ある日、目が覚めた時、
ひのとは誰もいない電車内に閉じ込められていた。
忘れやしません、アレは「ハウルの動く城」を観に行った日の話ですよ。ど田舎に住んでいる為、映画館まで2時間かかる。朝早く起きて電車に飛び乗り、眠いのをこらえつつ、窓の外の流れる景色を見ていた。見ていた。見ていた。見てい…… んぐぅ~(鼻ちょうちん)
目が覚めた時、ひのとは誰もいない無人の電車内に閉じ込められていた。 誰もいやしない上に、全てのドアにロックが掛かっていて、不気味な振動音のする電車内に監禁、ザ・監禁!リアル監禁!うあああああ何だこれ!あり得んよ!!そりゃもう相当な不安感と恐怖感に襲われますよ!しかも鬱気味の私なんか特に!
出入り口のドアを必死の面持ちでドンドンドンドン叩き、駅員を呼ぶ。するとすぐ気付かれ、2人の駅員がてこてこ歩いてやって来た。ひのとはほっとした…と同時に、凄まじい怒りが込み上げて来た。この野郎駅員てめぇ、半笑を浮かべやがって!!しかもロック解除した後、謝罪の言葉もなく、「寝てたな」と笑いやがりましたよ!!
確かに私は寝過ごし、乗り換えに失敗し、置き去りをくらいマシタ!。それ自体は全て私の責任でございマス!だから怒るのは筋違いでございマス!死ぬほど腹が立ったのは、それが2両電車だったからですよ。2両ですよ、2両。都会では絶対にあり得んね。もちろん1両列車も余裕で走ってるよ!1回都会人がアレ見て、「線路の上をバスが走ってるよ!」と言い放ちおったよ。
それはともかく、たった2両の電車の見回りすらせず、えらくカラフルな服を着た輩(私)が窓際に寝ているにも拘らず、車両ロックして、駅構内に帰り、謝りもせず半笑いを浮かべるこの危機感のなさは何かね。ど田舎だから、という駅員たちのこの甘えは何かね。そのひどい職務怠慢は何かね。っつー話ですよ。私はそれにめちゃめちゃ腹が立ったのですよ。
東京にいた友人に聞いた話だけれど、奴の友達で、寝過ごして格納庫まで行った奴がいて、その時は駅員にひたすら平謝りされた上、帰りのタクシー代も払ってもらったそうですよ。駅員は最初は半笑いだったけれど、私の表情と言動に、顔色が変わって来た。私が激怒しているのが伝わったみたいだ。でも多分、逆ギレと思われてたんでしょうね。
とにかく、田舎の駅員の職務怠慢に腹が立ってしょうがない一件だった。 その後、寒空の下40分次の電車を待った。ハウルで死ぬ程笑ったからもういいけど。 いやもう映画の出来はともかく、美輪先生は最高です。