介護の技術・知識のまとめ

研修で学んだこと、職場で経験したことなどをまとめた場所です

肝機能障害の生活上の留意点

2021-03-25 11:29:50 | 高齢者に多く見られる症状・疾病

肝機能障害の心理的理解

  • 正しく病気を理解できていないことからくる不安を抱いている
  • 間違った日常生活管理をしないように
  • 長期管理のために受診の継続が困難な場合がある。費用負担の問題
  • 他者への感染の危険の不安を感じている
  • 補助金や助成等は、自己申告のため、高齢者には特に手続きが負担になる

介護上の留意点

  • 正しく病気を理解して、利用者に不安感を与えない
  • 過剰な予防は人権侵害につながる
    対策をされてしまう利用者の気持ちを考えてみること!
  • 施設内で定められた感染対策方法にのっとりケアを行う
    糖尿病でインスリン治療を行っている人の注射針、血糖検査器具、採血針、消毒綿などの扱い
    褥瘡、傷からの血液や滲出液、それらを含んだガーゼの扱い
    嘔吐物、吐血、喀血、喀痰、鼻出血の扱い
    歯肉出血など口腔内出血時の口腔ケア
    出血、滲出部位があり、介護職にも傷がある場合の清拭、フットケア、入浴介助
    おむつの扱い

 


小腸機能障害の生活上の留意点

2021-03-25 11:13:18 | 高齢者に多く見られる症状・疾病

小腸機能障害の心理的理解

  • 見えない障害のため、身体的・心理的負担感はもちろんだが、周囲からの理解が得られないことへの心理的負担が大きい
  • 口からの食事から得られる満足感や喜びが得られないことばかりか、食事の匂いからの食事への想像がかえって精神的負担を招くこともあることを理解する
  • 一方で、食事に対する刺激を維持することも忘れないようにする
  • 介護者としての負担や不安感への理解
  • 食べる楽しさを知らない子供への理解と親の自責感情や負担、成長に伴う身体・社会環境等への変化への不安の理解

介護上の留意点

  • 手技や管理方法は清潔が要求されるが、慣れてくると自己流になりがちなため、定期的な確認作業や点検が必要
  • 口を使わないため、唾液量の減少によるドライマウスが起こりやす。その結果、口腔内の細菌が増加し誤嚥性肺炎の原因になるため、口から摂取していなくても(むしろ口から摂取してない場合こそ)特に口腔ケアが重要になる
  • チューブ類の管理が必要な人は、チューブが感染源を体内に入れてしまうルートになってしまったり、チューブが身体にとっては異物と扱われ炎症等を引き起こしたり、固定のためのテープや接触のために皮膚トラブルを起こしやすくなる

 


膀胱・直腸機能障害の生活上の留意点

2021-03-25 11:03:51 | 高齢者に多く見られる症状・疾病

膀胱・直腸機能障害の心理的理解

  • 病気の受容が困難
    否定的な感情を持ちやすい
    羞恥心が伴い、一人で考え込んでしまいやすい
    消極的になりやすく、うつ状態になることもある
  • 排泄物の取り扱いには最大限の配慮が必要
    感染対策は極めて重要
    尊厳にかかわる発言(においや形状など不快感を伴いことなど)は虐待になることを理解する

介護上の留意点

  • 留置カテーテルが抜けてしまうことがあるため、挿入部位と挿入状態をしっかり把握する
    移動移乗時に抜けてしまわないように注意をして動線を考える
  • アクシデントがあった場合の対処方法を理解して、迅速に対応する
  • パウチ等が貼られていると皮膚が傷つきやすくなっているため注意する
  • 皮膚状態を観察し、変化があった場合や悪化が予測される場合は、速やかに医療職に報告する
  • 感染予防のため、スタンダード・プリコーションを徹底する

腎機能障害の生活上の留意点

2021-03-25 09:51:56 | 高齢者に多く見られる症状・疾病

腎機能障害の心理的理解

  • 身体機能ばかりか、社会的な役割や自己のイメージも多重に喪失している
  • 病気によって違う自分を認識し、新たな価値づけを変えて病気を持った自分を受け入れる困難に立ち向かっている
  • 将来的な展望への不安
  • 治療に対して否定的な気持ちと、透析を行うしかないというあきらめの気持ちが複雑に入り混じっている
  • 特に糖尿病由来の場合、病気の経過が複雑で上手にコントロールできずに透析に至ったという負い目を感じることもある

介護上の留意点

  • 障害の受容までのプロセスを体験しながら心が変化しているため、プロセスが流動していることを理解する。日々、心身の状態が変わることを理解する
  • 心の全てを知ることはできないが、知る努力によって相手の心に近づくことができる
  • 全てが理解できないことで、客観的に物事を捉えることができるという良い点もある

治療を続けていく自分を受け入れることとは

  • 価値づけを変えて自分を価値ある人間として認識すること、そして価値づけを変えても自らの価値を下げないこと。治療を頑張っている自分を認める姿勢を持つこと

心に寄り添うケアとは

  • 治療を継続しながら人生の困難に立ち向かう姿から多くを教えてもらえていることに感謝し、互いに尊敬しあえる関係になって初めて心に寄り添えるケアが成立する

 


呼吸機能障害の生活上の留意点

2021-03-25 09:36:33 | 高齢者に多く見られる症状・疾病

呼吸機能障害の心理的影響

  • 複雑な感覚があるので、本人も細かな表現で訴えにくい
  • 病状は悪化していなくても、精神的なことでも左右される
  • 恐怖や不安など、心の奥にあるものに目を向けて接することが重要

介護上の留意点

  • 効果的な呼吸の方法を理解し支援する
  • 予防的行動を理解し支援する
  • 社会生活のための支援方法や公的支援等を理解し支援する
  • 医師や医療職からの指示は厳守する
  • 換気やカビ対策など、空気の浄化に努める
  • 感染対策は、急性増悪を予防するためにも極めて重要。マスクの着用、人混みを避ける、など
  • 入浴時は、家族に体を洗ってもらうなど負担を減らし、湯船に入る時間も短くする
  • 胃が膨れると横隔膜が圧迫されて、呼吸しにくくなるため、食事は少量ずつ何回かに分けてゆっくり食べる。胃が膨れないように、繊維質の多いものやガスが発生しやすいものは控える
  • 歩行時は、ゆっくり呼吸を整えながら休み休み歩く