院に通ったりの現状が今だに続いていると危惧されていました。

ですので皆さま、慢性症状をくれぐれもあまくみないで下さいね!たまったものが表面化した時には「イコール ケガ」ですからね!


さらに…このテコの原理に追い打ちをかけるのが外反拇指です。
外反拇指のある方は、捻じれ歩きが助長されるので、変形性膝関節症をさらに悪化させます。下図をみたいただくとわかると思いますが、

     

「過労性構造体医学」笠原 巌著より

足指の変形により免震機能も落ちていますので、かかと重心だけの方よりは足元がかなり不安定になり、身体のダメージは大きくなります。

ですから変形性膝関節症をお持ちの方は指上げ足(浮き指)であるかどうか、親指の曲がり具合をチェックしてみてくだい。
親指15度以上の曲がりで外反母趾と診断されますが、ちょっとでも曲がっていれば何かしらの影響がでます。
なぜなら親指は蹴りだす時に一番使われる強い指だからです。


ではまとめると―

骨格的な症状(痛み・歪み)がでた時には
まず土台である足の歪みをチェックし、患部にどのような力学的メカニズムが働いているか確認して下さい。

歪んだ足に捻じれ歩きが加わると、テコの原理が身体にとってアンバランスに働くので

「足を整え、力点・支点・作用点を正しい状態にもっていくこと」

が治療の基本だと思って下さい。

外反母趾のある方はまずは親指の力点解除です。


今回取り上げた変形性膝関節症の対処法は、上記のメカニズムを理解したうえで、足をテーピングで整え、作用点の腓骨小頭が出っ張らないようにするためと膝の負担を減らすために引き締めの強いサポーターをはきます。
骨格の構造を変えるためにはマッサージ等で血行をよくするだけでなく、継続した物理的対処が必要です。
地道に辛抱強く、継続して取り組んで下さい。
(最近便利な靴下バージョンがでましたのでこちらもいかがでしょうか。「ひざまっすぐテーピング靴下」私も試してよかったらお店で販売します。)


      

今回取り上げた「積み木の原理」と「テコの原理」は過労性構造体医学の基本となる考えのごく一部です。
わかりやすくするために治療行為的に表現したり、少々断定的に説明している部分もありますので、どうかご理解下さい~。

ということで…
今日お伝えしたかったのは、身体の何かしらの症状には必ず原因があるということです。
「使いすぎ」「加齢によるもの」「運動のしすぎ」「太りすぎ」「精神的なもの」なものと判断するまえに、この要素がある場合、これで「なぜ壊れるのか」「どうして痛むのか」そこまで掘り下げる必要があるということです。それでこそ初めて原因が特定できるのです。

 ―原因を特定できなければ問題は解決しない
 ―原因を特定できれば問題は解決できる

大切なことは、身体に対して問題意識をもつことです。
足のタコ、削ればいいでしょ?
ではなく、なぜそこにタコができるのか?
そこを追求してください。
タコができる原因をつきとめ、タコができない環境をつくってあげるのです

下記の本は日常のちょっとした身体の異変とその対処法についてQ&Aで非常にわかりやすく書かれている笠原先生の本です。タコの原因と対処法も載ってます♪

 ○足指の背と足裏にタコができるのはなぜですか?
 ○脚の太さが左右で違うのはどうしてですか?
 ○筋肉に白い線が入る肉割れで悩んでいます。どうしてできるの?
 ○膝の裏側の痛みがいつまでもとれないのはなぜ?
 ○顔が左右で違うのですがどうしてですか?
など。
「ファイナルフットケア 足をいやす101の知恵」笠原 巌著

身体に限らず、何にでも問題意識を持つことは大事だと思います。

日常の当り前のことでも見逃してしまっている「何か」があります。
ちょっとした「何か」「あれ?おかしいな?」がでてきた時には掘り下げてみると失いかけていた大切なことが見つかることもあります。

疑問をもつことで、問題の半分は解決しているという言葉を何度も聞いたことがありますが…
そこから半分がまた長い

でも原因を追求し、最終的に解決できた時には本当にうれしいものです。

その過程は大きな宝物―自信となり、いろいろなことに役立ちます。きっと
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