介護の技術・知識のまとめ

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BPSD(行動・心理症状)

2021-03-14 16:36:08 | 認知症ケア

BPSDとは、中核症状に本来の性格や取り巻く環境が影響して引き起こされる2次的な症状のこと。身体の不調、ストレス、不適切な環境、不安感、不快感、不適切なケア、などが作用すると考えられている。

 

徘徊

  • 夕刻から激しくなることが多い
  • 本人にとっては、きちんとした目的がある
  • 徘徊という言葉のもつマイナスイメージを変えようとする動きがある

帰宅願望

  • 自宅にいても見られることがある
  • 記憶障害や見当識障害により、不安な状況であることが原因とされる

介護拒否

  • 介助を受けることを、「攻撃を受けている」と考えてしまうことが多い
  • 本人にとって「いやな理由」を聞いて本人の思いにそった介護を考えること

昼夜逆転

  • 昼間に軽く意識が混濁した状態で過ごすために、夕方以降活発になり、場合によっては興奮状態になる

不潔行為

  • とっさに起こったことをどう解釈して対処すべきか分からなくなり、困惑した結果、短絡的な処理をしてしまう

収集癖

  • ものを買ったり集めた直後に自分の行為を忘れてしまい、何事もなかったかのように収集を繰り返す

異食行為

  • 「目につくもの=口に運ぶ行動」と結びついてしまったために起こる。本気で食べようとは思ってない

失禁

  • 脳の変化により、排尿・排便のメカニズムをコントロールできなくなる
  • トイレに間に合わなくて失禁することもある
  • 排尿・排便の感覚が鈍くなったり、失禁した場合の不快感が少なく、周囲から注意しただけでは解決しない

不安感、抑うつ状態、無気力状態、強迫症状

幻覚

  • 一定の時間の中で「あり得ないこと」の体験は継続する
  • いないはずの人が見えるのが「幻視」、聞こえるはずのない声を聞くのが「幻聴」
  • 本人は事実として体験しているので、頭から否定すると深く傷ついてしまう
  • ただし、無条件に受け入れると、病的体験がその人の頭から離れなくなるので、要注意

妄想

  • 明らかにあり得ないことでも直感的に感じるのが「妄想」
  • 感情がかなりの程度までしっかりしているので、怒りと哀しみの感情が表面化しやすい
  • 認知症の場合、被害感を伴うことが多い

睡眠障害

  • 脳の萎縮により、睡眠が乱れる
  • 抑うつ状態が表面化していると、中途覚醒と早朝覚醒が混在したような形で不眠が表面化する

 

せん妄などの意識障害を合併することが多いので、常に注意すること


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