アマとか、プロとか、

西武ライオンズの裏金問題が相変わらず話題になっていますね。
裏金をもらっていた側の早稲田大学の選手は野球部を退部処分になるんだとか。
http://www.sanspo.com/sokuho/0315sokuho026.html
当該選手の記者会見で「信じてくれた人を裏切ったのが、一番申し訳ない。今後、野球をするか分からないが、仲間に背を向けないで謝っていきたい」というコメントがありましたけど、それを読みながら何だか悲しい気分になりました。

これから書く内容は、誤解を招きそうな予感があるので、あえて最初に書いておきますけど、
もちろん、裏金を渡した球団側も、もらった選手側もどちらも肯定するわけではないです。
けど、、、まず最初に言いたいのは、

アマチュア野球を食い物にして、商売にしている連中が、
それを支えている選手を、日本学生野球憲章に違反している
からと言う理由だけで名前を挙げて糾弾するのはおかしい

とボクは思います。

そもそも、今回の問題は、選手側は何が悪いんだと思いますか？

確かに金銭の受け取りの際の税務上の問題はありそうな気がしますけど、
それ以外はおそらく法的には何も悪くないはず。（どうでしょう？誰か教えて）
前述の通り「日本学生野球憲章」という大人の勝手な理屈に反しただけなんですよね。

仮に、職業野球に所属する選手からコーチを受けた場合でも、同じように日本学生野球憲章に違反するんですけど、そんなときでも同様にこれだけ大きな問題になったのでしょうか？？？
今回のケースがお金が絡んでいたから、これだけの問題となったことはおそらく間違いのないことかと。そんなことを考えても、ホント、何だか悲しい話ですよね。

今回の問題の中心であるはずの、この野球憲章も、組み合わせ抽選が終わったばかりの「甲子園」を中心としたアマチュア野球の利権を守るためのものではないか、とすら思えます。
周辺では、入場料や場内の物品販売、あるいは放映権、記事などでお金を稼ぎつつ、
中心にいる選手にはいわゆる「アマチュアリズム」を強要する・・・

児童に労働させ、搾取する構図とさほど変わることがないようにボクには思えます。

にもかかわらず、大人の正義を振りかざし、かけがえのない青春の１ページを退部と言う不本意な結果で破くような結果にしてしまった・・・

これで守られた秩序は、何だったのか？
誰の利益が守られたのか？？

ここまでやる必要があったのか？
ボクは理解に苦しみます。

みなさん、ハローです。ホディです。

今回の一連の裏金問題・・・
唐突だったライオンズの球団社長の告白から始まり、ついに選手まで名指しで責められることとなりました。裏金のさらにその裏で何があったのかはボクには分かりませんけど、こうして選手を「生け贄」にする必要があったのか？？？
ボクは、なかなか怒りが収まりません。

すっかりドラフト制度の改革のために今こそ膿を出そうと、何だか正しそうな理屈で一部の選手の将来を踏み台にするような論調になりつつありますよね。
でも、この問題が表面化した際にも書きましたけど、
ドラフト制度自体が、このような「裏」を必要としている可能性があることから、ボクらは目を逸らすべきではないと思います。
自由に契約が出来れば、当該選手は大学に行く必要がなかったかもしれませんし、
そうでないとしても、少なくとも堂々と契約した上で、奨学金をもらいながら大学に行くことが出来たでしょう。

このドラフトも、そもそも選手の職業選択の自由を無視した制度です。
こちらはプロ野球という大人の世界の勝手な理屈ですよね。

アマチュア野球という大人の世界の勝手な理屈と、
プロ野球という大人の世界の勝手な理屈、
その間に挟まれたような今回の問題・・・

何度も書きますけど、ホント、悲しい問題です。
マスコミが本当に糺すべきは、それぞれ大きな利権を抱えつつ、長年の禍根で歩み寄らないアマとプロの双方の野球界ではないかと。
選手は犠牲者であると思ったほうが良い気がします。