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Route 136

国道136号線―セラピストの日記

ふくらはぎの重要性

2011年06月18日 | 心・体
最近、ふくらはぎが硬くなってしまったがために重心がずれて膝や腰の痛みを訴えるお客様が多いです。
暖かくなっていっぱい動いているからでしょうか(笑)

筋肉は伸び縮みをして機能しています。

筋肉は使いすぎると縮み、縮みきると伸びなくなります。
そして(縮んだまま)固まります…。

考えてみて下さい。

ふくらはぎ(膝から下の筋肉群の総称)の筋肉が伸び縮みしないで、一本の棒のようになっていたら…?

ふくらはぎが棒のように硬くなっているということは、当然その前後の関節(膝関節・足首)も固定されている状態になります。
なぜなら、解剖学の本を見てもらうとわかるのですが、ふくらはぎの筋肉は(腱となって)膝の後ろから足裏の指先まで伸びて骨にくっついているからです。
膝関節と足首が同時に固まっている(ロック)お客様はあまりいないのですが、時々お年寄りにみかけます。
年とともに骨格を形成する組織(筋肉・靭帯・腱・軟骨等)に柔軟性がなくなってしまうのと、長年の無理がたたってケアをせずにそのまま放置してしまったがために固まって(癒着)しまったのだと思います、、、特に農作業やいつも一緒の姿勢のお仕事をしていた方にみられます。

こうなると施術にかなりの時間がかかります。
本当にガチガチになっていて、人によっては組織が肥厚して盛りあがってなかなかゆるみまへんのです(汗)

それでも日常生活ができるように体は機能しているんだな~、と思うと、
体は、というか、生き物ってすごいな~!と思ってしまうのです。

話はもどり…
膝関節が、あるいは足首が、あるいは両方がロックされてしまった場合、どのような身体の使い方をするかというと
前後に体を使うのではなく、

極端に右側、極端に左側

  という感じで体を使い始めます。

重心が右か、あるいは、左か、になるわけです。

左右の下肢(足・脚)が同時に固まることはないです、、、そうなったらペンギン歩きしかできません(笑)
大概、片足です。
でもケースとしてこういうことはあります。
右足首が固まって、左膝関節が固まる―
これは人が体を交互にひねって使うからです。

でも今日は左足首・左膝が固まってしまった例をとりあげてみたいと思います。

左膝をまっすぐにして足裏の外側(着地面を左側 回外足)に重心をかけて歩いてみて下さい。
(右下肢はいつもどおり普通に使って歩く)
軸が左腓骨(http://100.yahoo.co.jp/detail/%E8%85%93%E9%AA%A8/)になり、左のお尻の外側をやたら使って歩いているような感じになると思います。

歩行時の体の軸がどこかに極端にかかっている状態はあまりに不自然です。

そんな不自然な状態を続けると…左のお尻の筋肉が硬くなって股関節が曲がりにくくなるのと、骨盤が開いてしまうので、不妊症や肥満、脳の疲労につながることがあります。
あと脚の長さが変わり、骨盤が歪んで腰痛の原因にもなります。

ふくらはぎが硬くなることでいろいろな負の連鎖が起こります。
ですからふくらはぎが伸び縮みするようにしっかりケアしてあげてください。
手入れしやすい筋肉ですので。

ふくらはぎの外側が硬くなっている人は足の重心が外側(回外足)になっています。
逆に内側の人は内側(回内足)になっています。


あとは足首が固まってしまっている人は足の指をよ~く動かしたり、回してあげたり(5/28のブログの写真)、いろいろ動きをつけたケアをしてみて下さい。
膝が曲がらない人は腿の筋肉のケアも必要になってくるのですが長くなってしまうので省略させていただきます。

足元の筋肉のコンディションがかわるだけで、当然、上半身の状態も変わってきます。
曲がらない関節が曲がるようになったり、痛みがとれたり、、、
そうすると生き方そのものも変わってくるかもしれません。

足元は「土台」ですから


あとふくらはぎは心臓の循環にも関係します。
足の甲をみて膨らんでいたら(骨のラインがみえない状態)ふくらはぎのハリ具合をチェックしてみて下さい。
多分硬くなっています。エコノミー症候群のような状態です。
このような方はマッサージの他に軽いウォーキングもおススメです。
下肢にたまった体液を上に押し上げる(ミルキングアクション)ことで心臓の働きをサポートし、負担が減ります。
筋肉にたまった老廃物もながれますので足が軽くなります。

あくまで、ほどよい運動― やりすぎは筋肉を縮めてしまいます。
縮みきった筋肉はそれ以上縮みませんし、伸びもしません。

縮んでしまったものはのばしましょう!

ではここで簡単なふくらはぎのストレッチをご紹介させていただきます。

       

①両手は腰、一番ふくらはぎが伸びる歩幅を見つけてみて下さい。そして、伸ばします。
②振り向いて後ろ足のかかとを見る。
③今度はさっきと反対を振り向いてかかとを見る。
伸びる筋肉のラインの変化を感じてみて下さい。これを左右脚を変えて行います。

筋肉はマッサージすることもいいですが、ラインで伸ばすことも加えた方が効果的です。
どちらを先にするかはその人の状態にもよりますが・・・まずはやってみて皆さんなりにいい順番を見つけてみて下さいね。