白血病闘病記は(1)で一旦終了します。

白血病闘病記(2)「再発編」は、後日掲載予定です。
少しの間、撮り溜めた写真をアップしていきます。

スーパー菌の活躍。

2021-12-17 22:25:29 | 日記
 2017.08.11

  敗血症…意味が分からなかった。

  軽度ならまだしも、重度の敗血症にかかると死に至る場合もある。

  キーワード検索をすると、出てくる内容が恐ろしくて読めない。

  自分の血中に何かしらの菌が紛れ込んでいるのか…

  でもどこから紛れ込んだのか。

  食事?

  いや、毎回栄養士さんが考えて出してくれているレシピだ。

  そんな事あるはずがない。

  持ち込んだ飲料系?

  いや、これは持ち込む度にしつこいくらいに、看護師さんに確認を

  してもらっている。

  ペットボトルの水、お茶は必ず紙コップに注いで飲む。

  24時間以内に飲み干し、飲み残しは廃棄する。

  これを徹底している。

  (一度キャップを開けると、空気中の菌がキャップに付着し、

   それが体内に入り込むのである。)

  まず問題はない。

  持ち込んだ食料品?

  カップラーメンなど捕食系は、製造過程で菌の入り込む余地など無い為

  問題はない。

  持ち込んだ通信機器系?

  これも持ち込む度にアルコール綿で機器全体を払拭し、付着した菌を

  そこで死滅させるのである。

  本、雑誌、マット類などは持ち込み禁止だ。

  紙面に付着した菌が舞い上がる。

  マット類は、空気中の浮遊物が舞い落ちてそこに付着し、それを

  吸い込んで体内に取り込んでしまう。

  これだけ神経を使い、徹底しているのだ。

  まず菌の入り込む可能性は少ないだろう。

  それともよほど運動神経のいいスーパー菌が、様々な難関をクリアーして

  目的地に辿り着いたのだろうか。

  ただどれほど運動神経のいいスーパー菌であっても、その宿である体が

  運動神経ゼロだと力を発揮できないだろう。

  あらゆる菌の感染経路を模索する。

  副主治医から2~3日後に、ひとつの可能性の説明があった。

  カテーテルを抜く際に一瞬挿入口との間に隙ができる為、そこから雑菌が

  侵入したのではとの見解だった。

  びっくりしたのと同時に、そんな事で菌は侵入するのだと痛感した。

  退院日に変更の兆しはなく、ただただ点滴による抗生剤の投与で、菌が

  衰退するまで頑張るしかなかった。

  これに輪を掛けるかのように、主治医が不在になることを告げられた。

だめ押しの病魔。

2021-12-02 17:13:38 | 日記
 2017.08.10

  そろそろ下がってくれないと退院予定日に退院出来ないことになる。

  主治医の判断で、予定は8月16日と決まっていた。

  果たしてどのような根拠の元で決まった日付かは分からない。

  とにかく16日だった。

  カテーテルを抜いてから体温は下がらない。

  予定だとこの週くらいには平熱に戻り退院の準備をするはずだった。

  そんな気持ち的な余裕はない。

  この日の体温は、38℃だった。

  次の日も下がらない。

  38.8℃…

  数週間前に、41℃…を経験していたこともあり、しんどいが気持ちは

  平常に保てていた。

  ただ体に力が入らない。

  38℃を連日超えたので、例のボトルが登場した。

  いつもの採血とは比べ物にならない量を抜き取られる。

  看護師さんがその作業をしている様子はこちらからは見えない。

  2つのボトルが、カチンカチンとぶつかる音だけが病室に響いていた。

  時間にすると5分程だと思うが、実際にはとても長く感じる。

  まもなく看護師さんが採血を終えたことを伝えて病室を出て行った。

  採取した血液中に、細菌が流入している可能性を調べるためだ。

  高熱が続くとその可能性を探るのである。

  この時点ではまだ免疫が完全に回復している訳ではないので、

  血中の細菌が体に回り、敗血症を引き起こす可能性もある。

  重篤なものになると死に至る場合もあるのだ。

  翌日はいつもの採血があった。

  その日、37℃

  下がっていると言っていいのか。

  不安になった。

  助手先生に聞いてみた。熱の原因はなにかと。

  すると、

  おそらく少量の細菌が体に回っているのではないか…

  との回答だった。

  え?

  それって…

  そう、診断は敗血症だった。