今日は早朝から雪が降る。雪の重さで南天の枝も折れている。丘陵の方を見ると霞んで雪国のようだ。暖冬と言っても21日は大寒。やはり今頃が一番冷え込む時期である。
ちょっと前まで黄葉していた山吹は葉を落とし、枯れ枝に雪解け水が滴る。寒いけど、冬は冬で味わい深いところがいろいろある。日中、半月が見えたり、河原の枯れススキが冷風に揺れていたりと。
先日、スキーバスの悲惨な事故があった。当日、テレビを見てて、あーあの自動車販売会社下のバス事業部の会社なのかと想像する。その前を通るとメディア関係の車がいっぱい。防ぎきれたはずの15人の尊い命が奪われた大事故である。随分昔のことだが、その販売会社のあまり良くない噂を聞いたことがあったので、勝手に思いを巡らした訳。とにかく、格安とかチョーお得とかビックリ値という類には用心、用心。物品なら未だしも、命にかかわる事では取り返しがつかない。経営不振だからって、それをやっちゃー、おしめーよー。それじゃ、ブラック企業と同じだろうと言いたいようなずさんな業者もいろいろあるのだろう。一億総活躍の掛け声、問題だらけの不法な輩にまで活躍されてもなー。ビーフカツ横流し、ぼったくり業者、身勝手な憲法解釈政治集団と、色々あるからなー。こんな時代、ブレーキの効かない世の中だからこそ、甘い言葉にはくれぐれもご用心!
気分を変えよう。昨日は、< 雅楽と声楽 ー贅沢なひと時ー >と題した伝統芸能を鑑賞した。3時間ばかりゆっくりと楽しく過ごせた。司会の葛西聖司アナが、雅楽、能楽という字の通り、楽しむことの大切さを強調したが、確かに音楽、声楽、舞楽、器楽、神楽、文楽、娯楽と<楽>の字が多い。自分の好きな写真なら写楽か。道を解して自ら楽しむという道楽。もちろん、身を持ち崩しては駄目だが。
千年以上も前から続いているという雅楽。琴、琵琶、笙、ひちりきなどの邦楽器を16名で合奏した。鮮やかな舞台で音色も穏やかで優雅である。この雅楽は宮内庁行事などでも演奏しているという。トップの方は四十四代目だそうだ。また、舞楽に合わせた「蘭稜王」の舞いは、美しく王朝絵巻を見るような不思議なものだった。そして、室町時代から六百年も続く能楽では「敦盛」と「東方朔」が上演された。武士道を思う。そして、平和だからこそ、このような伝統芸能が続いてきたし、これからも続けていけるのだという言葉が心に残る。能面を作ることを面打ちという。面に命、心を入れるのだろう。鼓を打つ。心を打つの打つと同じとか。決して叩くのではないという。そう言えば、笙や大鼓など、火鉢の傍で演奏中でも常に振ったりしてたのは、湿度で楽器の音が微妙に変わるので調音していたのだ。実に繊細な楽器なのである。吹いたり打ったりすると楽器の湿度が変わるのだという。だから、心にピッタリと合った音色は、そんな湿度調整をしながら微妙に出てくるのだろう。また、雅楽は全員あぐらをかいて歌唱、演奏し、能楽は大鼓、小鼓以外はみんな正座で笛を吹いたり唄ったりする違いも歴史的に考えると面白い点だ。装束の違いにも興味が湧いた。
どうにか午後になると、日が射し始めた。雪が眩しく輝いている。雪解けの水がポタポタボタと音をたてて軒からベランダの屋根へ落ちている。ガリガリガリという雪掻きの音も聞こえる。これから少し雪掻きでもしよう。
雪の日へ
① 1/13 ② 1/15 ③ 1/16 ④ 1/16
⑤ 1/17 ⑥ 1/17 ⑦ 1/18 ⑧ 1/18 写
DATA
camera
FUJIFILM X-E1
lens
canon lens FD 85mm f1.8 写真 ① ③ ④
fujinon super ebc xc 16~50mm ⑤ ⑥
camera
canon EOS kiss x7
lens
canon zoom lens 18~55mm ⑦
canon zoom lens 55~250mm ② ⑧
* 能面はずっと以前に、骨董市で求めたもの。