行ってきました。
春日武彦『「治らない」時代の医療者心得帳』大好評記念トークショー
春日武彦(著者)×吉野朔実(イラスト)+穂村弘 (読者)という豪華顔合わせ。
あの、吉野朔実さんのエッセイ漫画にたまに登場する3人組が生で見られる!
というミーハーな気持ちで参加しました。
私はそもそも「本の雑誌」の吉野さんの漫画が、穂村さん春日さんを知ったきっかけでしたから。
受付が医学本カウンターだったし、もともと臨床現場の医者の悩み相談コーナーとして医学新聞に連載していたものの単行本化だったので、お医者さん向けの話かしらと思ったら、読者としての穂村さんの質問を中心にしたお喋りという感じでした。 面白かった。
この本の前書きの中に「何故人を殺してはいけないのでしょうか?」という質問に対する春日先生の答えがあって、それに続いて「実際に殺人に手を染めたことのある人物には過去に何度も会ってきたが、やはり彼らは微妙に雑駁な存在に堕している。人生において、まるでデジタル画像の画素数が減ってしまったかのように繊細さを失っている。」
という一説が出てくるのですが、そこからトークは人としての画素数(繊細さとか品格とかそういうニュアンス)についてに終始した印象。 画素数が減るとか増やしたいとか、多い人少ない人とか。
三人三様の語り口が面白かったです。
吉野さんはとても論理的でクールな口調のスレンダーな美人でした。
すごい妄想まじりのロマンチスト穂村さんとは思考が違うようだけど、それがお互いとても面白いんだろうなあ。と思わせるやりとりでした。
春日さんは、声が高くて、ざっくりした口調で、一人称はオレで、明るくて力強い説得力があるような方でした。 さすが百戦錬磨の精神科臨床医だ。と納得。
何冊か読んだ本の印象だと、文学的だったりロック好きだったり、ご自身の屈折した妄想を語ったり、なんかもうちょっと暗いイメージだったので、意外な感じでした。
本にサインをいただいている時に、つい「思ってたよりも明るい方なんですね」と、失礼なことを言ってしまったら、「ええ、けっこういいやつなんですよー」と笑ってらっしゃいました。
余談。
穂村さんは中学生の頃、鞄に「バナナブレッドのプディング」を入れて持ち歩いて心の支えにしていたそうです。救われたそうです。( 高校生の頃ノートに吉野朔実漫画のセリフを抜き書きして拠り所にしたという話もあった。)
トーク中、本を読んで勝手に著者に思い込みを膨らませておいて裏切られたとか言われても困るよねー、みたいな話の時「でも、大島弓子には神を求めるよ!」と断言してました。すごい。大島弓子愛だなあ。
いい話、だと思います。
春日武彦『「治らない」時代の医療者心得帳』大好評記念トークショー
春日武彦(著者)×吉野朔実(イラスト)+穂村弘 (読者)という豪華顔合わせ。
あの、吉野朔実さんのエッセイ漫画にたまに登場する3人組が生で見られる!
というミーハーな気持ちで参加しました。
私はそもそも「本の雑誌」の吉野さんの漫画が、穂村さん春日さんを知ったきっかけでしたから。
受付が医学本カウンターだったし、もともと臨床現場の医者の悩み相談コーナーとして医学新聞に連載していたものの単行本化だったので、お医者さん向けの話かしらと思ったら、読者としての穂村さんの質問を中心にしたお喋りという感じでした。 面白かった。
この本の前書きの中に「何故人を殺してはいけないのでしょうか?」という質問に対する春日先生の答えがあって、それに続いて「実際に殺人に手を染めたことのある人物には過去に何度も会ってきたが、やはり彼らは微妙に雑駁な存在に堕している。人生において、まるでデジタル画像の画素数が減ってしまったかのように繊細さを失っている。」
という一説が出てくるのですが、そこからトークは人としての画素数(繊細さとか品格とかそういうニュアンス)についてに終始した印象。 画素数が減るとか増やしたいとか、多い人少ない人とか。
三人三様の語り口が面白かったです。
吉野さんはとても論理的でクールな口調のスレンダーな美人でした。
すごい妄想まじりのロマンチスト穂村さんとは思考が違うようだけど、それがお互いとても面白いんだろうなあ。と思わせるやりとりでした。
春日さんは、声が高くて、ざっくりした口調で、一人称はオレで、明るくて力強い説得力があるような方でした。 さすが百戦錬磨の精神科臨床医だ。と納得。
何冊か読んだ本の印象だと、文学的だったりロック好きだったり、ご自身の屈折した妄想を語ったり、なんかもうちょっと暗いイメージだったので、意外な感じでした。
本にサインをいただいている時に、つい「思ってたよりも明るい方なんですね」と、失礼なことを言ってしまったら、「ええ、けっこういいやつなんですよー」と笑ってらっしゃいました。
余談。
穂村さんは中学生の頃、鞄に「バナナブレッドのプディング」を入れて持ち歩いて心の支えにしていたそうです。救われたそうです。( 高校生の頃ノートに吉野朔実漫画のセリフを抜き書きして拠り所にしたという話もあった。)
トーク中、本を読んで勝手に著者に思い込みを膨らませておいて裏切られたとか言われても困るよねー、みたいな話の時「でも、大島弓子には神を求めるよ!」と断言してました。すごい。大島弓子愛だなあ。
いい話、だと思います。