微笑み

マルニホームにて整理収納アドバイザーをしています。

新しい命

2015年08月31日 | 日記
娘の高校の文化祭を見に行った

講堂では部活動の発表が行われ

娘にとっては、高校に入学して初の大舞台となる

仲間と汗を流し、共に努力した日々が

この日たった1時間の舞台の中に込められる瞬間だ

私は、10時受付開始入場予定、11時20分発表開始にもかかわらず

いてもたってもいられず小雨降る中、傘をさし9時20分から会場受付に並び

10時に入場し発表の時を静かに待った

その間、脳裏をよぎったものは高校に入学し

毎日を一生懸命に過ごした、この5か月間の出来事だった

高校に入り5か月、この時間の中で娘はどんどん変わっていく

娘の成長を育み、支え導いてくれているのものは

まぎれもなく校風と先生と先輩や友人達である

これらの存在なく今の娘の成長はなかったはずだ

感謝してもしつくせない

私はステージに立つ娘の姿を見た瞬間、一体どんな心境になるのだろう

いくら想像してみても、自分では想像すらできなかった

それは、その瞬間を迎えてみないとだれにもわからない事だった

講堂の中には、すでに沢山のお客様が着席されている

他校に通う友人や、兄の友人たちも会場内で見守ってくれている

いよいよ始まりの音楽が聞こえ舞台が開幕した

娘の姿を見た瞬間、私は娘を出産し初めて我が子と対面した

あの瞬間と全く同じ心境になったのだった

自分でも驚きだった

まさかこんな心境になるなんて自分でも分からなかった事だったから

10か月の間、お腹の中で育まれた命との初めての対面は

それは感動でいっぱいだった

娘はきっとこの5か月で新しい命に生まれ変わっていったのかもしれない

それは先生をはじめ先輩や友人の力に他ならないのだ

私の心を一瞬で動かしたもの。それは娘の表情だった

あんな表情は初めて見る我が子の姿だった

笑われてしまうかもしれないが涙がこぼれた

「よかったね。頑張ってよかったね」と思った

初めて自分の力で自分の殻を破れた事は

例えどんな小さな事であったとしても感動ではないか

私にはお気に入りのエプロンがありこのエプロンを身に着けている時は

とても気分が良いものだった

けれどある日間違えて柄入り専用の漂白剤ではなく、

白専用漂白剤で洗濯し色が落ちてしまった

もう何度エプロンをつけても心は弾まない

また、とても気に入った上着があったが

染みをつけてしまい手でこすった所

その部分だけが白くなってしまい、もうそれを着て出かける事ができなくなってしまった

どんな大切なものであっても、お金で買ったものはいつもそうだ

時と共に色あせてしまう

けれど心に刻んだ宝だけは、誰人にも奪われる事なく時と共に色あせるどころか

時と共に輝きを増し、自分を支え続けてくれる

本当に大切なものは

一番大切なものは

見えないものの中にある