少し前に旅に出た時の話・・・
その日は朝から福岡空港に向かうため、最寄りの高速バス亭まで相方に送ってもらった。
まだ出発までは10分程・・とりあえず並んでみる
先人は一人・・・
少し離れたところに軽トラが一台止まってる
時間がたつにつれ、自分の後ろにもぽつぽつ人が並び始め、
遠くにバスの姿が見えてきた。
その時軽トラのドアが開かれ、上下スーツに濃い色のコートを纏った紳士風の男が現れた。(以後某と呼ぶ)
その某は当然のごとく先頭に並び、バス到着後当然のごとく車内へ・・・
「くぉら~~オッサン!!」
と今年後厄を迎える小心者のおっさんは心の中で叫んでやりましたよ。えぇ
車内に入ると、秘書なのかなんなのか腰の低い男が
「お早うございます!お疲れ様です!」
とご挨拶。(うむ、ごくろうと言ってやりたかった)
その腰低男の周辺にはやはり某と同じく何やら見たことあるような方々が・・・
そうして某の斜め後ろの席に自分は着席。
この旅で読んでしまおうと、『村上春樹』を一冊持ってきたので、
早速開き「ねじまき鳥ねじまき鳥ねじまき鳥・・・・」と読み始める
ふと気づくと某が何やら独り言をぶつぶつと・・・と思いきや
携帯で話し込んでる・・
ココデヤツヲテキトニンテイス
その後停留所に止まるたびに乗客が増え、わが隣にも「いいですか~」ときたので
バッグ(こんな時に限ってキャリィ付)を足元へ動かしたものの、
前座席
キャリィバッグ
左足 右足
我座席
こんな感じで爪先立ちで何とか入るぐらい・・・
「なんとかなるやろ~」とその時は思ってた。
~~~~~数十分後~~~~
朝の渋滞に巻き込まれたバスの中で、中学部活動でのトレーニングを思い出しながら足の痛みに耐えるオッサンが一人・・・
もう春樹どころではなく、『ねじまふくらはぎねじふくらはぎふくらはぎ・・・』
とまったく集中できなくなった。
隣は熟睡モード中・・・
その方を「すんません」とたたき起こす度胸はない
某はというと斜め後ろからのギラギラした視線に気づくわけもなく、
座席にしっかりとバッグを乗せ、相変わらず携帯をかけたりかかってきたり・・・
ヤツニハニドトイレンゾ!
と固く誓いつつトレーニング続行(笑)
そしてようやく空港に到着!
ヨロヨロとしながら降り、早速屈伸をしてみたりアキレス腱を伸ばしてみたり・・・
トレーニングやらストレッチやら忙しい旅の始まりでした。