2022年2月
12日(土)晴れ
9時からシネプレックス小倉で「ドライブ・マイカー」を観る。
数々の賞を受賞してアカデミー賞の作品賞等の候補に上がっているという。
村上春樹さんの短編が原作なので、映画ではどのように表現されるのかを確かめたかった。
上映時間3時間という長丁場だったが、適度な緊張感をもって観られ長くは感じなかった。
原作は読むのに一時間とかからない短編なので、映画では登場人物の背景が深堀されている。
☆彡関係ないけど 村上春樹
➣ドライブ・マイカーより
・両耳は大きく、まるで僻地に備えられた受信装置のように見えた。
・まるで筋金入りの菜食主義者がレタスは食べられるかと質問された 時のように。
・なんだか他人が見た夢の話でも聞いているみたいだ。
・なされなかった質問と、与えられなかった回答。彼はむ火葬場で妻の骨を拾いながら、無言のうちに深くそのことを考えていた。誰かが耳元で語りかける声も聞こえないくらい深く。
・想像は鋭利な刃物のように、時間をかけて容赦なく彼を切り刻んだ。
・もしそれが盲点だとしたら、僕らはみんな同じような盲点を抱えて生きているんです。
・何かひどい目にあわせてやろうと思っていた。友達のふりをして安心させ、そのうち致命的な弱点のようなものを見つけ、それを上手く使って痛めつけてやるつもりだった。
・フロントグラスについた水滴をとった。新しくなった一対のブレードが、不服を申し立てる双子のように固くきしんだ音を立てた。