2017.03.10
微熱のまま出勤する。
午前中に、昨日の血液検査の結果を聞きに医院へ向かう。
感染症の数値が高かったが、感染症の原因となる可能性の
項目に付いては異常なところはなく、様子を見る事で医院を出て
会社へ戻る。
微熱、感染症の数値、何が原因なのだろうかと不安のまま仕事を続ける。
午前中の仕事、昼食とひと段落して午後の仕事に取り掛かる。
気にはなるが、考えても仕方のない事だと思い、仕事に集中する。
午後、突然医院からの電話が携帯に入った。
血液検査結果の内容で、いくつか伝えたい事があるという事だった。
仕事をひと段落させ、再度医院へ向かう。
医院に着いてさっそく電話の件を言うと、すぐに診察室へ通されその医院の
おそらく奥さんであろう人がしきりにこちらを見ていて、やけに丁重に
案内してくれた。
その雰囲気に違和感を感じながらも診察室に入った。
前回の検査より精密な血液検査を行ったらしく、各項目中で白血球の
成分項目に異常が見られるので、至急再度の精密血液検査を強く
勧められた。
あまり病院には掛からないほうで、今まで風邪ぐらいでしか行った
ことがなく、病院とは無縁だと思っていたので今回もあまり深くは
考えないようにしていたが、この時ばかりは先生に、ねほりはほり
と質問を浴びせた。
しかし先生からの答えは、この病院では詳しい事はわからないと
一貫して再度の精密検査を勧められるだけだった。
掛かりつけの病院を聞かれ、その当時、薬だけの処方で月1回ほどの
割合で行っていた(毎年会社で健康診断を実施する)病院を言ったところ
先生から大手の市大病院を提示され、どちらか選択するよう聞かれた。
知っている病院が行きやすいと考え掛かりつけの病院に決める。
先生はカレンダーに目をやり、すぐに日程を決めるべく先方の病院と
連絡を取り、主治医の診察可能日を決定した。
診察日まで3~4日ある。
紹介状を書いて頂けるとの事だったので、帰りに受け取り会社へ戻る。
会社へ戻り、ひと段落......
しかし、仕事をしつつも、どうしても気になることがひとつあった。
普通はそれは開封せずにそのまま主治医に手渡すものであろう。
のり付けされ、封印まで押してある。
自分自身の体に関する事が書いてあるのだ、何も遠慮することはない。
そう思ったらそれをせずには居られなかった。
じわじわと、なるべく痕跡の付かないようにめくって行く。
中身を取り出した。
いままで見た事のない英字略語が目に飛び込んできた。
その3文字を即検索する。
およそ今まで経験したことのない感情と、過去の記憶と検索結果の内容
が交差して、一瞬わけがわからなくなる。
え? マジか......
そこにはこう書いてあった。
『 AML 急性骨髄性白血病』 と。