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【異文化交流クイズ】【4-6回答】クララの友人、キム・ユウメイが後に清国人の女性として初めて就いた職業は?

2021-03-16 12:00:00 | クイズ
異文化交流クイズ、フォースシーズン「14歳のアメリカ人少女の見た明治開花」第6回は、クララの親友であるキム・ユウメイは、後に清国人として初めて「ある職業」につきますが、その職業とは一体なんでしょう? という問題でした。
今回の正解は・・・『医師』、更に正確に云うと『女医』でした。
養父に連れられてアメリカに渡ったユウメイは米本国で本格的に教育を受けて、その地で医師となります。まだ女医自体珍しい時代に、しかも清国人として初めて医師になったのですから余程芯の強い女性だったのでしょう。彼女は後に中国に戻り、医者として、社会活動家として活躍したと記録されていますが、その後、どうなったのかが分からないのは残念。

さて、ここからが今回のメインイベントである「彼女」のご紹介。
小説や漫画には「男勝りな」「男前な」「格好良い中性的な」女の子は沢山出てきますが、現実は至って散文的で、なかなかそんなキャラクターを持った人物と巡り会う機会はありません。ところが小説家志望でもあったクララは、小説の登場人物並みに愉快な女性と、この日本で知己になります。
彼女の名前はゴードン・カミングス。クララ曰く「ゴーゴンと云った方が良いのだが」――つまり、ギリシャ神話の恐ろしいゴルゴン三姉妹にさえ喩えられた――トンデモないキャラクターだったりします。
初対面時、クララは彼女のことをどうにもいけ好かない人だと感じたらしく、骨董品の買い出しに付き合うように云われても『あの大きなフィジー諸島の住人とくっついて歩く、と思っただけでも内心辟易した』(注.彼女は身長が非常に高い)と無茶苦茶な事を云っているのですが、その翌日の日記になると態度がコロリと変わります。
興奮醒めやらぬまま書いたあろうその日の日記は『今日はゴードン・カミングスとの「あいびき」の日だった』という書き出しから始まります。
……って、クララ、前日と態度が違いすぎw。
彼女が逗留している家に人力車で迎えに行ったクララは「あら、忠実なお人だこと」と迎えられた上、カミングス嬢が弁当と一緒にワインを持って行こうとするのを見てこう言います。
「どこでもお茶を出してくれるから、飲み物は持って行かなくてもいいですよ」
「あら、私はちょっとお酒が入ってないと身体が動かないの」
「じゃあコップを持って行かないと」
「コップ? あんた、私は瓶から飲むのよ!」
とあっけらかんと告げます。しかもクララ曰く「こういう会話をしている時の彼女の抑揚は文字では再現できないので、彼女の云った通りに伝えられない」と。
このエピソードだけを聞くと(こういう表現はアレですが)ただの「阿婆擦れっぽい」ように思われそうですが、彼女は紛れもない「侯爵家の一族」なのです。
しかも「女性の貞淑さ」を何より求めるヴィクトリア朝時代真っ直中の、英国の(領地は明記されてませんが、クララとの別れ際に「スコットランドに遊びに来なさい」と告げているので、スコットランド貴族の模様)。さぞや本国にいるのが窮屈で鬱陶しくて、極東まで遊びにきたのだと想像できます。
こんな彼女のお供をして、クララは丸一日骨董屋巡りをするわけですが、良さげな物がありそうな店の前を人力車で通りかかるとカミングス嬢は大声でストップをかけ、帽子を目深に被り、背が高いので前のめりに身体を曲げ、骨董品を探すのに目を細めてのっしのっし歩き、気に入った物を見つけると「おかみさん、これいくら?」と大きな声で訊ね、面白げな彼女の姿を見るべく集まってきた群衆には「皆さん、道を開けて下さるか」と。
で、店の主人とも大いにうち解け、大いに買い物をして、クララを思い切り小間使いに使って、ようやく逗留先に帰ってくると、彼女はクララの背中をぽんと叩いて「上出来だったわ、あんた。また会いましょう」って。
豪快です、惚れそうですw。クララも実際彼女のことを書いた日記の部分は詳細で、余程一緒にいて楽しい人だったのでしょう。
それはカミングス嬢の方も同様だったようで、その三日後には「良い天気だから写生に行こう」って誘いにやってきます。
しかし、よりによって彼女が出かけた先は九段の方角。つまり皇居あたりの、しかもお堀の上の、立ち入り禁止部分で写生を始めてしまいます。
で、御者は何故か必死に、クララにまで頼み込んで「彼女をなんとかしてくれ」と懇願されることになります。
……何故かと云えば、この数ヶ月前に近場で大久保利通が暗殺され、この直近には宮中近衛兵の反乱である竹橋事件が勃発し、警戒態勢がマックス状態だったからです。
流石にこれは洒落になっていないため、場所替えして上野に来たのは良いのですが、それでも周囲には人だかりが。
クララは健気にも群衆の中の、とりわけ聞き分けのない子供達の相手をすることになります「子供達が絵描きさんの近くに行かないように」w。
すっかりカミングス嬢の従者となった感のあるクララは、この後もこき使われますw。
このカミングス嬢、ご覧のように破天荒で、ついでに短気で口が悪かったりもしますが、気に喰わない事があって「忌々しい!」と怒鳴ったかと思えば一転、クララの方を向いて優しく「いい子ちゃん、アンタは悪い言葉は使っちゃ駄目だよ」と切り返すことができるところは素敵です。
日記上での二人の最後の対面は、第5回の福沢諭吉に関するエピソードでも取り上げた、グラント将軍も迎えての、森有礼の新邸宅のお披露目会。
前述の通り、この回は錚々たるメンバーの集まりでしたが、その場に独身者で出席した女性はまだ子供のクララとカミングス嬢だけだった、というところからも、侯爵家の一族としてそれなりの人物として遇されていたことが分かります。
この場で別れることとなった二人ですが、別れ際カミングス嬢はクララの手を堅く握って「またお目にかかりましょう、多分スコットランドで」と告げます。
風のように登場して風のように去っていった彼女ですが、果たしてこれ以降、倫敦にも一時滞在していたクララと再会する機会はあったのでしょうか? 日記にはその点に関して描かれていないのは残念です。
いつかクララや逸子をメインに据えた時代小説を書こうと物語構成を練っていたりしますが当然その作中ではこのゴードン嬢には大活躍して貰う予定だったり。というか序盤は書けていますので、このシリーズが終わったらアップしてみますので、その際はよろしく。


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