goo blog サービス終了のお知らせ 

pianist平川勝朗ページ

ピアニスト平川勝朗に関する情報です。
スケジュール、チェックしてねー。

昨日の夜の記録

2010-11-07 | 日々雑感


子供は上の部屋でぐっすり眠っているし
かみさんはライブで不在なので
ひさしぶりに西脇順三郎の詩集を読むことにした。

居間で、焼酎のお湯割りを呑みながら
表紙のやぶれかかっている
岩波文庫のやつをゆっくり読んだ。

途中で
こないだ実家から送ってきたかなり大きなしいたけが
冷蔵庫に残っていたのを思い出し

まず、椅子をコンロのわきに移動させ
そこに座り
焼酎を飲みながら
詩集を読みながら
大振りのしいたけを網で焼いた。

水分がぬけて平べったくなったやつに
しょうゆをかけて食べた。

しょうゆのかかった
平べったい
おおぶりなしいたけを食べる

というシチュエーション
別になんてことのない日常のひとコマだけど
ユーモラスといえばユーモラスだ。
もちろんこんなことを感じるのは、
自分が西脇モードに入ってるからなのだけど。

この人の詩体験というのは
寂しいカンジにひたって遠い目をしてしまうのが基本路線なのだけど、
ところどころに不思議なペーソスをたたえたユーモアが点在していて
それが、なんというか、すごく心地よいアクセントになっている。

三寸程の土のパイプをくはへた
どら声の抒情詩人
「夕暮れのやうな宝石」
と云ってラムネの玉を女にくれた

とかね。

なんかユーモラスです。







Keith Jarrett trio in Kobe

2010-09-27 | 日々雑感
という訳で、昨日、行ってきました。
キースファン歴20年近くになるというのに、
実は生キースを見たのは初めて。
演った曲は多分これ。周囲にいた人間の知識の寄せ集めによるものです。

1st set

1 On green dolphin street
2 I remember Clifford
3 知らない曲(blues)
4 Somewhere

2nd set

1 'Round midnight
2 Joy spring
3 知らない曲(slow waltzのクラシカル(ポップス?)な曲)
4 Byebye blackbird

アンコール

I've got a crush on you
My ship

1つめのセットが40分強、2つめが50分弱くらい。
曲もアップテンポのものはなし。Joy springの「ミディアムやや速」で最速だったかな。
多分ゲイリーの体調を配慮してのことだったんだと思います。
(といっても、演った曲の中ではゲイリーはがんがん弾きまくってたし、アンコールも2曲演ってくれましたけどね。)


まあ言うまでもないことだけど、
すばらしかったです。
ジャックは曲調もあってか、終始抑え気味ではあったけど、
さすがでした。
ほんとうに音楽的なドラミングでした。

ゲイリーのベースもほんとかっこよかった。
サムライみたいなベースでしたね。
なんというか、「フリー系のベーシストのかっこよさ」というかっこよさの
極北の演奏。他のベーシストとは全然違う回路を使って演奏してる印象を受けました。
でもって、あとはやはり音色の素晴らしさですね。
これはほんとに生でしかわからないものだと思います。
恐らくだけど、ゲイリーはいわゆる「いい音」を出そうとは、全く思っていないと思う。
そういう人の出した音色のすばらしさじゃないかと思います。

キースに関しては、もうほんとにため息がでました。
僕自分の演奏を録音して聴いてもため息は出ますが、
ため息って2種類ありますよね。そんなことはどうでもいいです。
いろんな観点から、ほんとうにすばらしいと思ったけれど、
結局やっぱり一番印象に残ったのはアドリブのメロディラインのすばらしさでした。
このことはキースを聴きはじめたころから、好きな理由の1番のポイントで、
そのあと、人の意見や自分自身の経験などから、別の観点からみたすばらしさ
みたいなことはいろいろわかるようになってきたけれど、
本物のキースに接して、結局やはりそこに目を奪われました。
しかも、CDにはない、ある種の「音の湿度」みたいなものを伴ってそのうつくしい
ラインに接することができて、これはもう筆舌につくしがたい体験でした。
そういうことにどうしても目がいってしまう自分というものが、ある意味全然成長してないな、
と思うけれども、こればっかりはどうしようもないです。

しかし、なんなんでしょうね、あのセンス。ほとんどこの世のできごととは思えません。

ほかにもいろいろ書きたいことはありますが、きりがないのでこのへんにしとこうかと思います。
他の人のよい演奏を聴くと、自分もやる気が出る、という話はよく聴きますが、
僕の場合、あまり、そうはならないです。そうはならないっていうか、むしろ逆・・・。
でもそうも言ってられないので、昨日の素晴らしい体験を、よい方向に活かせるよう
がんばんなきゃな、と思うようにします。
思います。
いや、がんばります。


数字の話

2010-09-21 | 日々雑感
ネットでいろいろ調べものをしていると、
同じ用語でも、人(サイト)によってその指し示す内容が違っていて
非常に混乱します。
指の第一関節というのがどこを指すのか、というのは、
僕の長年の疑問です。
一番指先の関節だという説と、指の根本の関節だ、という説が
ネット上では同じくらいあります。
前後の文脈で「あ、これは指先の関節のことを言ってるな」というように
予想はつくけれども、まあはなはだ紛らわしいです。

というような話をたまに何かのきっかけで人に話しても、
「へえ、そうなんだ」
くらいで終わってしまうことが多くて、
僕としては、非常にがっかりしていますが、
あまりがっかりしたくないので、もうこの手の話はあまりしないようにしています。

しないようにしていますが、
この手の疑問が最近また新たに浮上してきてしまいました。
4度進行と5度進行です。
そもそもそんな用語がきちっと楽典かなんかで定義されているのかどうか
よくわかりませんが、(たぶんされてへんのとちゃうかな)
つまりC7→Fみたいなコード進行を指して4度進行という場合と5度進行という場合、
両方がネット上で氾濫してるわけです。
クラシックとジャズの理論の捉え方の違い、というものもこの混乱の原因の1つ
のような気がしますが、よくはわかりません。
上行とか下行とかをつければ問題もすっきりしますが、日常的に使うにはちょっと
大仰っていうか、めんどくさいです。
「ちょっと音楽理論めいたことを教えなければならないことになってきた感」が
ここんとこ発生してきたので、
そういうことを適当にやっつけてきたつけ(やっつけてきたつけ!)が
今になってまわってきた、という感じです。
4度だろうが5度だろうが実際に出す音がわかってりゃどうだっていいだろう、
という考えも一理ありますが、
そういうチマチマしたことも、積み重ねていくと、意外とバカにならない成果につながる、
というのも、これまた一理だと思います。
こっちは特に年取ってから痛感しています。


この4度やら5度の調べものをしていて出てきたcycle of 5thの図というやつ(定番ですね)を
なんとなくながめていたら、円の中でコードが幾何学的に飛び回るイメージが湧いてきて
くらくらしてきました。
こないだのポリリズムの話とも共通するけれど、
ほんと数のマジックというかトリックというか万華鏡というか、
2拍とか3拍とか4度とか5度とかが
それぞれ勝手に自分のペースで動いているかと思えばふっと互いによりそってみたり、
きれいに組み合わさってるな、と思うそばから「がさっ」と解体していったり、
それがまた全体図として俯瞰してみると、非常に美しいさまであったりして、

・・・ためいきが出ますですねえ。

ジャズプレイヤーに理系出身の人が多いの、めっちゃわかりますねえ。

なんとなく、だけど「博士の愛した数式」読んでみようかな、と思いました。

ポリリズム

2010-09-03 | 日々雑感
最近は、ジャズ的センスを磨くために
ポリリズム感覚を鍛える練習をしています。
別になんてことはない、
右手で4つ、左手で3つ、(あるいは逆)
同時に数えるってだけなんだけど、
まあ難しいです。
これが難しいって感じるってことは
そっちのセンスを開発する余地が大あり
ってことです。

これ、でもいろいろ試すとおもしろいですね。
1小節の中で片方3つ、片方4つに収める、てのと、
同じ1拍の長さで3つづつと4つづつを同時進行する、(頭がどんどんずれていく)
ってのって、結局は同じことなんだな、ってことがわかったりしました。
あと、3連を4つ区切りとか、全然できないけど5拍、7拍重ねとか、
ネタは結構いろいろありそうです。

しかしこれは、なんというか、数学的センスと動物的カンみたいのが両方必要とされて、
かなり脳のトレーニングになると思います。
ボケ防止にも役立つんではないかな。

ずっとやってたらいろいろ考えが浮かんで
子供の時よくやった
右手で四角、左手で三角を同時に書く、というのもちょっとやってみました。

特に得るものはなかったです。

ポリリズムって、英語で書くとpolyrhythmで、
なにがすごいかって
アルファベット10文字のうち
母音が1こしかないんですよねこれがまた。

それを知ったからといって、特に得るものはないですけどね。

googleでポリリズムって検索すると、なんですか、パフュームですか
よく知りませんが、その方たちの歌の方ががぜん上位にヒットされてきて
ちょっとびっくりしました。
そのうた知らなかったので、ちょっと聴いてみました。

君の想いと僕の気持ちがポリリズム、
ってか・・・

ってこと?

なんかわかったようなわかんないような。

でも、曲が始まった時になんとなく予想したことは
見事的中しましたですね。中盤あたりかな。
歌詞じゃなくて音楽的なポリリズムね。
パロディっていうか遊び心っていうか、
ま、
お約束的な感じで。

僕に予想されてるようでは、って感じですけど。

フロッタージュ氏は

2010-08-06 | 日々雑感


いいえ
フロッタージュ氏は不在です
夕べからもどりません

街路樹の葉がかぜにさざめいています

いいえ
フロッタージュ氏は不在です
夕べからもどりません

出町のへんで
みかけた
という情報もあります

いいえ
フロッタージュ氏は不在です
夕べからもどりません

四条大橋のたもとで
ぐったり座り込んでるかもしれません
この暑さですから

いいえ
フロッタージュ氏は不在です
夕べからもどりません

僕はといえば
笑いと忘却の書
おかしいくらいに
ゆっくり読んでいる

失われた手紙

リートスト


・・・洗練された皮肉・・・


いいえフロッタージュ氏は
不在です。
ええ、夕べから


まぼろしの森の情景に幻惑される

焦点を結ぶ一点の周辺

ゆらゆらとさまよう


フロッタージュ氏のお部屋はからっぽ

誰もいません



※フロッタージュ氏というのは石川セリが唄った「フロッタージュ氏の怪物狩り」
という歌の登場人物です。(登場人物?)
たまに僕の頭の中にあそびにきたりします。
なんの予告もなく、ふいに。



レントより遅く

2010-07-22 | 日々雑感
うちの近所のスーパーの売り場を
子供(1歳8カ月)と歩く
歩みがすごく遅い


観察してたら、ストライドが10~15センチくらいしかないのだから
そりゃ遅いのは当たり前だ
それに加えて
あっちに気を取られ
こっちに気を取られ
ジグザグ歩行&停滞を繰り返すので
なかなか前に進まない

でも
この遅い歩みにつきあって
いっしょにゆっくりゆっくり歩くと
普段見えなかったものが見えてきたり
聞こえなかったものが聞こえてきたり
いつもと違う世界がとびこんでくる


レントより遅く


たまにはレントより遅く









musescore

2010-07-15 | 日々雑感
というフリーの譜面作成ソフトを、(10日ほど前かな)ネット上で発見したので
ダウンロードしてためしに使ってみたところ、これがすっごいスグレモノ(死語?)
で、めちゃくちゃ活用してます。
僕は自慢するわけではないけど、超のつくアナログ人間でパソコンがすごく苦手です。
パソコンが苦手というよりも、パソコン的デジタル思考が全くできないたちなので、
きほん、そっち関連の作業にはなるべく関わらないようにしていますが、
そんな僕でも割とスムーズに使い方をマスターしつつあるのだから、
これは結構すごいソフトなんじゃないかと思います。

とりあえず難点としては、間違った操作をしたりすると、ふっと画面が凍りついて勝手
に終了してしまうことがあるところ(凍りつく直前にフワッとした独特の間があって、
最初のころはこれがくると、一瞬いやな緊張がはしって「やってもたー」的感覚に陥りますが、
慣れるとこれはこれで病みつきになります。まあでも、作業中はとにかくこまめに保存するのが
肝要と思われます。
あと、和音のタイがそれぞれの音に一発でかけられないのがイマイチ。
ほんとはできるはずだと思うんだけど、やり方がよくわからない。
それと1枚の譜面に1段譜と2段譜が混じっている形がどうしても作れない。
これもやり方があるんだろうか。musescoreで検索しても、日本語の記事はそれほど多くは出てこなくて、
自分でいろいろ研究中です。

まあ多少の問題はあるにせよ、実用に耐えうるクオリティなので全然問題なし。
あの有名なフィナーレは使ったことがないので、それと比べてどうこうはわかりませんが、
なんせ「タダ」なんで、ほんと得した気分がしています。

と何げなくソフトの紹介をしているふりをして、誰か使ってる人がこの記事を見て、
アドバイスくれないかなーなんて下心をちらつかせている今日この頃。

やぶからし

2010-07-14 | 日々雑感
4、5日前、田舎に帰ってうちの両親と墓参りに行ったときのこと。
墓石のところにつる草のような雑草が這い出していて、
ただの雑草だろうと別段気にもとめなかったのだが、
後ろから父がつかつかと歩いてきて
「やぶからしや、これをとらなあかんにゃ」と言い、それをぐいぐい引っ張って
つるが這い出している根もとの方まで手でたぐって、無造作に引き抜いてしまった。
父によれば藪を枯らすほど強い生命力がある、たちの悪い雑草だそう。
その話を聞いて、「あっ」と思った。
僕はこの雑草の名前だけは知っていた。
西脇順三郎の「旅人かへらず」に出てくる言葉で、どんなものかは知らないが、
なんとなく語幹がいいな、くらいに思っていた。
それで、ただ漠然と藪に生えてる唐辛子みたいな雑草なのだろうと勝手に
想像していたのだ。
ばかな勘違いが思わぬところで判明してちょっと苦笑してしまった。
そして、そんなことを僕が考えているなどとは全く知りもせず、
その周辺に生えていたやぶからしもかたっぱしから引っこ抜いて、
墓地の敷地の隅の方にせっせと放り投げている父の姿がまた、なぜか妙におかしかった。






笑い

2010-06-21 | 日々雑感
昔、仕事がほんとになくって暇がありあまってたころ、
(といって今が忙しいという訳ではけしてないのだけど)
ほんとどーでもいいことをだらだらと考えて、悦にひたったり鬱になりかけたりで
意外と忙しくしてたわけだけど、

アウトするフレーズのミーハー的研究を行ってるうち
一口にアウトと言っても、それによって引き起こされる印象は実にさまざまなものがあって、
これはちょっと整理せねばならん、なんて考えて
いろいろと自分なりに「アウト」をカテゴライズしてみたことがあって
そんで、そん中の一つに「笑いとしてのアウト」というのがあって、
それはどういうのかというと、
別に説明するまでもないけど、
そのアウトフレーズを聴くとつい笑ってしまう、
そういう作用を起こさせるフレーズの一群、
というようなものだったんだけど、

別にこれはアウトとかどうとか、ってそんな下世話(?)な話題に限定する
必要なんか全くなく、
広い意味での、音楽の持ってる力のある側面としての「笑い作用」みたいなことがあって、
それって結構大事だな
って思った

って話でっす。

さて、これは正しい文章として成立していたであろうか。


今、汲んでら・・・ってやめて! 
クンデラの「笑いと忘却の書」の「天使たち」の章を読んでいて、
「笑い」についての考察について、いろいろ思いをめぐらしているうち
あるところに思いが突き当たった。

キースジャレットの初期のアルバム el juicio って
「最後の審判」って意味なのかな、なんかそうらしいけど、
これに入ってる表題曲el juicio って曲は、
そういう「笑い」というキーワードで捉えると、
解像度が一気にアップして、落ち着いて聴けるようになる気がする。
大体このタイトルからして、まあ、なんというか、
やばい「笑い」な感じがプンプンする。


そういう訳で、こないだamazonで注文した
keith jarrett trio live in hamburg '72・・・やったかな
今日うちに届くはずで、
これも一曲目、el juicio である。

自分の中で
いろんなことが
へんてこにつながっていくものである。