それは、微妙だよね。
わたしは君を光らせたい派代表。
昨日書いた、バイト先で仲良しだった女の子の話。
はじめてバイトしたのは、実家から自転車で通える距離の回転寿司だった。
昨今の回転寿司テロのおかげで、今となっては回転しない寿司になってしまったけど。
接客業で、未経験者歓迎で、家から近くて、それなりの時給。
バイトに対して特にこだわりはなかったので、この条件さえ満たしていれば、正直どこでもよかった。
結果として、すごくいい職場だった。
職場と人にはなにかと恵まれてる、わたし。ありがたい。
働くということの楽しさも、大変さも、たくさん教えてもらった。
いま思うと、くそ生意気なガキんちょだったな。
でも、まわりの大人たちは、優しく、ときに愛のある厳しさで接してくれていた。
自分でいうのもなんだけど、すごく真っ直ぐで、一生懸命だった気がする。
辞めてから早10年くらい経つが、ここで出会った人達とは、いまだに繋がっているし、仲も良い。
あの職場での経験は、わたしのなかで、「働く」ということ礎になっている。
間違いなく。
わたしが勤め始めて1年が経ったくらいの頃、保育士を目指してる1個下の女の子が入ってきた。
人懐っこい性格で、真面目で、仕事の覚えも早かった。
彼女が勤め始めて半年くらい経った頃に、ある相談をされた。
バイトを変えようと思うと。
要は、辞めたいという相談。
彼女は短大に通っていたので、大学生活は2年間しかない。
実習が始まったら、バイトの時間をつくるのも大変になる。
この職場は楽しいし、嫌になったわけではない、みんなのことも好きだと。
でも、今しかできないから、違うバイトもしてみたということだった。
それを店長に相談したら、
「ひとつのことを続けられないと、社会に出てからも続かないぞ」
「楽しいことに逃げちゃダメ」
みたいなことを言われたらしい。学校の先生かよ。
どうやら、店長お得意のおせっかいが発動してしまったらしい。
彼女はちょっとムッとしていた。
気持ちはわかる。
ここで引っかかったのは、「辞めることは逃げ」で、「続けることが正解」みたいな言い方をしたこと。
この考え方は好きではない。
いまの職場を辞めて、違う職場に転職するということは、新しい環境に自ら身を投じるということ。
いままでの仕事の経験が活かせたとしても、きっと100%ではない。
新しい仕事を覚えて、人間関係もまたイチから築かないといけない。
これらは決して楽なことではない。むしろ大変だと思う。
それは自分が選択したことだからしょうがない。
それは、その通りだ。
でも、大変なことをわざわざ選んで、そっちに進むと決めたことは、逃げてるに入るのだろうか?それは違わないか。
少なくともわたしはそう思う。
現状を変えるのは簡単ではない。
現状維持の方がよっぽど楽だし、簡単だ。
彼女には、わたしの考えを伝えた。
やってみたいことはやったほうがいいよ、辞めちゃうのは寂しいけどね。と。
店長はいい人ではあったけど、なかなかおせっかいなところもあった。
あと、伝え方が下手でよく勘違いもされていた。
たぶん、当時は人も少なかったし、仕事ができる彼女にはやめてほしくなかったから、そういう言い方をしまったんだと思う。
真剣なトーンで言ったのではなく、冗談半分で。
不器用な人だなーと思っていたけど、わたしはなんだかんだ人間味があって好きだった。
とは言いつつ、職場の上司だったら…いやかも。
バイト先の店長くらいでお腹いっぱい。
彼女はしばらくしてバイトを辞めた。
その後、何回かご飯に行ったりしたけど、社会人になってからは疎遠になってしまった。
あの時の彼女の選択が、いまも彼女の人生をいい方向に向かわせてるといいな。
たまに思い出してはそう願う。
また、いつか、機会があったらご飯行こうね。
今日はこのへんで
明日、また
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