白血病闘病記は(1)で一旦終了します。

白血病闘病記(2)「再発編」は、後日掲載予定です。
少しの間、撮り溜めた写真をアップしていきます。

赤色の概念。

2021-09-25 17:14:58 | 日記
 2017.06.16

  この週はこの日で3回目の採血だ。

  やはり抗がん剤投与後の血液検査は詰めて行われる。

  白血球、赤血球、血小板の数値が減少していくのを追いかける為である。

  予定ではこの週末から次週の始めにかけて、ほぼほぼ "0" に近い値に

  なってくるはずだ。

  この日の午後は赤血球の輸血だった。


  前回の輸血の時もそうだが、いつも午後に行われる。

  輸血用のものがセンターに到着するのを待って、輸送されるからだ。

  凍結保存された血液がやって来るのである。

  到着の知らせを看護師さんから聞いた。

  主治医の先生が今日は赤いのをしますと言っていた。

  われわれ患者は、輸血と言われると赤い血の映像しか浮かばない。

  先生があえて、今日は赤いのをすると言った意味が前回の薄黄色い血小板

  と比較してのことだと、理解するのにさほど時間は掛からなかった。

  準備に入り、到着したそれを見た瞬間、想像していた物とはかけ離れた

  ものがそこにあった。

  およそ赤色とは表現するのがおこがましいくらいだった。

  深い赤、濃い赤、どす黒い赤、どれも当てはまらない。

  今までの赤という概念が全く当てはまらない。

  とにかく赤血球がそこにあるのだ。

  赤血球が入った袋を点滴柱の先にぶら下げる。

  次に、その下からチューブの先端を差し込み、反対側のチューブの先を

  喉元から伸びたカテーテルに繋ぐ。

  看護師さんがチューブの中を流れる赤血球のスピードを、袋から下りて

  くるのを見ながら調整する。

  当然まだ眠気すら襲って来ない自分は、その光景を目の当たりにした。

  その液体の色でかなり強烈な印象を持った自分は、それがチューブを

  伝って体の中に流れ込んで行ってるとは、どうしても受け入れられないで

  いた。